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経営者のための聖書講座

永遠のベストセラー、聖書からビジネスのヒントを学ぶ

No.57 ソロモンの願い

2008-01-07 22:11:15 | 列王記
今日から、ダビデの息子であり跡取りのソロモンについて。
ある夜、王になったソロモンの枕元に主がお立ちになった。
主とソロモンのやりとりは以下の通りであった。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
その夜、主はギブオンでソロモンの夢枕に立ち、
「何事でも願うがよい。あなたに与えよう」と言われた。
ソロモンは答えた。
「あなたの僕、わたしの父ダビデは忠実に、
憐れみ深く正しい心をもって御前を歩んだので、
あなたは父に豊かな慈しみをお示しになりました。
またあなたはその豊かな慈しみを絶やすことなくお示しになって、
今日、その王座につく子を父に与えられました。
わが神、主よ、あなたは父ダビデに代わる王として、
この僕をお立てになりました。
しかし、わたしは取るに足らない若者で、どのようにふるまうべきかを知りません。
僕はあなたのお選びになった民の中にいますが、
その民は多く、数えることも調べることもできないほどです。
どうか、あなたの民を正しく裁き、善と悪を判断することができるように、
この僕に聞き分ける心をお与えください。
そうでなければ、この数多いあなたの民を裁くことが、誰にできましょう。」
主はソロモンのこの願いをお喜びになった。神はこう言われた。
「あなたは自分のために長寿を求めず、富を求めず、
また敵の命も求めることなく、訴えを正しく聞き分ける知恵を求めた。
見よ、わたしはあなたの言葉に従って、今あなたに知恵に満ちた賢明な心を与える。
あなたの先にも後にもあなたに並ぶ者はいない。
わたしはまた、あなたの求めなかったもの、富と栄光も与える。
生涯にわたってあなたと肩を並べうる王は一人もいない。
もしあなたが父ダビデの歩んだように、わたしの掟と戒めを守って、
わたしの道を歩むなら、あなたに長寿をも恵もう。」
  列王記上3:5-13
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

主はソロモンに、何でも与えるから願え、とおっしゃった。
なんともうらやましい状況にソロモンは置かれた。

ソロモンの求めたものは何か?
彼が願ったものは「知恵」であった。

主はソロモンの願いをお喜びになった。
その結果、ソロモンは知恵だけでなく富と栄光も授かった。

知恵ある王として、ソロモンの名声は諸国に響き渡った。
ソロモンの時代、イスラエルは大いに繁栄した。

あなたが、「何でも願うがよい」と言われたら、
何と答えるだろうか。

No.55 ダビデ(30):後継者の指名

2007-12-22 23:43:29 | 列王記
「ダビデ王は多くの日を重ねて老人となり、
 衣を何枚着せられても暖まらなかった。」(列王記上1:1)
さすがのダビデも寄る年波には抗えず、齢70にして死期を迎えようとしていた。
すべてのイスラエル人の関心は後継者問題に注がれていた。
しかし、ダビデは、だれが自分の跡を継いで王座につくのかはっきりさせて
いなかったので、重臣たちの間に分裂が生じ始めていた。
ある日、軍の司令官ヨアブと祭司アビアタルの支持を得たダビデの四男
アドニアが、勝手に要人をセレモニーに招き、自ら王になったと宣言した。
バト・シェバの子ソロモンを支持する預言者ナタンは、国家の混乱を防ぐため、
ダビデ王に後継者指名を要請した。

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ダビデ王は、
「祭司ツァドク、預言者ナタン、ヨヤダの子ベナヤをここに呼べ」と命じた。
彼らが王の前に出ると、王は言った。
「お前たちは主君の家臣を率いて、
 わが子ソロモンをわたしのらばに乗せ、ギホンに下らせよ。
 祭司ツァドクと預言者ナタンは、そこでソロモンに油を注いで、
 イスラエルの上に立つ王とせよ。
 角笛を吹いて『ソロモン王、万歳』と叫び、彼の後に従って上れ。
 ソロモンは来て、わたしの王座につく。
 わたしに代わって王となるのは彼であり、
 イスラエルとユダの上に立つ君主になるようわたしは彼に命じる。」
  列王記上1:32-35
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ダビデは、息子ソロモンを後継者に指名した。

その知らせを受け、
「アドニヤに招かれた客は皆、震えながら立ち上がり、それぞれ帰途についた。」
(列王記上1:49)
アドニヤもまた、ソロモンのもとに出て、ひれ伏した。

ダビデは死の前に、しっかりと後継指名を行うことで、
国家の分裂と混乱を未然に防ぐことができた。

それだけではない。
ソロモンという逸材を指名したことにより、その後しばらくの間、
イスラエルは、空前絶後の繁栄期を謳歌することとなる。

やはり、しっかりとした後継者の育成と指名は、
組織の安定と成長に寄与するようだ。