明
連載小説ＡＫＢ152 第129話 さんふらわあさっぽろ 明石海峡安全日記（2024.6.7）でお知らせしました姫路市文化センター爆発事故と住友銀
行佐野支店爆発事故の資料を掲載します。
健 住友銀行佐野支店の爆発事故は大阪万博のトイレ爆発事故との共通点も多いので参考になると思います。
舞子 維新は今回の事故を矮小化しようとしていますが過去のデターでは夏場には一日２トンものメタンガスが噴き出しておりガスを止める手段はなく換
気とガス濃度の測定だけが対策です。面白くない回になりますが必ず読んでください。
明 これは廃棄物処分以外で吉村知事が絶対にメタンガス発生しないと言っていた場所からメタンガスが検出された場所です。しかしこの付近にはガス
抜きパイプが ありましたから検出されて当然の場所です。
健 地下鉄の駅の近くからメタンガスが検出されているのは怖すぎます。ガスは少しでも時間をかけて溜まっていきます。
舞子 次に二つの事故について紹介します。新聞記事の字は読めないと思いますから要約して書いています。
姫路文化センター爆発事故
姫路文化センターは敷地面積２７３８０㎡鉄筋コンクリート５建て延べ床面積８８９２㎡。１２億５千万円の工事費と一年二か月の歳月をかけ昭和４７
年１０月１日に開館、令和３年１２月２８日に閉館しすでに解体撤去されています。少し古い手柄山中央公園マップです。ピアノのマークがついたピンク
の建物になります。
２０００人収容の大ホールと７００人収容の小ホールと会議室２室があり、地下一階に埋蔵文化財収蔵庫・展示室・事務所がありました。傾斜地に建っ
ていますので完全な地下ではありません。
文化財収納庫で爆発 姫路市文化センター 記事は神戸新聞
昭和５１年２月２３日早朝姫路市文化センターの地下一階文化財収納庫約２００㎡で爆発が起こりました。けが人はいませんでした。
写真はメチャメチャになった収蔵庫の内部。文化財のうち重要な物は別途保管しており被害を免れました
真上の大ホールの舞台が舞台装置の木材が散乱、１階西側のコンクリート壁がふとっび、約１０ｍ離れた姫路市医師会館入口までコンクリートの破片が
飛び散った。
文化センター所長の話 こんな大事故を起こして申し訳ない。数日前から異臭がして２１日に二人で点検したが異常はなかった。
大阪瓦斯姫路市支社長（技術担当）の話 ガス爆発ではないはず。 現場でガスのにおいがしたというがガスが爆発したのではなく、何この爆発で大き
なコンクリートの塊が落ちてきて地中のガス管を損傷したためだと思う。事前に本管から漏れ出していたとしても基礎より浅いとこにあるので、
屋内にはいりこむことはないはずだ。
まざまざ、爆発のすごさ 何でこんなことに‥‥かけつけた職員真っ青
写真大は吹き飛んだ収納庫と集中排気口
文化財収納庫のカギは市教委と職員室の二つしかなく部外者が立ち入ることは事実上ムリ原因は全く思い当たらない。文化センター職員談。
爆発の影響で表面が波打った一階大ホール舞台
昭和４９年の利用状況は１０３０回の音楽会や演劇、展示などの催し観客は４０万６千人。事故当日も展示室で美理容展示即売会、２４日には大ホール
で姫路市主催の老人芸能発表会が予定されていた。
もし上演中だったら・・・ 肝つぶす関係者 頭痛いスケジュール変更
大ホール舞台間口１８ｍ奥行１６ｍが４０cmにわたってせり上がり、コンクリートがオーケストラピットを超えて客席まで飛び散った。
２８日には大ホールで中条清ショー、３月９日にはソ連国立アカデミーロシア合唱団の前売りすでに２０００枚売れています。美理容展示即売会は屋外
でテントを張って行われました。
メチャメチャになった収蔵庫（２３日午後２時）
埋蔵文化財の宝庫と言われる姫路市で文化財を収納する本格的な施設がないため舞台下の空き室を改装昭和４９年１月に完成しました。収蔵品は昭和
４８年以降に発掘されたものです。埋蔵文化財は文化財保護法で誰が発掘しても国（実際の管理は地方公共団体が管理）に帰属しますが、研究目的で持ち
帰られることも多く貴重なものは被害を免れました。平成１７年に姫路市埋蔵文化財センターが完成しています。
床下のガス管に穴
爆発の原因となったガス中圧管の三つの穴（点線内）２３日午後７時半
警察は、原因はそばに埋設されている都市ガス管に穴があいてガスが漏れ、収納庫内に充満、同庫内の防湿装置のサーモスタット（中継器）の火花で爆
発したと断定した。十日前からガス漏れがあったらしく、二日前に同市教育委員会が調べたが原因がわからず大阪ガスにも連絡していなかった。都市ガス
は収納庫西側２.１ｍの地下１.２５ｍに大阪ガスの中圧管（直径１０cm）同１.４ｍの地下1.７ｍに低圧管（同２０cm）が南北に並んで埋設されている。
同日午後から大阪ガス職員が掘り起こし中圧管（暑さ７mm）のガスも入れ検査をした結果１分間に０.１㎥のガスが漏れていることがわかり同管上部に
直径１cm、０.７mm、０.５mmの三つの穴が開いていた。収納庫は湿気を防ぐために約１ｍの高床式になっており建物の外壁は厚さ３０cmのコンクリー
トで地下２ｍまで埋まっている。中略 漏れたガスが粘土層を伝わって地下２ｍのコンクリトの外壁の下を通って床の隙間から室内に入った。
迷走が犯人？
２月２４日約１８ｍにわたってガス管を掘り返した結果２～３mmの腐食跡が無数に見つかった。ガス管の埋設にあたっては近くに鉄道線路などがあっ
て直流電流が流れやすい場所の電気腐食防止装置（選択配流機）を設置することがガス事業法で義務付けられており昭和４７年に埋設した際、南西約
５００ｍに防止装置を設置してあったが能力が十分ではなかった。
５月７日から使用再開
３月５日からの復旧工事が５月５日完成して７日から使用を再開する。
工事費６８００万円とキャンセル等の諸経費３０００万はガス漏れが原因であることが明らかなのでとりあえず大阪ガスが負担した。
やはり電車が犯人 神戸大結論 迷走電流が管腐食
兵庫県警捜査一課と姫路警察署は神戸大大学坊伝教授（電子工学・工博）に鑑定を依頼していたが昭和５２年５月２６日鑑定結果が出た。
ガス管に並行して走る山陽本線から出た迷走電流がガス管の凸出部で地中に流出この電流がガス管に電気腐食を発生させた。選択配流れ機（電気腐食防
止装置）をつけていたのにも関わらず腐食が起こったため鑑定を依頼していた。坊教授は計３回９０時間にわたり現場付近でレール・大地・ガス管の電位
差や方向などを測定、一年がかりで分析した。
明 以上が姫路市文化センター爆発事件の概要です。注目すべきは爆発力のものすごさです。爆発は朝の５時半ごろに起こりました。もう少し遅ければ
朝の巡回の警備員が巻き込まれたかもしれません。舞台公演中なら大惨事です。
健 原因は大阪ガスのガス管からのガス漏れであることが早くわかって速やかな復旧工事が行われました。
舞子 万博会場ではパピリオンエリアでも地下鉄の駅付近でもメタンガスの発生が確認されいます。ガス漏れ事故ではないので発生を止めることは出来ま
せん。想像力のない万博協会の皆様はぜひこのブログをお読みください。
住友銀行佐野支店爆発事故
明 次は住友銀行佐野支店のガス爆発事故です。短い記事なので重複した部分を除いてほぼ全文書き写しています。人名は省略しています。
健 床下の配管ダクトに侵入したメタンガスが爆発したことは大阪万博トイレ爆発事故と全く同じです。維新が事故の隠ぺいを図っていますが、当時銀
行内に残っていた６人の生々しい証言があります。非常に貴重な証言です。６人にけがはなかったようです。いまだに万博協会は負傷者を隠蔽して
いると騒いでいる動画がありますがけが人がいなかったのは事実のかもしれません。
舞子 昭和５０年５月から、大阪府南部から大阪ガスの天然ガス変換が始まりました。爆発したメタンガスが自然発生したものか、ガス漏れによるものか
は記事からはわかりません。ガス臭さの記述がなったく無いので自然発生したメタンガスかもしれません。発生源は不明ですが、排水路を伝わって
広範囲に拡散してしていたことは重要なことです。
夜の銀行で爆発 地下の配管ダクト 店内の床持ち上がる 記事は読売新聞
昭和５１年６月１６日午後７時１０分ごろ大阪府泉佐野市栄町８の１住友銀行佐野支店一階フロアに埋めてある配管ダクト（コンクリート製縦横５０cm
の角型）が突然ともに鈍い音とともに爆春した。
写真は窓ガラスの破片が散乱した住友銀行佐野支店前の歩道（１６日午後７時３０分）
店内に煙が充満し、爆発のショックで来客カウンターや、事務所内の机、書だななどが崩れ落ち、ガラス十数枚がめちゃめちゃに割れ、国道沿いの歩道
などに飛び散った。配管ダクトは、電気水道管などを一本にまとめて、地下５０cmのところを通っており、店内五か所にあるダクトの点検口のコンクリー
ト製のふた（４０cm四方）も４、５ｍ吹き飛んだ。また残業していた６人も爆風で床にたたきつけられるなどしたが、けがはなかった。同市支店は東側と
南側に来客用出入り口があり、被害が一番ひどいのは南側入り口の左側。吹っ飛んだコンクリトぶたのほか、来客用ソファが置いてあったが床が約３０㎡
にわたり盛り上がり、長さ５ｍのソファもカンターを飛び越えて事務所フロアに飛び込み、店内の床もいたるところで浮き上がり、まるで巨大なモグラが
一周したようなひどさ。
事故当時、店内にいた行員の話によると、来客用フロアのあちこちから噴水のようにコンクリート片や砂ぼこりが一、二階吹き抜けの天井（高さ約７
ｍ）まで吹き上がり、割れた蛍光灯数十本と一緒にフロアや机の上に降り注いできたといい（新聞一部欠）大きさ４０cmもあるコンクリート塊が散乱し、
営業時間中だったら大事故になるところだった
現場は南海泉佐野駅から北やく百メートル、国道２６号線に面した商店街。ガラスの破片が歩道や国道まで飛び散ったが、当時、同支店側には通行人は
いなかった。近くの書店主は「３階で食事中だったが、鈍い音とともにぐらついた」と話し、向かいに印刷業者は「自動車事故かと思ってのぞくと、煙が
出ていた。銀行が営業時間中だったら多くのけが人が出ていたところ」と言っていた。
メタンガスの爆発 泉佐野の銀行
泉佐野警察署と府警科捜研、鑑識課、大阪ガスなどは１７日午前九時すぎから現場検証をしているが、同９時３０分すぎ、国道２６号線に面した同支店
の東側出入り口左側にある配管ダクトの検知口でメタンガスを検知、同ガスによる爆発の疑いが濃くなった。
しかし同配管ダクトは、床下５０cmに５０cm四方のマンホールになっており、密閉状態であることからダクト内になぜメタンガスが発生したのかわか
らない。一方、同支店は、１７日午前零時ごろから行員ら約３０人が出て徹夜で仮復旧にあたり、同朝から平常通り営業を始めた。
メタン爆発の住銀佐野支店 当分使用を禁止
大阪府警と大阪ガスは１７日ガス漏れ状況を調べた結果、同支店や周辺の下水溝に大量のガスが滞留していることがわかった。同市消防本部は「事故再
発の危険がある」と、消防法第５条に基づき「危険がなくなるまで」との条件付きで同支店の使用禁止命令を出した。
同支店の床下５０cmを通っている配管ダクト（幅４５cm深さ８５cm、延長６０ｍ）の６か所のビット（コンクリートのふた）すべてからメタンガスが
検出され、とくに店内東出入り口付近では爆発下限限界（濃度５.３％以上）を１５％もオーバーしていた。外側では下限限界ギリギリ、さらに南５０ｍで
は２５％オーバーという異常に高い濃度を記録した。
銀行側は支店内のダクトをコンクリート詰めにして１８日はいつもの通り営業したと言っているが、消防長は「銀行の公共性はわかるが、危険状態が続
く以上、使用禁止はやむおえない。安全が確認された場合はいつでも解除する」と話している。
明 記事にびっくりするようなことが書いてあります。爆発の後、午前０時ごろから行員３０人が徹夜で跡片づけをして翌朝から営業を始めました。昭
和の人はすごかったと感動する話ですが消防署から安全が確認されるまで建物の使用禁止命令が出ました。
健 維新大阪万博は夏場には１日２トンものメタンガスが噴き出す処分場の上で行われます。メタンガスは地中の工作物や土の種類を選んで移動しま
す。安全な場所などありません。その上重要建造物とされる迎賓館近くでもメタンガスが検出されています。東京澁谷の温泉施設のガス爆発３人死
亡事故では、温泉水に混じって出てくるメタンガスの分離装置があったにもかかわらず管理者が正しく管理していませんでした。換気とガス測定と
言っても言葉の壁もあり限界があります。大体そんなことを頼むこと自体日本の恥です。
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