経営者のための聖書講座

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No.40 ダビデ(15):新しい仲間

2007-11-05 22:21:40 | サムエル記
かつての同僚や部下から捨てられ、一人逃避行を続けるダビデは、
アドラムにある洞窟にたどり着き、そこをしばらくの仮の宿とした。
その洞窟で、ダビデはかけがえのない財産を得ることになる。
それは金銀財宝に勝る最高の宝物であった。

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ダビデはそこを出て、アドラムの洞窟に難を避けた。
それを聞いた彼の兄弟や父の家の者は皆、彼のもとに下って来た。
また、困窮している者、負債のある者、不満を持つ者も皆彼のもとに集まり、
ダビデは彼らの頭領になった。
四百人ほどの者が彼の周りにいた。
 サムエル記上22:1-2
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逃亡者ダビデを慕い、洞窟に続々と人が集まってきた。
お尋ね者の身内として国内で居場所をなくしていた家族、
借金を抱えていた者、体制の中で不遇に見舞われていた者など
アウトローたちがここに結集した。

この新たな動きの存在を知ったサウル王は家臣たちを牽制した。
「エッサイの子が、お前たち皆に畑やぶどう畑を与え、皆を千人隊の長や、
 百人隊の長にするであろうか。」(サムエル記上22:7)

人はポストの誘惑に弱い。
よってポストを与える権威を持つ権力者に多くの者が簡単になびく。
自らの安定した生活と出世を求める者らはこの時サウルのもとにとどまった。

一方、ダビデのもとに駆けつけた者らは、出世や保身よりも
ダビデとともにいることを望んだ。
かつての仲間は王の命令によって強制的に組織されたが、
洞窟に自発的に集った彼らこそ、真の仲間と呼ぶにふさわしい者たちになった。

後にダビデと一体となって新しい国づくりのために奔走したのは彼らだった。

金と権力が無くなっても、あなたの周りの人たちは、ともにいてくれるだろうか。

もし、そんな仲間たちがいるのなら、どんな難局も乗り越えられるに違いない。