「神戸市歴史公文書館の整備について」と「岡方倶楽部の見学会」のチラシが上下に続いています。
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岡方倶楽部が神戸市歴史公文書館として整備されるのかと思っていましたが別棟方式で整備されます。
書庫、閲覧室、事務所として地上五階建て延べ床面積約1600㎡の本館が新設されます。
岡方倶楽部は別館として展示室、書庫として利用されます。岡方倶楽部の利用方法は今後とも詰められるようでアンケートがありました。
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令和6年3月20日~24日、改修前の最後の見学会とともに公開講演会が行われました。
20日(水)13時30分~15時 講演会 兵庫津ミュージアム学芸員が語る江戸時代の『岡方』 兵庫県地域振興課 山下史郎
21日(木)13時30分~15時 後援会『「建築史から見た岡方俱楽部」~兵庫津の商人の粋!~』 神戸情報大学院大学 川島智生
22日(金)13時30分~15時 一般参加の神戸学院大学公開ゼミ 『特産品は兵庫が支えた⁈~ゆるい仲間の手堅い商い』
23日(土)13時30分~15時 車座討論会『作家 高殿円と兵庫商人が語る兵庫津再生への道』
24日(日)13時30分~16時 車座会議『行政と地域住民の岡方倶楽部の在り方』
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しばらく幽閉状態になっていた岡方俱楽部。
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岡方惣会所由緒
徳川時代兵庫津の行政機構は全域を三分し岡方・南浜・北浜とした。これを三方(みかた)と称し、大坂町奉行支配であった。三方にはそれぞれ惣会所
があり名主が惣代や年寄りなどを指揮して行政をおこなっていた。岡方は浜に接しない町々を含めて総称し、岡方惣会所を設けていた。
岡方 現在の町名 略
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工事予定は令和6年3月下旬から令和7年10月15日です。
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土が露出している部分は遺跡調査をした部分です。岡方惣会所と思われる遺構は確認できなかったそうですが、室町時代と思われる、土蔵のような物の
跡が見つかったそうです。この辺りは古湊川の土砂が堆積して陸地化したところで砂丘状の高低があり、ここは高い部分で昔から重要な建物が建てられて
いたようです。
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一日目と二日目の講演会に参加させていただきました。座席は約70席です。
建築史から見た岡方倶楽部
兵庫商人の社交場として昭和2年に建設されました。ルネッサンス式の堂々とした建物です。1階約54坪・2階50坪・3階50坪で工事費は約5万
円で当時としては標準的な価格だったそうです。大会議室は畳を敷き込んで兵庫神戸の芸者衆を挙げて大宴会が行われていました。
お話を聞きながら三階大会議室の天井を撮りました。
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鉄筋コンクリートラーメン(柱梁)構造の建物ですが柱と梁にはこコテ仕事で精緻な漆喰装飾がなされています。太い柱と梁は関東大震災の教訓の新
耐震基準でしょう。阪神淡路大震災で実力を発揮しました。
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天井の飾り縁とシャンデリアを吊るしていただろうセンターです。
あらためて外観です
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設計者の高松吉三郎は福岡県立工業学校を明治40年卒業後、ヴォーリズ設計事務所(メンソレータムの近江兄弟社の創業者・建築家・宗教家・教育
者)を経て兵庫県技手ならびに湊川商工実習学校嘱託教員をつとめ、余業で設計を行っていました。現存する唯一の作品です。設計は大正14年、工事
は大正15年から行われ昭和2年に竣工しました。左右対称で、ルネッサンス建築のベースメント・主階・屋根の三層構造になっています。
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中央の飾りはアラカンサスの花です。軒周りのの幾何学模様はキュビルム(立体主義)建築の影響が感じられます。縦と横の線をを強調した堂々とした
建物です。
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玄関の扉は新築時のオリジナルの物であると思われますがかなり傷んでいます。しかし当初の物が残っていることは登録有形文化財からさらに上を目指
す時には必要だそうです。
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南面は軒周りの幾何学模様こそあるもののモルタル仕上げです。
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北側も同様にモルタル仕上げです。写真はありませんが西側も同様です。兵庫津の商人が贅を尽くしたとか形容される建物にしてはしょぼいと思ってい
たのですが同時に開催された「よみがえれ、兵庫津~大神戸鳥瞰写真と古写真パネル展~」見つけた写真で謎が解けました。写真は昭和11年撮影です。
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中央の細長い白い建物が岡方俱楽部です。旗竿地に立っています。進入路以外はぐるっと建物に囲まれています。正面以外の三方は見られることはな
かったのです。
私は建築はド素人の人間ですので、川島智生先生のお話を正しく聞けているのか、正しく表現できているのか自信はありません。その程度でお読みく
ださい。
後編(4月26日予定)では1・2階部分、近隣の名建築、工事開始等を予定しています。
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