羽迫博己さんの町屋あれこれ・・・~吉良川町の歴史~
~吉良川町の歴史~
浜街道沿いの在郷町で、近世から豊富な山林資源を
産物に、木材や薪を海路、京阪神地方に移出した。
良質で火力の強い、樫や馬目樫が好んで用いられ、
帰りの船に京阪神地方の雑貨・文化を持ち帰った。
煉瓦や洋風の建築意匠がこのときに伝えられた。
大正元年に、紀州より備長炭の創始者を招き、
土佐備長炭を完成さている。
「浜地区」~旧街道に沿う地区
地区の特徴は、旧街道に面して主屋が並び、奥行き
の長い敷地割りで構成されており、屋敷が浜まで続き
小舟で沖に停泊する貨物船まで荷物を運んだ。
民家は、通気と防犯からつし二階の二階窓に鉄板・
鋼鉄製の扉をつけているが、赤煉瓦の塀も土佐漆喰
と水切り瓦とあいまって町並みにモダンな印象を
与えている。
以前は海岸に沿い、松林が植えられ防風林の役目
を果すと共に、浜の景観を形作っていた。
「丘地区」~その北側の微高地に展開する地区
地割りは江戸中期の農家型の方形を保っている。
家屋は大正期が中心で周囲にいしぐろとよばれる
塀を巡らせたもの=浜石や河原石を半割り、また
そのまま練積みにして積上げている。
防風石垣塀で地域の風土が生んだ
伝統的な築塀法。
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