●高校時代の同級生TKから電話があった。
亡くなった妻と巡り合えたのは、彼が青少年ホームへ誘ってくれたからである。
当時、2級局のアマチュア無線クラブがあったが、面倒を見てくれる人がいないので来てくれないか、ということであった。
私は、たまたま2級の免許を持っていたのでうってつけだ、と言うわけだ。
吹奏楽活動のかたわら、せっせと通って、クラブの継続申請をし、ちょっと電気のことが分かっていることをアピールするため調光装置なるものの製作会を催したりと、結構楽しませてもらった。
無線局のアンテナは立派な物で、2エレメントのキュビカルクワッドだった。
打上げ角が低いので良く飛んだ。
英語があまりできない私には交信がつらかったが、面白かった。
そんなことをしているうちに、明るい女性に出会った。のが、妻になった。
青少年ホームを去るときには、男性たちから「不幸にしたら許さんぞ」と散々言われた。 不幸にしてしまったかも…
その彼が、寂しそうに、うちも大変だ。
奥さんがあまり長くないそうなのだそうだ。
言う言葉がない。 「悔いのないようにしたら」と言ってやるのが精一杯だ。
何だか、私が死神のような気がしてきてしまっている。
たまたまなのだろうけど…
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