甚六ぶらぶら日記

岩手の穀潰し主婦・甚六の覚書

岩手県立博物館 屋外展示

2008-01-27 15:12:24 | 盛岡散歩

  県立博物館の屋外展示は民家と植物園・岩石園。冬場ですので重要文化財になっている2軒の民家だけを見学しました。曲がり家は南部領、直屋は仙台領の特徴的な形式です。

 この曲がり家は岩泉町にあった旧佐々木家。藩政時代に肝入(村長)を務めていた家だそうです。19世紀後半の建築。栗材の柱、チョウナ仕上げ・・・私の祖父の家によく似ています。

 曲がり家ですので、日のあたる向きだけ屋根の雪が溶けています。曲がり家は、家族の住む場所と馬屋をカギ状に配置して一つ屋根の下に収めた家。馬を大切にした生活様式と言われています。
 私の祖父の家は瓦葺です。また馬屋ではなくて牛小屋でした。今はその部分は物置になっています。

  土間の様子。かまどに火が入っているので家の中に煙が。学校時代、薪ストーブのある家の子はこういう匂いがしていました。それともかまどがあったのかな?

  立派な梁。なんとなく白っぽいのはかまどの煙です。

  茅葺屋根から氷柱が。山の中に行くと今でも茅葺屋根を見ることがありますが、氷柱はたいてい茶色っぽい色をしています。実際に生活をしているとそうなるのか、屋根の手入れに手が回っていないのか。
 ここの氷柱は透明です。

  奥州市江刺区伊手にあった旧藤野家住宅。直屋(すごや)です。19世紀前半の建築、やはり栗材の柱とチョウナ仕上げです。馬屋は別棟に建てられました。

  黒光りする床や壁。ひんやりします。すべての板の間に囲炉裏が切ってありました。

  唐箕。穀物からモミ殻などを取り除く道具です。今でも土間や物置においてある家も結構あります。現役ではないのかもしれませんが。

 こうして見ると愛嬌のある姿です。現在、スチール製の唐箕も販売されています。中にはモーター付きのものも。でも形はほとんどそのままなんです。それだけ完成された道具だったのですね。