
本日は、司馬遼太郎の「新撰組血風録」です。
一連の短編を紹介してきて、まとめという感じです。
<感想>☆☆☆
この短編集は面白いですね。いつ読んでもハラハラドキドキします。
それぞれの登場人物が生と死のはざまの中で、己の信念や名を挙げるために鉄の掟のある新撰組で、自分の生涯をかけて何事かをなそうとしている…。もちろん、フィクションも多数ありますが、それがフィクションに思えず、ノンフィクションに思えるところもいいですね。
<幕末>
歴史好きのオレですが、幕末は苦手でした。小、中、高、大学と戦国時代オンリーで、幕末を避けてきていました。
ただ、司馬さんが好きになり、「世に棲む日々」「花神」「歳月」「最後の将軍」「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」などは読みました。
しかし、無理やり読んだ感じで、実は面白いとも思わず、苦痛だったのを覚えています。それほど幕末は苦手でした。
ところが、短編「理心流異聞」を読んで新撰組に興味を持ち、本作を読んで変わりました。
本作が短編集というのも良かったですね。だから、その後に読んだ「殉死」「坂の上の雲」「菜の花の沖」(幕末ものとはいえませんが…)は楽しむことができました。
さらに苦手だった短編「王城の護衛者」「酔って候」なども見返して、非常に興奮して自分でも驚いた記憶があります。それほど、本作は自分にとって重要な作品となりました。
だから…「世に棲む日々」「花神」「歳月」「最後の将軍」「翔ぶが如く」はもう一度読み直すつもりです。
<次回は…>
司馬さんの、近藤勇を描いた短編「ただいま十六歳」を紹介するつもりです。
できるなら、内証のままずっと続けようと思っておりました(苦笑)。今後も、ブログともどもよろしくお願いします!