久しく本を読んでいなかった。そんな精神的余裕が無かったと言える。で、そんなんじゃいけないと何とか今の自分でも興味を持って読める本を探してかったのがこれ。
確かに泣けた。これは、あるベストセラーと比較して書かれることが多いが、はっきり言って本作の読みどころは「自己犠牲」と「善き心」。この2つが何かというところがなんとなく伝わったんです。
本棚の一部を占拠していた「あずみ」の1~25巻をbook offに売却。
一冊10円でした。
開いた場所には「鋼の錬金術師」を入れておきました。
「明日の記憶」(荻原浩)読了。
決してハッピーエンドとは言えない。
感動した・・・などと簡単に言えない。
まずは自分自身にはあまり関係ないと思いつつ、両親や近しい人がアルツハイマー病にかかったら、何ができるのであろうかということを終始突きつけられる。
しかし、主人公の残りの人生の時間がすでに限られた状況は読み手にいかに生きるかを考えさせるのである。
この本に熱中していたため、私は一駅乗り過ごし、タクシーで3000円払って帰るはめになった。馬鹿。
出張からの帰りの新幹線で先週に購入した佐藤多佳子の「しゃべれどもしゃべれども」を読了。
ページは多いが、非常に読みやすく、すらすらと読めました。
登場人物の設定・描写がうまく、自分がまるで小説世界にいるように思える秀作です。
人生、そう何事もうまくいかないけど、登場人物たちはかなりうまくいっている部類ですわ。
それがいいんだけどね。
今夜は20時前に会社を脱出。
いやぁ、仕事はしだすとキリが無い。
とっとと投げ出すのが一番・・・といいたいところであるが、ブーメランで自分に返ってくる、とほほ・・・。
そんな気分で駅の本屋に行くと佐藤亜紀の「雲雀」を発見。
「天使」の姉妹編とのことで購入。久世光彦の「一九三四年冬 乱歩」をまだ読み終えていないというのに。
佐藤亜紀は高校2年の生徒会長選挙期間中に初めて読んだ。
その時は「戦争の法」。タイトルと表紙が絶妙と思った。
当時は新潮と佐藤亜紀の関係も良好だったのだろう。今でも好きな作品。
しかし、当時私が推薦人になって見事当選した会長様とはその後まったくの疎遠になってしまった。
まぁ、こっちが望んだようなものだが。
東野圭吾は何冊か読んでいるが、それほどお気に入りでもない。
今回の作品も、本来ならもっと早く読んでいていい作品だけど、東野作品ということで後回しにしてきました。
結果としては非常に心に残る話ですが、素直に感動!とはいきませんね。
これは失う男と再生する女のお話です。
妻の気持ちがどんなのか想像するしかないですが、非常に気になりますね。
重松清もこれまたあまり読んでいない作家です。
興味はあります。タイトルなどは秀逸なものが多いし、粗筋を読むだけで面白そうですから。
けど、「疾走」以来2冊目です。
かつて絵本で賞をとりながらも書けなくなったフリーライターの連作短編集です。
これまた失い続ける・・・というと劇的ですが、日々少しずつなにかがポロポロと落としていって年をとる順当な大人のお話です。
切ないですね。
学生時代にバイトをしていた本屋に行った。
辞めて以来、うろちょろしていたことはあったが、本を購入したのは7年ぶりか。
金は溜まったし、二割引で購入できたのはよかったが、それ以外にあんまりいい思い出がない。
購入した本は
漫画「夕凪の街桜の国」こうの史代
漫画「働きマン(3)」安野モヨコ
小説「太陽の塔」森見 登美彦
小説「いつか王子駅で」堀江敏幸
さて、「夕凪の街桜の国」ですが、これは是非とも読んで欲しい傑作。
薄いこの本は3つの連作短編集です。
そのなかの「夕凪の街」。
これは昭和30年の広島を舞台にした被爆者の女性を主人公にした短編です。
そんなあらすじを紹介すると「重い」と敬遠する人もいるかと思います。
が、それでも読んで欲しい。
「はだしのゲン」のように直接的に原爆体験を描くのではなく、淡々と原爆の後日談(後日談というより10年50年という単位)で描いている。
私はこれを読んで泣いてしまったのだが、そのときの心からあふれ出た感情は未だかつて経験したことがないものだった。
感動ではない、怒りでもない、ただただ心揺さぶられたのです。
久しぶりに読書。
栗田有起「お縫い子テルミー」読了
南の島から歌舞伎町にやってきた15歳の少女テルミーは、「流しのお縫い子」として生きる。女装の歌手シイナちゃんに報われない恋をしながらも今日も一針入魂、依頼主に合った服を作る。
誰かに依存することなく、浮草のように生きるテルミーに好感を持たずにはいられない。少々短い気がする。連作短編集にして欲しいものです。
「ABARE・DAICO」は小学5年生の小松君が主人公。こちらは表題作以上に印象的だった。
ガキんちょは馬鹿だが、かわいいものである。
ストレスを解消するひとつの方法に買い物がある。
欲しかったものを自分の所有物にすることにより、深い充足感が味わえるのである。(コストがかかるのはしかたない。)
そんなわけで、最近、買い物をしたいのだが、いまひとつ決めかねるのです。
候補は自転車・テント等のアウトドア用品。
で、近くの自転車ショップにいったところ、いろいろあったのだが、ネットで探していたものが実際に見てみるとなんだか予想と違って購入意欲がなくなったり、他にいいものがあるかもしれないと優柔不断になったりとかえってストレスが溜まったのであります。
で、漫画でも買おうかと本屋に行ったが、これまた欲しいものがない。
ベルバラでも買って読もうかなと思ったが、結局買ったのが
西原理恵子「ものがたりゆんぼくん(上下巻)」
ひとが大人になるというのはいつからだろう。
だれかのために生きていくということはどういうことだろう。
そんな思いを高所からではなく、低い視点からすくい取った良作である。