OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●CW(電信)をやれば認知症が防げる!?

2021年11月29日 | アマチュア無線<CW>

アマチュア無線のCW(電信)帯で和文の交信を聞いていた。すると、『デンシン ヲ シテイタラ ニンチショウ ヨボウニナルノデ ダイジヨウブデス』という電文が送られていた。果たして、そうなのか・・・?

【写真:確かに、指先運動は脳の血流が活発になるというのだが・・・】
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◆認知症と認知機能の低下は、似て非なり。
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実家の介護絡みで、ときどき振り回される。

 

・実父:認知機能や身体機能は、やや低下

・実母:身体機能は年齢ほどの老化は見られないが、認知症を発症

 

我が家の実情は、こんな感じである。

 

また、83歳の父は、78歳頃まで油彩をたしなみ、

何度か個展を開いたり、上野森美術館で入選もした。

ところが、80歳を目前に『手指に力が入らないようになった』といい、

その後は、絵筆を持つこともなくなり、画材もほとんど処分した。

 

さらに、81歳の母は、父と同様に78歳くらいから、

少し会話が『とんちんかん』になっていた。

それまでは、いわゆる『絵にかいた良妻賢母』のような、

戦後の家族像を描いたような専業主婦だった。

私が高校時代や、弟が大学卒業までは動力ミシンを扱った内職に精を出し、

私たち、子供が成人しても『遊ぶ金を稼ぐのだ』と内職を続けた。

 

その母が、アルツハイマー型認知症に罹ってしまったのである。

 

▼この本を読んでいたようであるが、叶わなかった・・・。

実母が、買い物に出かけた折、

家に帰る道がわからなくなって『徘徊』していたところを、

近隣の交番で保護されたという連絡が入ったのが一昨年の冬。

しばらく、実家から足が遠のいていたが、

放置するわけにもいかず、連絡の翌日に実家をたずねたら・・・。

 

なんだ、これは!というくらい、室内が荒れていたのである。

 

・古新聞が、何年分も溜まり

・トイレが詰まって、汚水が流れず

・何年も前の干支の絵馬が飾られ

 

書き出したら、キリがないほどの変わりように仰天した。

 

さて、CW(電信)をやっていたら認知症にならないというのは、

私は『ご本人の希望的観測で、何の根拠もない』と言いたい。

確かに、お気持ちは十分に理解できるのだが、

認知機能の低下と認知症は『全く異なる』とみていい。

 

そもそも、認知症とは『脳の病気』で予防策は、今のところ『ない』のだ。

 

もっといえば、CW(電信)をやる程度で、

脳の病気が予防できるならば、

すでに医学界で『学会発表されている』はずだ。

 

そんな話は聞いたこともない。

 

私の知っている電信のオーソリティだったOM(先輩)さんのこと。

もう、数年前にSK(ご逝去)されたのだが、

お嬢さんが『お父さん、スマホ使ったら楽しいよ』と渡したのだが、

あれだけ手先が器用だったOMさんが『わしには、無理や』と投げ出した。

最終的には、CTでの解析で『認知症』の診断が出て、

要介護になられたのを思い出す。

 

だから、CWをやっていたら大丈夫というのは、何の根拠もない話である。

 

あと3年と少しで『2025年問題』が現実化する。

要は、団塊世代の全員が『後期高齢者になる』のだ。

今は、まだ元気な70歳代で『1日1万歩』をやっている人も多いが、

何かの拍子にケガをしたり、寝込んだりして『急激に老化』した人も、

多く見てきた。

 

元気なのは結構だが、ちょっと調子に乗り過ぎの高齢者が多い。

 

歩きすぎで、関節の軟骨がチビって、歩けなくなった高齢者もいる。

今は元気で、健康診断にもかかっておらず、

診察券すら『持っていない』という高齢者もいる。

 

どういう了見なのか・・・?

 

自分は『今は元気だから大丈夫』と思っているかも知れないが、

あと5年、10年も経たないうちに『身体にガタ』がきて、

困るのは『家族』なのだ。

 

とにかく、団塊世代の人たちは『〇〇年問題』を常に引き起こす。

 

2025年問題は『75年前からわかっていること』だ。

その人たちが『今は、年金暮らしのサンデー毎日♪』を聞くたびに、

ものすごく、腹が立つのである。

 

・あんたたちの年金を、誰が扶養していると思っているのだ!?

・国も、わかっていながら2025年問題を、ほぼ放置して常に先送り

・介護事業者は儲からないからどんどん潰れ

・福祉関係者は激務に耐えきれず、ドロップアウト

 

あんたのことやで、2025年問題。自分のことを真剣に考えてください。

 

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※記事は、表現と言論の自由に則ったエッセイで、
 公人を除き、登場する個人・団体名は全て架空のものです。
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●ハム人口、10年後には半減。

2021年11月25日 | アマチュア無線<全般>

現在、アマチュア無線をやっている局は、約40万局弱。そのうち、60歳以上のベテラン局や『再開組』の局が『推計65%』を占めている。現在は、まだ現役で頑張っていらっしゃる70歳代の局が『24%』も占めている。単純計算で、半数の12%が『すでに後期高齢者』と見た。アマチュア無線を楽しむには、多くの運用局数があった方が楽しいし、業界も潤うのだが『マーケティング的視点』が、どうも不足していると感じてしまう。

【写真:CQ出版『チャレンジアワード』参加局の年齢層を示したグラフ】
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◆長期に楽しむには『ログ』を征すべき。
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FT8を運用している私に『どこが楽しいのか?』と、

アイボール会などで、よく聞かれる。

正直なところ『運用自体、楽しいものではないが』と答えている。

 

確かに、コールしてリターンが返ってきたらアドレナリンは出ます。

 

1、CQ JF3TBM PM74

2、JF3TBM JS3ZZZ PM95

3、JS3ZZZ JF3TBM +00

4、JF3TBM JS3ZZZ -05

5、JS3ZZZ JF3TBM RR73

6、JF3TBM JS3ZZZ 73

 

たったこれだけの『やりとり』で、中身は楽しい要素もない。

さらに、片道15秒×6ストローク=90秒で終わる交信だ。

相手局がグリッドロケーターの『PM95』を省略してくれると、

さらに15秒も短い交信で、最短75秒で交信が完結する。

 

大事なのは、ここからだ。

 

先の記事にも書いたが『ログを征する者は・・・』である。

会社の経理部門でいえば『総勘定元帳』ともいえる。

これを電子化して、ADIFというデータのファイルを生成すると、

自身が登録している交信確認サイトにアップロードでき、

交信がクレジットされ、各種のアワード認定が得られる。

 

アマチュア無線を続けるには・・・。

 

1、DX系のアワードを目標に置いた運用

2、自作・実験

3、電信電話ごっこ(いわゆる、ラグチュー)

 

この3つを、上手くバランスよく組み合わせた運用をしないと、

こんな地味な道楽が、どうやって長続きするだろうか?。

 

前述のように、高齢者がハム人口の半分以上を占めている。

 

1、60歳代=40%

2、70歳代=24%

3、80歳代以上=6.0%

 

単純に、60歳代の半分が65歳以上の定年を過ぎた人とする。

 

これでも、アマチュア局の50%を占める勘定だ。

さらに、70歳代の局は『団塊世代』で、

飛びぬけて人口が多いのは周知の事実である。

 

現在、毎月1,000局が廃局している。

 

1千局×12か月=12,000局減/年

12千局×10年=120,000局減、となるのだが、

飛びぬけて人口が多い団塊世代が、

10年後には全員が後期高齢者になるばかりか、

現在の60歳代後半の人も後期高齢者になる。

中には、アマチュア無線どころではなく『要介護』の人も増える。

さらに、悲しいことだが天のお迎えがやってきてSKになられる局も。

 

私は、この先10年後『アマチュア無線局数は半減』と見ている。

 

高齢でも頑張っていらっしゃるOM局にもFT8をオススメはするのだが、

やはり、歳を重ねておられる分、自分スタイルも確立され、

加えて『もう、新しいコトを始めるのはおっくう』と聞く。

 

大事なのは、業界団体の取り組み方だ。

 

専門誌を見ていても『今月号が売れればそれでいい』としか感じない。

メーカーも『今、とにかく売れたらそれでいい』というプロモーション。

挙句は『社会貢献活動』と称してアマチュア無線を業務無線化しようと?。

 

私は、すでにJARLが、将来『事実上の倒産』も視野に入れている。

 

会員の多くが、かつての『終身会員』を占め、

全アマチュア局数の16%強である66千局しか会員になっていない。

仮に、終身会員がライフメンバーとしてQSLカードの転送手数料を払っても、

大した収入にはならないばかりか『一般社団法人』という、

開き直りにしか映らない『非営利団体』に成り下がっている始末だ。

 

こんな状態なら、とっととARRLの傘下に入って『日本支局』になればいい。

 

現在の66千局も、いずれ飽きて半減するだろう。

10年後、全アマチュア局が200千局を割り込んだと仮定して、

その15%程度がJARL会員になったとて30千局。

 

もう、ほとんど『発展途上国と同水準』に転落だ。

 

今のところ、FT8の7MHz、とりわけ国内向け7.041MHzは盛況だが、

これもIARUのバンドプランを取り入れたとしたら、

7.037MHzに移行して『CW和文局』から鬱陶しい存在になるだろう。

海外から見たら、現在の7.041MHzは『異常な騒々しさ』で、

かつてのジャパニーズテンワットのSSB帯を思い出させる状態。

 

俯瞰してみれば『JAだけのガラパゴス周波数』ともいえよう。

 

今や、2級資格まで『講習会で免許を買える』時代。

さらに、試験パスのためだけにCWの符号を覚えた上級者も増えた。

逆にいえば、CWすら『まともに運用できない、できそこない局』も目立つ。

 

3級資格者が全体の7%ほどを占め『イチバンオイシイ資格』なのだが、

 

メーカーも、専門誌も、ここにスポットを当てたマーケティングなど、

全くやれていないといっても過言ではなかろう。

本来ならば、一番分厚い層にマーケティングを仕掛けて、

そこを『育てていく』のが『業界全体の役割』のはずだが、

なんだかんだと『やらない言い訳』を並べて、

高価なHF機やANTを買ってくれそうな高齢者の上級資格者にしか目が向かない。

 

これで、どうやってアマチュア無線を活況させるのか、聞いてみたいものだ。

 

よく『アマチュア無線はキングオブホビー』とかいうのを聞く。

そんなことを思っているのは、実はアマチュア無線家だけで、

どこが趣味の王様なのか、も聞いてみたいところだ。

 

JARLが、かつての日本BCL連盟のような運命をたどらないことを祈るばかり。

 

冒頭に『ログを征す・・・』云々と書いたが、

長続きされている局は、おしなべて交信記録をきちんと記帳され、

さらに『電子化』も進んでいる。

 

今やADIF→ログ照合(LoTWなど)→アワード認定という流れに多くの方が乗ってほしい。

 

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●ログを征する者は、無線界を征する

2021年11月23日 | アマチュア無線<全般>

アマチュア無線連盟の会員数が『微増』とかで、朝日新聞だかに紹介されていた。しかし、『これって、ほんとかな。いつまでつづくかな』が私のホンネ。

【写真:もう、90%以上の運用がデジタルモードになってしまいました】
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◆なんで、交信の中身が『おもしろくもないFT8』をするのか?
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確かに『流行り』だから・・・ではある。

しかし、サイクルボトム期にあって、

さらに、DXとは縁遠いと思っていた自分の小設備から発した電波が、

南米のアルゼンチンやチリまで飛んで、交信が成立したときは、

もう、アドレナリンが出まくりだった。

 

DXなんて夢物語だったのが、身近になってきたのもFT8のおかげ。

 

現在、アマチュア無線局免許数は400千局を割り込んだ。

毎月、1千局ずつ減少し、年間12千局減っている。

このままの推移だと、10年後には120千局減る勘定だが、

ところがどっこい、後期高齢者ハムと前期高齢者ハムが相当数を占め、

私は、10年後には『半減するかもしれない』と感じている。

 

免許局の16%くらいがJARL会員だが・・・。

 

16%の比率が、そのまま維持されたとして、

仮に10年後の局免許が200千局まで減ったとしよう。

さらに16%がJARL会員が維持できたとしても、

会員数は32,000人と比例して半減する勘定だ。

人数が減ったからと『会費値上げ』は、さらに会員減を助長する。

値段は高くなるわ、今以上にサービスの低下となれば、

JARLの利用価値すら怪しくなってくるのは間違いない。

 

きっと、相当な業務量を縮小しないとやっていけなくなるだろう。

 

さらに、QSL転送業務を行っている島根の会社が、

転送業務を、いずれかの時期に『やめる』ことになっている。

島根の後釜を探していると聞いたが、

QSLカード転送のために、年賀状の仕分けみたいな、

超面倒くさいアナログ作業を、どこが引き受けてくれるのだろうか?

 

私は、JARLがなくなる、もしくは縮小されるのを前提に、

今のうちから『レガシーモードの出没頻度を減らし、デジタル化』した。

特にFT8/FT4が『それ』なのだが、

QSLカードの交換の60%以上がeQSLを採用してくれており、

Wkd&Cfmも、時によっては『QSOが終わったと同時に完了』もある。

 

紙カードは味わいがあるが、時間がかかり過ぎている。

 

また、eQSLで受領済みなのに、さらに『念のために?』なのか、

わざわざ、紙カードを重複して送ってくる局も20%以上だ。

何をやってんだか・・・と感じてしまう。

 

世界は、eQSL、QRZ.com、Club Log、LoTW・・・の時代だ。

▲交信確認など、これで十分です。大事なのは管理スキルでしょう。

絵柄のついたカードを電子化したものはeQSLと、

一部のハムログユーザーが使っているhQSLだけ。

それ以外は『ログ照合』で交信確認ができており、

LoTWに至っては、ログ照合のみでDXCCなんかのアワードが発行される。

さらに、eQSLでも、有料会員向けに『e-AWARD』がたくさん発行され、

JARLの対応の遅さを感じずにはいられない。

 

今年に入って申請した公的AWARDは、すべてeQSLで入手したもの。

 

アマチュア無線を長く楽しむためには・・・

 1、DX系を含むアワードを目標に置いた運用

 2、自作・実験系の運用

 3、電信・電話ごっこ(ラグチュー)

どれかに特化するか、バランスよく運用するかしかないだろう。

 

FT8などのデジタルモードでのQSO自体は、

そんなに楽しくないものだ。

そもそも、コールサイン・レポート・RR73以外送るものがない。

それ以上の余計な単語を送ると『ウザ』がられる。

あたりまえだが、カードの交換の約束などもやらない。

でも、eQSL、QRZ.com、Club Log、LoTWのどれかで、

交信確認を取れるようになっている。

それも、電子ログ帳からADIFファイルを生成して、

アップロードすれば『瞬時』に、相手局へのコンファームが可能だ。

 

私は、このままでは、JARL式ガラパゴス化で沈没やむなしと感じる。

 

JARLもいずれ、島根を閉鎖するのが決まっているなら、

とっとと、ARRLの傘下に入って『ARRL日本支店』くらいになればいい。

どうなるかわからないが、JARLが機能不全になることも想定し、

レガシーモード分もデジタル交信分も、

まとめて『ペーパーレス化』を推進している。

 

これが、広く浸透すればNO-CARD派への風当たりも激減すると思うのだが。

 

将来は、近未来は『ログ照合で交信確認の主流になる』だろう。

とすれば、今のうちに『ログ照合』への準備を進めて、

QSO自体は、あっさりして面白みを感じないかも知れないが、

世界的潮流、しかも本流に近いFT8を手始めに運用し、

ログ(経理でいう『総勘定元帳』)を電子化して、

そこからADIFファイル生成に慣れておく方が、

将来、寂しい思いをしなくて済む、私はそう考えている。

 

ログを征する者は、無線界を征する・・・言い過ぎだろうか。

 

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