むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

ああ、スギ花粉

2009年02月21日 10時49分41秒 | Weblog
雲ひとつない空が恨めしい。
昨年からひどくなった花粉症。
今年も2月初旬から発症し、目がシバシバ、鼻ズルズル、のどイガイガ……。
集中力もやる気も完全に奪ってしまう。
なんだか自分にとっては、「生物化学兵器」のようだ。

  ×   ×

これまでの人生で、花粉をため込んだんだのはいつだろう?
「振り出し」の滋賀県でも、次の赴任地の高知県でも、何かとネタを探しに、山間部によく出かけた。
一番思い出すのは、ユズを使った村おこしで知られる高知県馬路村(うまじむら)だ。
http://www.inforyoma.or.jp/umaji/

支局のある高知市から車でクネクネ道を3時間ほどかけ、何度か通った。
全国屈指の美しいスギ林を誇っていた同村は林業の衰退とともに、人口が激減。
そこで、ユズ栽培や保育園児からの山村留学、音楽演奏会などを通し、村の活性化に力を入れた。
出会った人もエネルギッシュで温かい人たちばかりだった。


兵庫や大阪に転勤してからも毎年、連絡を取って「山村留学生募集」の小さな記事を新聞の片隅に載せた。
記事を見たアトピーや不登校で悩む都会の子どもたちから反応があると、村の校長先生から毎回電話をいただいた。
◆小さな村の小さな学校
http://www.kochinet.ed.jp/yanase-j/index.html


あれからもう10年。
悩ましいスギ花粉は、スギ林に囲まれたあったか~い馬路村の記憶を呼び起こしてくれる。

×    ×

新聞記者の経歴って千差万別だ。
大半は最初、地方支局を経験するものの、すぐに都会の主要部署に配属される記者もいる。ほとんど東京やその周辺しか知らないなんて記者もいる。

私は地方経験が長く、どちらかといえば「遠回り」組?
けれど、今思えば、大事な記者としての視線やスタンスを教えてくれたのは、東京の人ではなく、地方勤務当時に出会った人たちばかりだ。

最近、地方支局ですぐに「キレる」若手記者が多いらしい。
よっぽどプライドが高いんだろうか。
本当に読まれる記事は、決して霞が関や永田町、地検特捜部発の派手な記事ばかりじゃないのに……。