稲荷大明神の、お使い「神使」の動物で代表的なのは、「キツネ」。
高野山真言宗・総本山である、高野山の「奥之院」にも、大白狐伝説があります。
高野山教報に記述されていたのですが、
ほとんど「感覚読み」する私は、正確には覚えていません。
「奥之院」には、稲荷大明神様と、四社明神さまも、お祀りされています。
その昔、
奥之院に、大きな白いキツネが住んでいたそうです。
名前は忘れましたが、その大白狐と仲が良い僧侶がいました。
その僧侶は、大白狐に、「白蓮 (びゃくれん) 」と名付け、いつも語り掛けていました。(確か、ビャクレンと言う名のキツネだったと思います)・・・(^_^;)
いつも、僧侶と大白狐は、夕刻の奥之院で会います。
「白蓮よ・・・今日な、法要の時、作法を間違えてな・・・」と、僧侶が語りかけると、白蓮は、いつも静かに話を聞き・・・聞き終えると、静かに奥之院の闇の中に消えていきます。
ある日の、白蓮。
いつもは夕闇せまる時間にしか出てこないのに、まだ明るいうちから出てきて、けたたましく鳴きます。
「けう~ん」「けぅぅ~ん」「けうぅぅ~ん」
「白蓮よ、いったいどうしたんだ? 何かあったのか?」
僧侶が問いかけても、白蓮は、激しく鳴くばかりです。
すると、はるか向こうに、かすかな煙が上がるのが見えます。
「白蓮よ、火事か?火事を伝えたかったんだな?」
「水か? 水を用意すればいいのか?」
白蓮は、うなずくように鳴き続けます。
僧侶は伝令を出し、水桶をたくさん用意させ、多くの職衆たちで水を汲み、火勢が奥之院にやってこないよう食い止めました。
その間も、白蓮はずっと激しく鳴き続けていました。
やがて、火事は消し止められ、奥之院はじめ、金剛峯寺の堂舎も無事でした。
「白蓮よ、お前のおかげだぞ」
僧侶は、白蓮を探しますが、姿が見当たりません。
そして・・・稲荷大明神の祠の後ろで、鳴き続けたため、「のどが破れて出血し、息絶えた」、白蓮の姿がありました・・・。
「白蓮よお・・・」僧侶は、愛おしい大白狐の遺体を抱き、泣き続けました。
(以上、うる覚えで申し訳ありませんが、だいたい、こんな物語でした)
神画アートのプロに依頼して製作中の、
「ミカシキヤヒメノミコト (ウカノミタマ女神) 」「ニギハヤヒノミコト」の、御神画調整画です。
ともに、「稲荷大明神」でもあります。(稲荷神さまは、複数の神々です)
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