北モシリ島の暮らし

北モシリ島(北海道)民の暮らし

わしの古着の歴史物語(1)

2007-10-27 16:15:45 | 古着
わしが古着を初めて買ったのは、実は古い。
高校生の時が初めてだと思う。
高校1年か2年生の時、まだ田舎に住んでいたわしがある用事で札幌に出てきたとき、アメリカ軍放出の少しボロボロのオリーブグリーンのポリエステル製トレンチ・コートが初購入である。
高校生の分際で放出品のトレンチを着て登校するガキなぞ、田舎にはもちろんいなくて、その頃、幅を利かせていたテディ・ボーイズの不良どもや、せめて少し高いトロイ・ブロスやクロコダイルやハンテンなどのブランドを買う程度が田舎のガキのファッションだった。
ちなみにこの頃オヤジブランドで幅を利かせていた、マンシングウェアやアーノルドパーマー、ゴールデンベアなどが今、古着市場で人気だそうな。
若い女の子に人気なんだってね。

その次に古着屋を利用したのは高校を卒業して、札幌に出てきてからのこと。
19歳の時だ。
その頃、流行っていたファッションってどうだったろう?
あまり記憶にないんだよね。
ヴァンがつぶれてアイビーファッションも終わり、
70年代のヒッピーやアウトドアファッションも終わりを告げ、
確かサーファーが流行っていたのを覚えている。
女の子はどうだったかな?ボディコンはまだ後だからな。
ハマトラとか流行っていたような。
わしはまだすたれつつあったアイビー系であった。
なんとその頃、わしはまだ日本では無名のラルフローレンのセーターを購入する、ちとUSのファッションにはうるさかった。

で、その頃、古着屋と言えば50年代のロカビリー系ボウリングシャツを売っている店や、そういやクリーム・ソーダがあったな。
狸小路の1丁目なんかでは今では入手できないコカコーラのつなぎも売っていた。
で、もう一つは60年代のファッションを輸入してるのが、いわゆる古着屋さんだった。
わしは何からか情報を得たかは忘れたが、
狸小路から1本南の通りの西の外れにある古着屋さんによく通っていた。
60年代のUSであるから本場のアイビーファッションがあったからだった。
その店は古い店舗を利用したもので、
札幌は空襲や震災、大火が無かったから昭和初期や大正の古い建物が結構あるのだ。
今で言えばおしゃれな高級ブティックみたいな、入りづらい店ではあった。

さてそこで初購入はガキのくせに渋い。
バテッィクプリントの長袖のボタンダウンシャツである。
当時の古着はやはりヴィンテージ扱いなので安くはなかった。
数千円、6、7千円はしたと思う。
25年以上も経つのに家宝のように持っている。
実はわしはこのシャツがどこのものか全く知らないで、ただ60年代のアメリカの古着としか認識していなかったが、最近タグを見てみたら、アメリカの老舗シャツ・メーカー、マンハッタン・シャツのものであった。
さすがわしはガキの頃からそういう感覚が備わっていたらしい。
そこではその後ジャケット2枚と銀製の懐中時計を買った。
とにかく、当時わしには高過ぎてあまり買えなかったのね。

で、そのうち、どこかへ消えて無くなってしまった。
これがわしのUS輸入古着との出会いの最初なのである。

ちなみにわしの元職業(厳密に言えばまだ在職中)はもちろんアパレル業界でも古着屋でもなんでもない。