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JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

末広亭夜席 真打披露興行 《4月6日》

2006-04-08 | 落語
柳家三三くんの真打披露興行に行ってきました。

末広亭4月上席(4月6日)
途中から・・・

柳亭左楽   「悋気の火の玉」
入船亭扇橋  「ろくろ首」
三増紋之助   曲ごま
古今亭志ん輔 「野晒し」
柳家さん喬  「締め込み」
~中入り~
真打披露口上
アサダ二世   奇術
柳家小三治  「道灌」
鈴々舎馬風   漫談
鏡味仙三郎社中  太神楽曲芸
柳家三三   「藪入り」

5人まとめて真打なので日程の調整が難しい。(各席1人2回づつ)
単独で真打にさせても良いんじゃないかという声もあったと聞く三三くんです。
2階席まで満員。
披露興行とあって出演者の顔ぶれも良い。
たまに寄席に足を運ぶと、「やっぱり落語会に行っているだけじゃダメだなぁ」と思う。

さん喬師の「締め込み」は凄く久し振りに聞いたけどこんなに良かったか。良く架ける噺なのだろうか。やはりこのくらいの時間に上がるさん喬師はハズしませんね。
志ん輔師の「野晒し」が聞けたのは収穫。

柳家三三真打披露口上

下手より、さん喬、扇橋、新真打三三、小三治、馬風。
若いころから何度となく披露口上を見てきて、いつも良い物だなぁと思っていましたが、今回の披露口上は特に良い物だった。小さんも正蔵(彦六)も居ないけど。
小三治師の三三入門時の思い出。良く泣く子でねぇ。等々。師の期待、慈愛に満ちた口上。他の柳家一門の先輩達からのお祝いの言葉も笑いの中に新真打へのエールを素直に感じられ、何だか感動してしまったよ。これは、聞いているこちらが歳をとった事、三三が大卒でなく、中卒で噺家の道を選んだ少年(実際は高卒後入門)である事などにも起因するのかもしれない。

小三治「道灌」
今日の小三治師はとても良かった。寄席で聞く久し振りの小三治ワールド。枕であらためて、「三三ここまで来たか。ほっとしている」の言葉のあと小さんから教わった基本の話。初心に帰って「道灌」。選ぶネタも泣かせる。最後までやらずにスパッと落として下がる。今日の主役はあくまで主任の三三くん。

馬風師匠も久々だが、今日は漫談。「スポーツ界、政界にも器量良しが増えてるよ」という話。最近のルーチンかもしれない。

三三「薮入り」
この話は先代の金馬をレコードで聞いただけで、多分、生で聞くのは初めてじゃなかったか。
薮入りの特別な一日とその前夜の興奮を描く前半部分は、好きな噺。大金を持っていた亀を両親が疑うのも無理はなく、愛情からくる誤解と思う。しかし、後半部はあまり好きでない。
時間の無いときには亀を湯屋へ見送るところで落としちゃっても充分成り立ちますね。
「スジはいい。あとはいかに肉を付けるか」と師匠、小三治の言う三三くんの「薮入り」は・・・
良くも悪くも先代金馬のレコードを聞いている様だった。
「チューのおかげ」でなく「こうこ」と孝行息子で落としていた。

師匠が師弟の情愛を語れば、その弟子は、親子の情愛を語る・・・
熊=小三治 亀=三三
と重なって見えました。

とても良い一夜を過ごせました。










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