あれ?
なんだろうこの感覚は。
久しく味わったことのない気分が身体の内側からわき上がってくるのを感じながら、現場へと向かって丘をあがる。
そのうち、知らず知らずのうちに笑顔がこぼれそうになっているのに気づき、
「おっとイケねえ。あぶないあぶない」
と唇を閉じて口角を下げる。
そう、浮きたっているのだ。
と気づいたが、イマイチ表現をしきれていないことがもどかしい。
これはちがうぞ。
もう少しグレードが高い気分だ。
ああ、そうか。
ウキウキしているのだオレは。
やっとそう気づき、
「あいかわらずめんどくさいなオヤジ」
などと自らを嗤ってみる。
いったいなにが、わたしのココロをそうさせたのか?
ここまで来れば簡単だ。
お客さんである。
まちがいない。
数は少ないが、そこにたしかにいて、みな一様にたのしそうに庭を歩くお客さんの存在が、わたしをしてウキウキさせた。
まもなく・・
「スイマセーン」
カップルとおぼしき男女のかたわれ、若い女性のほうがスマートフォンを手にしたままわたしのほうに歩を進めてきた。
そのシチュエーションでの頼みごとはひとつ。
言われなくてもわかるところだが、オジさん、そこまで野暮ではない。
彼女が言葉を発したのをたしかめてから申し出を快く了承した。
どころか、
「こうなりゃついでですから」
とアングルや場所を変え数枚の記念写真を撮るにいたっては、いささかおせっかいが過ぎたのかもしれないが、許してほしい。
なにせこちとらの気分たるや「ウキウキ」なのだ。
そのうち鼻歌が口をついて出るにいたっては、なにをかいわんや。
思わず「困ったもんだね」と苦笑いしてしまったが、一年365日を過ごすうちには、そんな一日があってもいい。
♪ さいた
さいた
チューリップ の花が
ならんだ
ならんだ
あかしろ黄色 ♪
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