見出し画像

Blog☆HiloⅡ

外事警察秘録:北村 滋 (著)


著者は警察官僚のOBだそうです。
本の帯に記載された「インテリジェンス・マスターが初めて明かす!中国、ロシア、北朝鮮……スパイ戦争の最前線,極秘任務の数々,壮絶な戦いを語りつくす」という言葉に興味を持って読んでみたのですが。
期待外れでした。
著者は,第一章の書き出しを「1980年に警察庁に入庁して2021年に退職するまでいかなる仕事をしてきたか」としています。経歴を事実に基づいて記載していることは理解できるけど,いたるところで自慢話になってしまうところがいやらしい。
そして,いかにも官僚的な書き方にもがっかりでした。
いちいち肩書を誇示するところなど,読んでいてこちらが恥ずかしくなるほどです。
さらに,「警備局長○○氏(後に内閣官房副長官)」というように,後にどんな役職に就いたかなど,読み手にとってはどうでもよいことを,ほぼすべての登場人物に加えています。
著者が安倍晋三元首相の信者だということはよくわかりました,内閣情報官という職にしがみついて警察庁から戻るように言われてもしがみついて離れない。
後進に道を譲ることができない,後輩の指導ができない人でもあります。
野党をあからさまに見下しているところも心の狭い人だとよくわかります。
東日本大震災が発生した時には著者が出しゃばって手柄を立てたような書き方をしていますが,いろいろなところに首を突っ込むから本来業務がおろそかになるのです。
先日TBSの「報道1930」で,外事警察の杜撰な捜査について「大川原化工機「えん罪」控訴審/外事警察の杜撰な捜査と「人質司法」の理由」というタイトルで報道されました。
この冤罪事件は2020年に起こったもので,北村氏も把握していたはずなのに都合の悪いことは見なかったことにする。
それが「外事警察」の実態,そして北村氏を物語っているのだろうと思いました。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「読書」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事