高倉健主演『あなたへ』ノベライズ本を読む

	あなたへ (幻冬舎文庫)
	クリエーター情報なし
	幻冬舎

2月26日に当ブログで紹介した（「『あなたへ』のノベライズ本、発売」）、8月25日公開予定の高倉健さん主演『あなたへ』のノベライズ本を読みました。

読みやすい本で、一気に読めます。ですが、小説として見ると、もの足りなさを覚えます。というのも、主人公倉島英二の内面描写がひと通りだからです。映画では健さんの力でパワーアップされていることを願います。

それでも、登場人物の絡みがなかなか面白い。特に、ビートたけし演じる元高校の国語教師と佐藤浩市演じる元漁師は、かなりの存在感。ノベライズ本ではやや情緒過多になっていますが、そこは映画。テンポよい編集でじーんと胸に染み入りながら、絶妙のリアリズムを作り出してくれることを期待します。

ともあれ、ノベライズ本を読む限り、まずまずのプロット。あとは、映画がこの本をはるかに凌駕する感動を与えてくれることを期待するだけです。

健さんファンは、早く読んで、そして公開前に忘れるようにしましょう。そうすれば、映画を見たときの感激が高まるでしょうから。