JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「バンクーバーの朝日」

2015-01-18 | 映画(DVD)
「バンクーバーの朝日」2014年 東宝 監督:石井裕也

1900年代初頭、新天地を夢見てカナダへと渡った多くの日本人が、過酷な肉体労働や貧困、差別という厳しい現実に直面する。日本人街に誕生した野球チーム「バンクーバー朝日」は、体格で上回る白人チーム相手に負け続け、万年リーグ最下位だった。ある年、キャプテンに就いたレジー笠原は、偶然ボールがバットに当たって出塁できたことをきっかけに、バントと盗塁を多用するプレースタイルを思いつく。その大胆な戦法は「頭脳野球」と呼ばれ、同時にフェアプレーの精神でひたむきに戦い抜く彼らの姿は、日系移民たちに勇気や希望をもたらし、白人社会からも賞賛と人気を勝ち取っていくが……。

今季、野球に関する邦画(しかも好物な戦前野球)が目白押しなので、こいつは3本全部観てやろうと宣言。
しかし、公開が始まると急激に意気消沈。億劫になったところを何か義務感で劇場へ。

戦前野球エピソードっていうのはガキの頃から好物でアニメ「巨人の星」でも飛雄馬のメインストーリーに挟まる沢村の回とかの方を楽しんでいた。

カナダの日本人移民がうける過酷な差別とか、野球の楽しさをそれなりに描き、クライマックスも用意してあるけれど、何か食い足りない。
日本人の美徳、武士道といっても健気なまでにフェアに徹する彼ら。そのの行動背景としての野球の魅力との繋がりがイマイチ感。
素材としてはとても面白いので、これはテッド・Y・フルモトの本も読んでみようと早速購入したが、その件は別途・・・

バンクーバーの街並みセットはとても良いし、もったいないまでの脇役の豪華さでフジテレビの力を見せつけてるけど何故か映画を見てる楽しみが薄い。
これは多分に好みや先入観によるところがあるんだろうな。
エースの亀梨君は運動神経バツグンで野球能力にも長けたアイドルでこれ以上ない敵役なのかもしれないけれど、かえってそれが芸能人野球大会みたいになっちゃう。

高畑充希の「Take Me Out to the Ball Game」はそれだけで素晴らしかった。野球とか歌の力。
あと、朝日を始めリーグのレトロユニフォームがカッコ良い。

一番豪華な脇役はエンドロール後にベンチに座ってるご老人。
バンクーバー朝日の生き残り戦士。
彼がドラマ上に出てくるボール・ボーイ君だったら尚良かったんだけれど、それじゃあ話が出来すぎか。

正月、つまらないテレビ番組に飽き飽きしながらチャンネル回していると偶然「バンクーバーの朝日」放映にぶち当たり見始めた番組だとしたら、かなり評価できるとは思う。
要するにテレビで充分か。



MOVIX川口

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2 コメント

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ここなつと申します (ここなつ)
2015-01-28 07:37:55
こんにちは。当方のブログにご訪問&コメントを下さりありがとうございました。
私の野球初見は「巨人の星」ですので、この時代の描写は星一徹を思わせるものでした。なので結構泣けてしまいました。
今は野球もオフシーズン。ここで盛り上げてペナントの集客を狙う、なんて考えは穿ち過ぎかな。
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Unknown (imapon)
2015-01-29 20:15:29
ここなつ様、いらっしゃいませ。
コメント、感謝です。
初見「巨人の星」って歳バレますよ。尤もあの番組は何度も再放送してましたから、ここなつ様は再放送組という事にしておきます。
夕べ「KANO」観てきましたよ、長かった~。戦前中等野球と題材としてはド嵌りでしたし、野球好きなら楽しめる作品でしたよ。
今後もよろしくお願いいたします。
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