OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。

●ムセン界は『富士の樹海』。

2023年07月20日 | アマチュア無線<全般>

私が『関ハム』に行かない『もうひとつの理由』を述べます。あまりにも『枝葉の話が多すぎ』るからです。私は『元広告屋』なので『関ハム出展者は「誰に、何を」』の目線で見ています。おおかたが『手段』の提示ばかりで『得るものがない』と感じています。販売側も買い手側も『迷っている』のを肌で実感します。ほとんど『富士の樹海ですか?』とまで感じています。

【写真:一度、迷い込んだら生還できにくい『富士の樹海』。】
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◆枝葉の話が多すぎるから、みんなが迷うのです。
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DXをやって、AWARDをやらなかったら『何やって遊ぶねん?』と感じます。

 

DXerは、各人が『中間目標』を立てて、

それに向かって『設備増強』しています。

アマチュア無線は趣味なので『投資回収できる分野ではありません』から、

私は『設備投資』という表現は不適切と思っています。

 

私は『趣味の分野で「設備投資はあり得ない」』と考えています。

 

また、再開組の中には、

4アマや3アマでは格好悪いから『200W免許のために2アマを取る』とか。

本来は『きちんと第四級、第三級』をやって上位級を目指すのが王道です。

ところが、昨今の傾向は『そう』ではなく『恰好』で上位級を目指す人が増えました。

 

どこそこまで飛ばしたいから200W免許が必要、という理屈ならわかります。

 

特に再開組は休眠中の数十年分の空白期間を『カネで埋めている』に過ぎません。

 

確かに、今さらアマチュア無線を始めようと思う青少年は希少です。

業界は『青少年の新規開拓』より『年配者の休眠顧客』を開拓する方が、

営業経費も、抑えられます。

 

どの業界も、似たようなもんです。

 

ちょっと、マーケティングの話をします。

マーケティングでは『4P』が語られます。

・プロダクト(どんな商品にするか)

・プレイス(どこで売るか、どう売るか)

・プロモーション(販促、PR、広告などをどう展開するか)

・プライス(販売価格はいくらくらいにするか)

 

4Pはマーケティングの常識ですが『ここには顧客がいない』です。

 

本来、4Pのマトリクスのど真ん中に『顧客(カスタマー:C)』を入れます。

ところが、おおかたのマーケティングの4Pは『C』を入れていません。

ムセン界に限らないのですが『カスタマー』や『コンシューマー』を切り離し、

4Pだけが『独り歩きする』のですから『売れるものも売れない』ですし、

あるいは『売れても、売れ方が「いびつ」な構造』になっています。

 

ムセンの交信を聴いていても『バズワード』が多いですね。

 

まるで『樹木の枝葉が多すぎ』で、幹も見えない『樹海』状態です。

中には枯れていく樹木もあれば、

その横で『新たに生まれていくテクノロジー』もあります。

それはそれで『結構なこと』だと思いますが・・・。

 

樹海に迷い込んだ人は『現在地もわからない状態』に陥っています。

 

実際のアマチュア無線の運用自体が『樹海』ともいえます。

話題の『IC-905』にしても『4Pで作られた製品』と感じます。

ICOMが持つ技術力は日本が誇れるテクノロジーだとは思いますが、

単に交信時の(あるいはTwitter)での『バズワード』に過ぎません。

普通に考えて『飛ばせる技術がない人が60万円も払って買う品なのか?』。

 

アマチュア無線の王道は『やはり電離層反射で遊ぶHFでのDX』でしょう。

 

・FT8なら50Wでできるところが

・CWだと500W必要だったり

・SSBとなれば1kW以上必要だったり

・50MHzでEUまで飛ばすなら、FT8でも最低200Wで7エレ八木がいる、とか

 

こういうのも『単なる手段』ですが『実効性のある話題』が不足していますね。

 

ムセン界で決定的に不足しているのは『教育システム』です。

資格取得に関しては、何とか形はできていますが、

そこから先は『運用の中身は資格が担保する』という総通の考え方があるのみ。

本来、JAIA等『業界団体がタッグを組んでやるもの』ですが、

ヤエスがを脱退した以後、日本のアマチュア無線界がハチャメチャになっています。

 

開局したはいいものの『枝葉が多すぎて、おおかたが樹海にハマる』のです。

 

よく『アマチュア無線はいろんな楽しみ方がありますからねぇ』と耳にします。

確かに『そのとおり』ですが『それ、ニューカマーが言うセリフか?』と感じます。

あれこれ手を出したい気持ちは、一定理解しますが、

 

ごちゃごちゃ言っとらんで騙されたと思ってAWARDをやれよ、と思います。

 

無線雑誌もスポンサーありきの『商売』ですから、

当然、新商品を紹介しています。

それを、わざわざ『波の上でいう』から『バズワード』になるわけです。

 

ホンマ、AWARDをせんで『何をやって遊ぶねんよ』と本気で訴えたいです。

 

アマチュア無線大国のアメリカ人でも『地道にやっている』のです。

ここまでやるのは、JAの環境下だと『たぶん無理』です。

とはいえ『少しでも「そこに近づく努力は必要」だ』と私は思います。

 

ま、枝葉が好きなら『死なない程度で、勝手に樹海に入ってください』です。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!!

 

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