甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

盛岡市先人記念館

2008-02-02 19:17:41 | 盛岡散歩


 ・盛岡市先人記念館 本宮字蛇屋敷

 1階に新渡戸稲造・米内光政・金田一京助のそれぞれについて紹介する展示室があり、2階にそれ以外の明治期以降に政治・経済・文化等の各分野で活躍した127人について2部屋にわたって紹介しています。市制100周年を記念して建設されました。原敬・石川啄木など個別の記念館がある人物については省いてあります。

 新渡戸稲造記念室はまるで大きな書斎のような部屋。たくさんの本とともに、国際人・教育家等様々な顔をもっていた新渡戸の横顔を紹介しています。
 米内光政記念室には大きな米内像とたくさんの写真。米内の遺品として礼服や装飾品・皇族からの下賜品等も展示されていて、どちらかというとビジュアルな展示。
 金田一京助記念室には言語学者としての側面と同時に、啄木との関わりについての展示が特徴的でした。啄木記念館でも金田一との関わりは大きくとりあげられています。

 2階にはたくさんの人についての展示。一気に見ようとするとたいへん疲れます。130人の肖像をレリーフにしたモニュメントは圧巻でした。
 またこの時期、盛岡の古町名展「惣門かいわい~穀町・新穀町・鉈屋町・河原町~」と題した展示を行なっており、木津屋を火事から守った「昆布むしろ」(昆布で作ってあるむしろ。水に浸すと膨らんで、織目が密になる)の実物を見ることができ、満足でした。(3月16日まで)

 開館時間 9時~5時 
 休館日  毎週月曜日 等 
 入館料  一般300円  高校生200円  小・中学生 100円 

 ※中央公民館・遺跡の学び館・子ども科学館・原敬記念館・盛岡てがみ館との共通入館券がお得です。650円で4館に入館できます。2館に入場できる券もあります。


啄木記念館

2008-02-01 18:18:45 | 盛岡散歩


 ・石川啄木記念館  玉山区渋民字渋民9

 石川啄木のおいたちや移り住んだ場所場所での生活の様子・友人や文学仲間との交流についてなど展示している記念館と、2棟の屋外展示とで構成されています。
 記念館内部の展示では、代用教員時代の英語の教案を興味深く見ました。几帳面な文字で、すべて英語で書かれています。教えた相手は小学生です!
 給料の前借を依頼する手紙がきれいに表装されていたのには驚きました。啄木もびっくりでしょう。それなら教案の方も表装した方が良いのでは・・・。 


 ここの見ものは屋外展示。啄木の母校であり、代用教員を勤めた渋民尋常高等小学校校舎と、代用教員時代間借していた斉藤家が移築展示されています。↑の写真が小学校で、右側に少しだけ写っているのが斉藤家です。右手前の黒いものは啄木生誕110年を記念して建立された啄木像。子供たちに慕われる日本一の代用教員像です。


 小学校の一階部分。扉などを外してあります。男子用の囲炉裏、女子用の囲炉裏とわけてありました。


 2階の教室。おどろく程天井が低く、教壇に立ってみたら頭が天井に届きそうでした。机は二人がけなのでしょう。ちょうど40人分。床板には隙間や節穴があいていて1階が見えます。窓は障子が入っているのですが現在はその外側をビニールで覆っていました。昔は障子一枚だったのでしょうか。冬は寒かったことでしょう。
 よく残っていた!と感心してしまう建物です。


 ↑斉藤家の一室。啄木が「書斎であり寝間であり裁縫室であり・・・」と語ったという部屋です。


 斉藤家の様子。手前に畳敷きの部屋(前の写真)、次に仏壇等のある部屋、次に板の間、一番奥が馬屋か納屋のような場所。当時の生活用具が置かれていますが、啄木一家が使用したものではないそうです。

 実は私は啄木のことを「食わず嫌い」でした。最近妙に気になります。短歌もすばらしいと思うようになりました。
 もっと長く生きて、人間的にも成長してさらに大きな何事かをなすべき人でした。26歳で夭逝してもこれだけの評価を得ている人ですから。