旅するガーデナー

いつも五感を刺激し、喜怒哀楽、幸も不幸も、哲学も瞑想も、言葉にできない多くが存在する庭は私のパワー・スポット!

鈴木満男氏のセミナー「バラ栽培をもっと楽しく~近年の耐病性品種について~」

2017年06月03日 15時17分05秒 | ガーデニングセミナー

今日は午前中、花菜ガーデンへ出向き、、元京成バラ園のヘッドガーデナーで、現在はバラ育職人という肩書鈴木満男氏のセミナーへ参加しました。

鈴木満男氏は46年間、バラにかかわる色々な仕事をしてきたそうです。
報われないことも多かったそうで、その難しさをつくづく感じました。

お話は庭バラと切り花のバラの違いから。
昔は庭バラも切り花も同じ品種だったそうですが、消費者の声を取り入れた切り花業界は、S44年ごろから独自の新品種を開発し始めS50年代には庭バラとは分れていったそうです。
そして今では、棘の無い種や、花持ちの良い種など、顧客のニーズに合った切り花が生まれているそうで、見本を見せていただきました。

それに比べて庭バラは、育種家が作りたいバラを作って売る方式で、顧客のニーズとは離れていたのではないか、と仰っていました。
しかし、その庭バラ界も、オランダでは「2000年には農薬をゼロとする」と宣言したり、ドイツではノバラやハマナスとの交配で耐病性のある品種の研究をしたりと、耐病性のある強いバラの開発が始まり、現在、ようやくその努力が実ってきたそうです。
「ノックアウト」という品種はアメリカの栽培家が執念で作った病気に強く耐寒性のあるバラで、手入れが簡単で切れ目なく咲き無農薬で育てられるそうで、先生お勧めのバラでした。

他に「黒点病と耐寒性の関係」とか「バラのブラインドについて」とか、「開花調整のピンチについて」とか「灰色かび病やべト病の原因について」「バラの選び方とお薦め品種」等々、内容の濃い話が多々ありました

中でも、天候不順に関しては、私自身大変関心がありましたから、耳がダンボに~
今年の二月は風が強く吹く日が多く、雨が降らず、大変乾燥して、バラにとっては最悪だったのですが、やはりそういう時は二月と言えども水遣りをするべきだとの事。
ただし、気温の低い朝夕は避けて、日中、気温が10度や15度になるまで待ってからか、そうでなければ水を与えないか、氏はお湯を足して20度ぐらいにして与えるそうです。
そして葉に水をかけるのは厳禁で、それは病気の原因になるからだそうです。
ホワイトクリスマスや粉鐘楼のような花弁が柔らかく花びらの枚数の多いバラは、花が汚くなることが多く、そうならないためには「肥料を減らす」「水を減らす」「浅く剪定する」などの対策が必要とか。
長久保公園にもホワイトクリスマスがあり、今年はボールディングが多発しましたから、次回は肥料少な目で管理しなくては

ここでは書き切れない内容で、大変勉強になりました。
教本を読むだけでなく、こうして実際にお話を聞いてみると、更に理解が深まるし、書けない内容も知ることができるし。
やっぱりセミナーは価値がありますね

 

セミナーが始まる前に花菜ガーデンを散策

薔薇の轍では遅咲きの小輪のバラが咲いていました。
オールドローズのエリアでは遅咲きのクレマチスが綺麗~

篭口

下草のゲラニウム・ロザンネイ。

バラのアーチを抜けて

ミニバラのエリアの板塀はまだミニ蔓バラで覆われていました。

ミニバラ・グリーンアイス

クライミングとシュラブローズの薔薇の海のエリアでは、遅咲きのバラがまだ花を残していました。
アーチは「ニュードーン」

 

願いの泉
垂れ下がるバラの演出が良いですね

 

風ぐるま迷図は遅咲きのクレマチスがチラホラと

 

睡蓮の池では、丁度花が開く時間に。


花菜ガーデンができてから何年経つでしょうか。
薔薇のシーズンやそれ以外にも何度か足を運びましたが、こんなに管理が行き届いていない薔薇の轍の状態を見るのは初めて
まるでスギナ畑の中に宿根草が生えているかのようだったり、下草がすべて刈り取られて地面がむき出しだったり、薔薇の波の下は雑草だらけでした
こんな状態が続けば、客足はいつか途絶えてしまう。

「バラ園はバラが咲いてさえすれば良い」というものではありません。
居心地が良くないガーデンには二度と行きたくなくなるもの。
そして誰も行かなくなった・・・
なんて事にならないと良いな。

「私の課題」ではないけれど

 

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