--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

昭和基地、夏の初め

2005-12-13 | 昭和基地NOW!!
昭和基地NOW!!がどんどん更新されて嬉しい悲鳴。
私の更新が追いつかないよぅ。

「初夏~夏に向けて」という記事についてです。
南緯61度くらいにいる「しらせ」からの情報でも、日没がずいぶん遅くなっているということでしたが、さらに8度南の昭和基地では、すでに太陽が沈まない季節になっているのですね。

昭和基地WEBカメラを毎日見ているのですが、真っ白だった昭和基地周辺も、日に日に土が多く見えるようになってきました。
先日はたくさんの雪をブルドーザーで集めて?いるところがリアルタイムで見ることができ(4カメラ)、その場所もすっかり土で黒くなっています。
書いてあるとおり、少しでも土が見え始めると本当に早く、あっという間に黒い部分が広がっていくのが分かります。

10月29日に「アルベド」について書きましたが、こういう記事を読むと思わず「あ、アルベドだ!」と思ってしまうのですよね。
「アルベド」とは日射の反射率(専門的にいうともっと細かい定義があるのでしょうけれど)のことなのですが、この言葉を知ってからというもの、生活をしていてもすぐに「これはアルベドが大きいから・・」とか「これはアルベドが小さいから・・」というように、着ている服も、家の壁も何もかも「アルベド」という言葉を用いて話したくなるのです。
もしかすると「アルベド」という言葉を知ったことで、反射や吸収を使った工夫に意識が向くようになったのかもしれません。
例えば、畑で農作物の周りを覆っている黒マルチ(黒いビニール)は「地温が上がるため、生育が早くなり、収量も多くなります」と書いてあるとおり、光(熱)を集めるという工夫がされています。
小学生のスクール帽子も夏は白で冬は紺です。
雪を早く融かしたいから砂を撒いて「アルベドを小さくしているのよね」となるわけなんですね。
でも「アルベド」という言葉を知っている人がまわりにいなくて、渡井さんが出発してしまってからは話す人がいなくなってしまいました。
小学校でも黒いものは光を集め、白いものは反射するということを習うので、ほとんどの人はそのことを知っているのに「アルベド」を知らないばっかりに本当に話をする時に不便なのです(私も知らないときは全く不便はしていなかったんですけどねぇ)。
そうやって中途半端な知識の水たまりになっていくのかもしれません(汗)

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