甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

夫婦の山

2007-11-30 18:45:41 | 岩手噺


今日の岩手山


こちらは姫神山


 岩手山と姫神山は夫婦なんだそうです。確かに岩手山は男らしく、姫神山は女らしく見えます。(名前も姫ですし。)
 岩手山には一度だけ登ったことがあります。10年以上前、噴火の前のことです。体力のない私は大変な思いをして登りました。雲海の隙間から見えた下界がまるで地図みたいだったこと(今思えばまさしくgoogle earthの世界)、下山してすぐ岩手山を見上げ、「さっきまであそこにいたんだ」と感慨深く思ったことをよく覚えています。
 姫神山はもう少し気軽に登れる山のようですが、私は登ったことがありません。姫神山に登って岩手山を眺めたら、「妻」としての姫神山の気持ちがわかるかもしれません。

 今日の岩手山はなんだか神々しいような美しさでした。ふと頭をめぐらせてみたら、姫神山も遠くに見えていました。姫神山の積雪はまだのようです。

猫の手術

2007-11-29 17:04:45 | 猫道楽
 
 猫の「はな」が我が家に来て半年。10ヶ月のお年頃となりました。初発情期を迎えたはなは、とにかくなき続けました。始めの頃は名前を呼ぶと「きゅるる」と返事をするのがかわいかったのですが、やがて間断なく「きゅるる、きゅるる」と言い続けるようになり、夜や明け方に「はんにゃあ~はんにゃあ~」と切なげに大声を上げるようになりました。近所にも迷惑をかけるし、家族は眠れない。生理的な衝動に突き動かされるようになき続け、床の上をこねこねしながら匍匐前進し続けるはなですが、完全室内飼いなのでその欲求は決して満たされることはありません。避妊手術を受けさせることにしました。
 連れて行った動物病院では、机の下に隠れたり捕まえる私に爪を立てたりと、全身で「嫌だ!」と拒否。麻酔注射を打たれてぐったりしたところを後ろ髪引かれながら「お願いします」と帰ってきました。
 翌日迎えに行くと、首輪につけていた迷子札もいつの間にか引きちぎり、すっかりご機嫌斜め。どうやら他のケージにいた犬に吠えられ、おびえてしまったようでした。傷にかぶせたガーゼをなめて外す恐れがあるのでエリザベスカラーをつけ、何ともかわいそうな姿になって帰宅しました。
 その後2日は寝てばかり。食欲も普段程度に戻るには1週間かかりました。ガニマタでよちよち歩いていたはながいつの間にかキャットタワーによじ登り始め、やがてジャンプしてあがれるようになった頃、抜糸に再び動物病院へ(手術後9日目でした)。
 ところがまだ傷口がふさがっておらず(脂肪が多いためらしい)、しかもエリザベスカラーのふちでこすれた後が傷になっていたことから、エリザベスカラーの周囲にガムテープの縁取りをつけて帰宅しました。
 離れてみるとライオンか天使か?!といった容貌のはなでしたが、その後は傷も順調に回復したらしく、手術から2週間後の今日、やっと抜糸することができ、はなもエリザベスカラーから開放されました。動物病院ではすっかり「暴れん坊はな」として認知され「本当にアメリカン・ショートヘア?日本猫の血が入っているんじゃない?」と血筋さえ疑われる始末。
 ともかく、身軽になったはなは2週間分体をなめまくっています。手術が無事済んで良かった良かった。費用は総額18500円でした。

(写真:これから病院へ。カメラで気を引いてバスケットに誘導。)
 

報恩寺五百羅漢

2007-11-28 17:20:28 | 盛岡散歩


 ・報恩寺
 
 ずっと見たいと思っていたのですが、近くにいると案外機会がないものです。初めて五百羅漢をお参りしてきました。
 平日の午後で他に観光客もなく、無人の受付には「入場料を置いてご自由にどうぞ」の看板があるだけ。入場料は300円でした。
 報恩寺は創建以来600年、盛岡に移転されて以来400年という古刹。ご本尊は聖徳太子作と伝えられる釈迦牟尼像です。羅漢堂は1735年築の土蔵造り。中心部には弘法大師作といわれる廬舎那仏、天井には狩野林泉筆八方にらみの龍、そして前後左右の壁には499体の羅漢像が安置されています。
 羅漢堂に足を踏み入れると、たくさんの目に見られている緊張感を感じました。前からも横からも、そして頭の後ろからもたくさんの羅漢様に見られています。廬舎那仏に手を合わせた後、順に羅漢様の姿を見て回りました。顔立ちも、表情も、しぐさも様々な羅漢様。中には明らかに異国風(羅漢様自体がもともと異国のものとは思うものの)の姿をした羅漢様もありましたし、ひょうたんとっくりを掲げてご機嫌な羅漢様、「ウッキー」と頭の上で両手でハート型を作っている羅漢様、お隣とおしゃべりしていたり、大笑いしていたり、はたまた拳を固めてお怒りの方も。よく見ると実に人間的なお姿なのでした。マルコポーロ、フビライ(チンギス・ハーンの孫)と言われる羅漢様も確認いたしました。
 さすがにこれだけの像がある場所に生ぐさの者が一人きりというのは怖いもので(なんとなく「見とるよ、見とるよ」とささやきが聞こえる気がする)、一通り見た後すぐに立ち去りました。「写真禁止」の表示がどこにもなかったのですが、中で撮影する勇気もなく、羅漢堂の出入り口からそっと一枚だけとらせていただきました。
 実は山門の楼上には十一面観音などもおさめられているとのこと。拝見したいものだと思いました。


甘くないお赤飯

2007-11-26 19:25:29 | 食道楽
 お祝い事は何もないのですが、ふと思い立って、初めてお赤飯を作りました。といっても、もち米に「赤飯用小豆缶詰」を入れて水を足して炊飯器の「おこわ」メニューで炊くだけ。何の苦労も工夫も要りません。
 「炊飯器でお赤飯?」とも思ったのですが、今どきの炊飯器は玄米・おこわ・おかゆはもとより、パンまでできちゃう。お赤飯といえば母親が蒸し器で蒸かしていたイメージが強いのですが、ものは試しです。やってみました。
 もち米のずっしりしたうすピンク色のご飯の上に、あずきがみっしりとのっかっていました。お茶わんに盛ると、まぎれもないお赤飯です。
 一口食べて、びっくり。ちっとも甘くないのです。
 お赤飯といえば甘いもの、と信じて育ちました。これまで確かに甘くないお赤飯を食べたことはあったと思いますが、あくまでそれは一部地域のもの、と思い込んでいました。今回使用の「赤飯用小豆缶詰」は生協で購入した全国区の商品。私の実家や夫の実家のように甘いお赤飯を作るのは実は少数派なのではないか、と愕然としてしまったのでありました。

NHK的名調子

2007-11-25 11:36:07 | 岩手噺
 
 NHK盛岡放送局に、名調子のアナウンサーがいます。渋い声で落ち着いた空気の中でニュースを伝えてくれます。また、天気予報では詩のように美しい言葉で文語体のようにリズム良く天気の変化を語ってくれます。「上空の雲晴れて、夜明けの空うす水色」なんて言われると、早起きしてうす水色の空を見たくなるじゃないですか!
 CMも含めて次々と画面が変わり、早口で情報を伝えてくれる刺激的な民放TVに慣れてしまっていると、NHKやNHK教育TVの落ち着いたリズムが新鮮で心地よく感じます。(それでもNHKもずいぶん民放みたいになってきていますが。)
 NHK-FMでかつて放送されていた「クロスオーバーイレブン」の津嘉山正種さんのナレーションも、非常に落ち着いていて私をぐっすり寝かしつけてくれたものでした。
 いいですね。NHK的名調子。

(写真:天気予報どおり、今日は晴れ。でも風強くピントぶれがち。)

満足ラーメン

2007-11-24 10:52:03 | 食道楽

 滝沢の「佐野家」でこくだれ醤油ラーメンを食べました。「並ぶ」とウワサのこの店も、さすがに2時過ぎだったので並びはしませんでしたが、それでも満席。寒い日に待たずに熱くてうまいラーメンを食べることができるのは幸せです。
 看板の「こくだれ醤油」は黒っぽいスープに細めの麺、ほうれん草・メンマ・味付け卵半分・大きめチャーシュー一枚・のり一枚のトッピング。これで520円。スープは見た目ほどの濃い味付けではなくて、しっかりこくがあります。薬味のねぎがとても合うので、サイドメニューで頼んだ「ねぎまみれぎょうざ」にたっぷりのってきた白髪ねぎもラーメンに入れて食べました。
 大満足のラーメンでした。

(写真:勤労感謝の日の岩手山。久しぶりに雲から出てきてくれました。)

おだんご

2007-11-23 10:47:41 | 食道楽

 最近チョコレートよりもあんこを食べたい気分。ずっと気になっていた「おだんご処あかねや」にあんこのおだんごを買いに出かけました。ところがなぜかとっさに「焼きしょうゆだんご」と「ちーずのおまんじゅう」を買ってしまいました。
 だんごは注文を受けてから焼き上げるそうで、お店の中がしょうゆの香ばしいにおいに包まれました。味は期待どおりにおいどおり。他にも鰹節をかけたもの、のりをたくさんかけたものなど、おいしそうなおだんごやおまんじゅうがたくさんありました。
 「だんご三兄弟」がヒットした頃、一本の串にだんごが3つになってしまった店が多いと聞いたのですが、本当にそうだったのでしょうか。私が子供の頃は5つだったような気がします。3つじゃ全然ものたりないですよね。あかねやのおだんごは4つでした。

これこれ!

2007-11-22 11:48:04 | 歳時記

 今日も雪です。
 狭い部屋は洗濯物でいっぱい。窓や玄関ドアには結露がびっしり。
 そんな時はこれ!「水滴ワイパー」の登場です。ワイパーで水滴を拭き取ると、持ち手の部分に水がたまるしくみです。雑巾で拭くより楽で、窓もきれいです。こういうものを考えつく人って、すごいですね。

(写真:猫が掃除しているわけじゃないですよ。)

新蕎麦の季節

2007-11-21 13:54:08 | 食道楽

 蕎麦を作ったことがあります。畑を耕すところから、どんぶりに入れるまで。
 土地がやせていても寒冷地でも育つのが蕎麦の特性ですから、生長は早く、あっという間に鳥の餌食に。刈り取って乾燥させて実を採って殻を飛ばして臼で挽いて・・・とたくさんの作業を経てわずかな蕎麦粉を手にしました。さらにこれをこねてまとめて切ってゆでて、すすった蕎麦はそれはそれはおいしかったのです。ただしこれは思い入れの強さを反映したもので(グループでの作業だったのですが、その3ヶ月間実に色々なトラブルに見舞われたのです)、実際にはプロの蕎麦のほうが圧倒的においしいはずです。
 以前はつるつるとすすれて出汁のうまさが味わえる、細めの蕎麦が好きでした。なぜか年とともに太めの、黒めの、蕎麦そのものの味が濃い、いわゆる「田舎蕎麦」風のもののほうが好きになってきました。
 一番好きな蕎麦屋は葛巻町の「森のそば屋」です。古民家を改装した店で、地元のお母さん達が作っています。蕎麦そのものの味がいいです。大好きな豆腐田楽もつい頼んでしまうので、お腹一杯になります。
 寒いことで有名な盛岡市玉山区の藪川そばもよく食べます。2件の蕎麦屋があり、好みが分かれるようです。
 外山森林公園内の蕎麦屋もいいです。ただし11月から4月までは冬篭りでお休みです。
 市販の乾麺では何と言っても「土川そば」が好きです。10分もゆでなければなりません。ゆで汁は黒くにごります。うまいです。
 先日滝沢の「そば真」で新蕎麦を食べました。とてもおいしかったのでまた行きたいと思っています。

(写真:また冬型。見えにくいですが小雪がちらついています。)

冷麺舌

2007-11-20 18:14:39 | 食道楽

 昨日の晩ごはんは久しぶりに焼肉屋で。それも何と10年ぶりに「三千里」で。
 焼肉屋といっても、我が家の定番メニューは、カルビ定食(夫用)+冷麺辛味別(私用)+オイキムチ+肉一品(ホルモン、タンなど)。私にとって焼肉屋とは肉というより冷麺とオイキムチを食べに行く場所なのです。
 盛岡の冷麺好きにも人気の高い「三千里」は、10年ぶりでもやはり冷麺がおいしかったので、私の冷麺舌も満足です。

 ところで、私にとって不可欠な冷麺の条件は

  1 スープがおいしいこと。辛味を入れなくても飲めるくらいに。
  2 麺の太さとゆで方がちょうどいいこと。
  3 きゅうりが酢漬けになっていること。
 
  ・・・の3つですが、できれば、

  4 梨がはいっていること。
 
 も付け加えたいところ。今日の冷麺は1~3は完璧、でも残念!果物は梨ではなくてりんごでした。もう冬なんですね。

 ちなみに私の舌が選んだナンバーワン冷麺は、盛岡近郊ではなく、もっと意外な場所の焼肉屋さんのもの。そこのオイキムチもおいしかった。そこの短角カルビもおいしかった・・・。

 今度は久しぶりに盛楼閣に食べにいきたいな、と私の冷麺舌が申しております。

(写真は我が家の娘です。避妊手術をしたので、エリザベスカラーをつけています。)

冬が来た

2007-11-19 16:51:20 | 歳時記
 岩手山の初冠雪も里の初雪も「冬到来」には違いないですが、本当に冬を実感するのは初積雪の朝です。
 今朝がその朝。車の上に2cmほど雪が積もっていて、路地はつるつるに凍っていました。
 道路の雪が溶けるのを待って、タイヤ屋さんで新しいスタッドレスタイヤに交換してもらってきました。昨日は「3時間待ち」と言われて交換を断念したのです。今日は「2時間待ち」とのことで、覚悟を決めて雑誌を熟読していたら1時間ほどで「終わりました」。寒い中、フル回転で作業をしてくれたお兄さんに感謝。
 これでこの冬も安心です。

(写真は雪雲の中の岩手山。寒そうです。)