臨済宗の寺院を訪れると、書院などに「○ △ □」と書かれたお軸をよく見かける。
お寺と、これらの図形がどのような関係性があるのか不思議に思っている人も少なくないはずである。
人間に例えていうなら、生まれた時はまん丸く無垢な状態から歳を重ねるごとに角ができ、さらに角が増えていく。それがこの図形で表現されているという。
△、□が「色」なら○は「空」となる。般若心経の真髄「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色(色は空に異ならず、空は色に異ならず、色は即ちこれ空なり、空は即ちこれ色なり)」ということになる。
この世のすべては実体のあるものばかり。しかし、実体のあるものを解体、分解していけば、辿りつくところは「無(空)」に近づく。
その図形を思うがままに書いてみた。○から始まり、何十年の間に□以上の角が備わった。いずれ○で終わると思うが、書きながらなかなか角が落ちてない今の自分が見えてくる。
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