ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
本ブログは、一部の人にとって、愉快な表現が含まれています。

『夏目漱石を読むという虚栄』第七章予告 (7/12) 「淋(さび)しい人間」

2024-05-04 00:32:53 | 評論

   『夏目漱石を読むという虚栄』第七章予告

(7/12) 「淋(さび)しい人間」

SとKの「共通点」は「淋(さび)しい人間」(上七)だろう。〔1500 さもしい「淋(さび)しい人間」夏目漱石を読むという虚栄 1510 - ヒルネボウ (goo.ne.jp)〕参照。根拠は次の文だ。

 

私は仕舞にKが私のようにたった一人で淋(さむ)しくって仕方がなくなった結果、急に所決(しょけつ)したのではなかろうかと疑が(ママ)い出しました。

(夏目漱石『こころ』「下 先生と遺書」五十三)

 

一寸待てよ。

発問者の期待する〔解答〕は、「私」つまりSの空想ではなかった。

「淋(さび)しい人間」という言葉は「因襲を逃れられぬ知識人を描いた『寂しき人々』(1891)」(『ニッポニカ』「ハウプトマン」)と関係がある。『寂しき人々』については第八章で考える予定。

(7/12終)  

         


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『夏目漱石を読むという虚栄... | トップ | 『夏目漱石を読むという虚栄... »
最新の画像もっと見る

評論」カテゴリの最新記事