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(書評)岸本裕史『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂版 算数まるわかり辞典 4~6年生』(小学館) (11)偶数と奇数(p62~63)

2024-06-19 01:22:18 | 評論

   (書評)

           岸本裕史『ドラえもんの学習シリーズ ドラえもんの算数おもしろ攻略 改訂版 算数まるわかり辞典 4~6年生』(小学館)

(11)偶数と奇数(p62~63)

偽ドラえもんは、算数を暗記物にしようとしている。

どんな整数も、偶数と奇数に分けることができるんだ。その見分けかたは、数の「しっぽ」を見ればいいんだよ。

(p63)

「しっぽ」とは「一の位」のこと。

だが、一の位を見ただけで見分けることができる理由は示されない。

8646は、一の位の6が2で割り切れるから偶数なのだそうだ。こんなの、説明になっていない。

8646=8640+6=864×5×2+3×2

といった説明もない。いや、こんな説明は、まだできないのだ。

後から、こんなことを言う。

偶数・奇数をたし算したときのきまりを知っておくと、便利だよ。

(p63)

「便利」なんじゃなくて、この「きまり」を先に理解すべきなのだ。

偶数+偶数=必ず偶数

奇数+奇数=必ず偶数

偶数+奇数や、奇数+偶数は、必ず奇数になる。

(p63)

どうして? 

やはり、説明不足。

そもそも、「きまり」というのが怪しい。誰かが決めたわけではない。

2a+2b=(a+b)×2 必ず偶数

(2a+1)+(2b+1)=(a+b+1)×2 必ず偶数

2a+(2b+1)=(2a+1)+2b=(a+b)×2+1 必ず奇数

こうしたことを、文字式を使わずに説明するのが億劫なのかな。

だったら、偽ドラえもんは怠け者だ。

もしかしたら、怠け者ですらないのかも。

(終)

 

 


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