「松本清張全集36」などに収録されている短編「秀吉走路」を紹介します。
<内容>
主人公は、豊臣秀頼ではなく、大坂の陣で、大坂方に組した武将・山上順助。
順助は関が原で取り潰しにあった家の男で、病の兄の命令でいやいや大坂城にこもった。
やる気のない順助だけに、大坂落城とともに逃亡する。
そんななか、大坂城から逃げ出したと思われる女性を見つける。
彼女は順助が徳川方だと思い、金の棒をやるから藤堂家へ案内してほしいという。
順助は徳川家の武将に成りすまし、金をもらい、案内するふりをしながら大阪城を離れていく。
やがて順助の素性が女にばれるが、順助は女を犯し、さらに彼女が持っていた秀頼から拝領したと思われる桐の紋のある服を奪い逃走する。
その後、順助は摂津の豪農家に匿われ、豪農の愛人とわりない仲に。まもなく豪農にばれ激怒されるが、豪農は何を勘違いしたのか、桐の紋の服を見て順助を秀頼と思う。
小悪党の順助は肯定も否定もせず、やがて秀頼らしき人物として薩摩を目指す…。
<秀頼の薩摩行>
今作は、秀頼が大阪城で死なず、薩摩へ落ち延びた伝説を基に書いているそうです。
しかし、落ち延びたのは秀頼ではなく、秀頼のふりをした男ということですが。
確かに、清張さんが参考にした資料によると、とても秀頼とは思えない無頼の徒のような男の逃避行という感じがします。
寺で酒をただで所望し、いつか褒美を与える…というような。
順助がそんな人物かどうか、はたまた実在した人物かは分かりませんが、当時は秀頼のふりをしていい目を見た詐欺師的な人物も何人かはいたかもしれないですね。
もちろん、秀頼本人が薩摩へ逃げたということも否定はできませんが。
ま~なかったでしょうが…。
<感想>☆☆★
歴史小説というより、ただの小悪党の話で新鮮でした。
えてしてこういう人物が詐欺師というか、とんでもないことをやるんでしょうね。
ただ、本人は酒が飲みたい、女を抱きたい、楽をしたい…それしか考えていない。
決してだまそうとか、悪いことをしようと思ってやっていない。
相手が勘違いしただけ…ということです。
何かの本で読みましたが、詐欺師というのは人をだますことを何とも思ってないそうです。
自分たちは頭がいい。だまされるのは頭が悪いということです。
なんか最近、こういう人たちが多くなってきましたね~。世の中…。
<次は>
続いて、松本清張さんの「明治金沢事件」です。
<内容>
主人公は、豊臣秀頼ではなく、大坂の陣で、大坂方に組した武将・山上順助。
順助は関が原で取り潰しにあった家の男で、病の兄の命令でいやいや大坂城にこもった。
やる気のない順助だけに、大坂落城とともに逃亡する。
そんななか、大坂城から逃げ出したと思われる女性を見つける。
彼女は順助が徳川方だと思い、金の棒をやるから藤堂家へ案内してほしいという。
順助は徳川家の武将に成りすまし、金をもらい、案内するふりをしながら大阪城を離れていく。
やがて順助の素性が女にばれるが、順助は女を犯し、さらに彼女が持っていた秀頼から拝領したと思われる桐の紋のある服を奪い逃走する。
その後、順助は摂津の豪農家に匿われ、豪農の愛人とわりない仲に。まもなく豪農にばれ激怒されるが、豪農は何を勘違いしたのか、桐の紋の服を見て順助を秀頼と思う。
小悪党の順助は肯定も否定もせず、やがて秀頼らしき人物として薩摩を目指す…。
<秀頼の薩摩行>
今作は、秀頼が大阪城で死なず、薩摩へ落ち延びた伝説を基に書いているそうです。
しかし、落ち延びたのは秀頼ではなく、秀頼のふりをした男ということですが。
確かに、清張さんが参考にした資料によると、とても秀頼とは思えない無頼の徒のような男の逃避行という感じがします。
寺で酒をただで所望し、いつか褒美を与える…というような。
順助がそんな人物かどうか、はたまた実在した人物かは分かりませんが、当時は秀頼のふりをしていい目を見た詐欺師的な人物も何人かはいたかもしれないですね。
もちろん、秀頼本人が薩摩へ逃げたということも否定はできませんが。
ま~なかったでしょうが…。
<感想>☆☆★
歴史小説というより、ただの小悪党の話で新鮮でした。
えてしてこういう人物が詐欺師というか、とんでもないことをやるんでしょうね。
ただ、本人は酒が飲みたい、女を抱きたい、楽をしたい…それしか考えていない。
決してだまそうとか、悪いことをしようと思ってやっていない。
相手が勘違いしただけ…ということです。
何かの本で読みましたが、詐欺師というのは人をだますことを何とも思ってないそうです。
自分たちは頭がいい。だまされるのは頭が悪いということです。
なんか最近、こういう人たちが多くなってきましたね~。世の中…。
<次は>
続いて、松本清張さんの「明治金沢事件」です。
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