宮崎駿監督とセントラルイメージ

私も大好きなアニメ映画『天空の城ラピュタ』や『魔女の宅急便』『崖の上のポニョ』など、ジブリ作品を次々に生み出してきた宮崎駿監督はあまりにも有名です。


茂木健一郎先生がNHK『プロフェッショナル仕事の流儀』でも紹介し、また最新の著書『脳を活かす仕事術』の中でも取り上げている、宮崎監督の作品作りについて感じたことがあります。

「あっ!これはマインドマップのセントラルイメージを描く作業と同じだ!」

と思ったのです。

その文章を抜粋させていただきます。


①「宮崎さんの映画作りは、一枚の絵を描くところから始まります。ストーリーの細部を決める前に、映画の設定や鍵になるシーンを自ら筆をとって具体的な『絵』にしていくのです。この絵は『イメージボード』と呼ばれるもので、最終的に『その映画の本質を描ききった一枚の絵』にたどりつきます。」

私たちがマインドマップを描く時も、まずはじめに『セントラルイメージ』から描き始めます。このセントラルイメージを丁寧に描けば描くほど次に続く“細かい部分”であるブランチが拡がることがマインドマッパーには実感として分かっています。



②「一枚の絵ができるまでの過程は壮絶です。」

マインドマップを描くときには「楽しむ」ということが一番大事なルールですが、大きなものを生み出すときには壮絶な格闘をしてみても良いのかなと思っています。
実際に私自身も昨年の12月に「はたして本当にマインドマップの教育フェローになってしまって良いものか?ただでさえバレーボールの監督や役員をしていたり、研究でも忙しいのに・・・・健康を害するくらいに大変なんではないだろうか?大丈夫だろうか?」と悩みに悩み、気も狂わんばかりの状況の中でマインドマップを描いた時、自分の果たすべき使命がはっきりと見えたという経験があります。
そこから私の教育実践が始まったわけです!



③「宮崎さんは時間をかけながら、何枚も何枚も絵を描いていきます。(中略)そして、幾度となく描き直しを繰り返し、数ヶ月を経て、やっとその映画の本質を一枚の絵として描ききった「イメージボード」が完成します。」

いかにイメージが大切であるかを物語っているお仕事ぶりだと思います。
マインドマップを学んでいる方にはもう分かっていることですが、これまでの学校で指導されてきた、文字だけ、色は鉛筆の黒と赤ペンくらい、多少の記号やアンダーラインを引く程度というノートの書き方では、これからどんどん進んでいく「高度情報化社会」に対応していけない。
どのように学習したら、自分に必要な情報をインプットし、脳内で熟成後、アウトプットしていけるかを指導していかなくてはならないはずです。
その際に、「イメージ」で描いておくことが非常に大きな力を発揮することになります。
マインドマップで描いたものは、自分の思いがこもっていくので、何度も何度も見たくなります。そしていつのまにか復習をしているということが増えていきます。



④「宮崎さんでさえ、一枚の『イメージボード』を描くために、何度も情報の入出力を繰り返さなければなりません。しかし、こうした過程を経て初めて、宮崎さんのアニメ映画にはすばらしい生命力が吹き込まれていくのです。」

私たちの描くマインドマップにも、これだけの生命力を吹き込みたいですね。
きっと宮崎監督の境地に迫っていくことができるに違いありません。


私がマインドマップを本格的に学び始めたのが昨年の10月21日です。早いもので、そろそろ1年がたとうとしています。始めにインストラクターの皆さんに言われたのが、
「1日も早く100枚描いてみてくださいね!」
ということでした。私は、
(えっ!100枚??? この人たちの感覚、いったいどうなってるんだ???)
と思ったのが正直な気持ちでした。その後、11~1月の間に5回の「フォローアップ講座」と3日連続の「教育フェロー研修」を受けましたが、そのたびに、
「もう100枚描きましたか?」
と聞かれるので、すごいプレッシャーだったわけですね(笑)。完全アウェー状態でした。

ところが今日、自分が描いたマインドマップの枚数を数えてみると「合計530枚」でした。この大量の枚数には自分が驚いています。よく頑張ってきたなと自分を褒めてもいいのかな・・・・・

でも、まだまだスタート地点に立っただけです。
教育現場でもっともっと活用できるように、引き出しをたくさん作っていくことを自分の課題としてこれからもチャレンジします。


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脳を活かす仕事術
茂木 健一郎
PHP研究所

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半分教師 第28話 「クラスの旗」

私自身、小学校に転勤して初めて担任したクラスへの思い入れは年を経るごとに強くなっている。

転勤当時26才(にしては老けていたと言われている…泣)にして、気持ちは新任教員を同じだった。初めて受け持つ小学生だから、心を込めて働かせてもらおうと思っていた。しかし振り返ってみると、学年4クラスのうち自分の受け持った3組だけが経験の浅い担任であとの3クラスはベテランの先生方。保護者の皆さんはとても心配だっただろう。とにかく一生懸命やるしかなかった。

いろんなエピソードはあるが、自分の心に残っている良き思い出に「クラスの旗」を作ったことがある。その旗に描いたのは3匹のライオンであった。

「勇気」「団結」「友情」の意味を込めた3匹のライオンの旗。

12月の校内マラソン大会に向けて、クラスのシンボルとして作ったものだ。

全校でそんなものを掲げたのは我がクラスだけだったので、これまた足並みを乱す勝手な行動であったことは間違いない。
今となっては恥ずかしい話でもある。
しかしこの時の猪突猛進型・若手教員だった私は、「この旗で学校の雰囲気まで変えてやる」くらいに傲慢に行動していた。

いろんな反省もあるが、子ども達といっしょに旗を作って盛り上がった経験は、私の心の財産として刻まれた。(ほとんど自己満足な世界かもしれないが)


小学校教師として初めて担任したこのクラスからは本当に面倒見の良い子ども達が育っていった。みんな社会の中で頑張っている。卒業生の活躍する情報を知った時の喜びは格別だ。

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