高価なものを身につけ『いい生活?』をしている人を『羨ましく』思う人は多いと思います。周囲に『そういう人が多い』と、自分も一生懸命に『背伸び』をして『その生活水準にいく』のは、ままあることですね。しかし、満足感は『21日間(3週間)』も経てば失せていき、『さらに上』を目指すようになります。その行動を繰り返すうちに『満足感を得られないまま「浪費」だけが加速する』という事態に陥ります。10万円の無線機には惜しみなくカネを遣い、300円のコーヒー代をケチる・・・。おかしなことになっている人が増えています。
【写真:参照基準点を意識していますか?】
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◆自分の中の『当たり前の基準』をいかに『コントロール』できるか?。
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収入は変わらず『浪費だけが加速する』と、
おカネを遣って『いい生活』をしていても、
やがては『破綻する』日がやってきます。
破綻を避けるには『生活レベルを元に戻す』のが必須です。
しかし、頭でわかっていても、思うほど簡単ではありませんね。
なぜかというと『参照基準点が変化している』ためです。
限界効用逓減の法則を、別の視点から見ると、
その『生活レベル(水準)』や『そのモノを持っている状態』に『慣れ』が起き、
それが『あたりまえ』と感じてしまいます。
自分の中の『あたりまえの基準』が『変化』しているということです。
例えば、アマチュア無線を始める前と始めた後では、
自分の中での『あたりまえの基準』に変化が起きています。
この『あたりまえの基準』を・・・、
フィナンシャル用語(経済学的な用語でも)で『参照基準点』といいます。
私が『第三級的運用』をオススメしているのは、
自分自身の『所得水準が下がった点』もあります。
かつて、広告屋にいた頃は『次長職』に就き、
世帯収入も『今の2倍』はありました。
その頃のアマチュア無線の運用は『資格に応じた指定事項』を入れ、
休日には『そこそこDXを楽しむ』というハムライフでした。
自営業時代も、そのままの運用形態でしたが・・・。
受取手形がジャンプされたり、資金繰りが狂い始めた頃は、
もう、アマチュア無線を楽しむ余裕など、ありませんでした。
手形も『不渡り』を食らったり、資金繰りから『金策に奔走』という日々。
傷が浅いうちに『債権債務の整理』と『事業所をたたむ』という選択に。
もはや『ゼロベース』というより『マイナスからの再スタート』です。
そんな折に、久々にアマチュア無線で息抜きをしてみようと。
高価なRIGも『資金繰りのために売り払っていた』ので、
中古のHF機や、開局当時から大事に使っていたポータブル機が数台。
当然ですが『参照基準点』を下げざるを得ない状況での再スタートでした。
そんな経験から『無線の沼にハマる』ということはなくなりました。
フツーに暮らしていて、少し収入が下がった程度では、
多くの人が『簡単に生活水準を下げられない』とか言っています。
しかし、ですよ。
収入は下がらないまでも『物価高騰』で、
事実上『収入が下がったのと同じ』な方は、ゴマンいると感じます。
ならば『あと5万円、給料が上がったらなぁ』なんて悠長なことを言っておらず、
まずは『参照基準点』を下げる、見直すのが先決ではないでしょうか。
新たな無線機や空中線を買わずに済むのなら『今の参照水準点でいい』のです。
新卒当時の年収が250万円くらいだったとして、
ちょっと前の年収が600万円くらいに上がったものの、
コロナ禍やら、なんやらかんやらで年収が半分の300万円に下がったなら、
生活水準を下げないと、いずれ『経済破綻』するのは火を見るよりも明らかです。
ここで、年収と資格等級別の運用方法を示しておきます。
第四級的運用:年収250万円未満(学生さん、契約・派遣、フリーターetc)
第三級的運用:年収250万円~年収500万円程度(中小零細企業の社員)
第二級的運用:年収500万円~年収750万円程度(自営業者、中堅企業社員)
第一級的運用:年収750万円~年収1,000万円以上(大手企業社員、退職者、資産家)
本格的にDXをするとかなら、目安になると思います。
もちろん、勉強と試験の現役である『学生さん』が、
第一級資格を取得されるのは『ぜひオススメしたい』と思っています。
しかし、勉学が本業である学生さんが、
トップDXer集団が『海外遠征のDXペディション』に参加するなどは、
よほどのお金持ちのお坊ちゃまやお嬢ちゃまでなければ『無理』でしょう。
ま、柔らかい頭脳で『カネをかけずに第一級運用』は不可能ではありません。
とはいえ『アマチュア無線は「大人の趣味」』でもあります。
学生さんが『別宅シャック』を持てるというのは『類まれ』でしょうし、
せいぜい、技適機で自宅から200W運用が精いっぱいではないかと考えます。
年収250万円未満の人が『何十万円も出して1kWのリニアが買えるか?』。
私が知るkWerのDXerのほとんどが『資産家』や『大手企業退職者』です。
こういう人たちが、ムセンのために300万円、500万円遣うのと、
中小零細企業の給与所得者が『同じコト』をやる方が『無理』を生じますね。
収入に見合った可処分所得、参照基準点を意識すれば『長続きするかもよ』。
そんなお話でした。
所得水準と資格等級に関する箇条書きは『ひとつの目安』に過ぎません。
しかし、無理なく趣味を楽しむには『ジブン軸』を必ず持って、
他人が持っているものを『やたら欲しがらない』のも大事です。
アマチュア無線界も『日本の縮図』です。
他人の持ち物を欲しい気持ちはわかりますが、
可処分所得は『みんな、それぞれ異なります』。
自由に遣えるおカネの額が違うのに『同じものを持ちたがる』のは、
ほどほどにしておき『早く、自分なりの楽しみ方(遊び方)』を確立しましょう。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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