座間味島・・・うみの日記 

海・クジラ・自然の写真をアップしていこうと思います。

いるかのざしょう

2011年08月07日 18時34分22秒 | くじら

みほです

今日は人生初の現場に行きました。

なんとイルカが島のビーチに座礁してしまったそうです。

(座礁→海洋生物がビーチなどに打ち上げられること)


イルカの種類はシワハイルカ。

外洋性のイルカで冬にはホエールウォッチングのときに

たまに見ることができます。


一度は沖へ向かったそうですがまた座礁してしまい

弱っていたみたいで、私が見たときは港の中で保護されていました。

初め見たときは

呼吸間隔がとても短く、息をするのがやっとという印象を受けました。



体は右に傾き沈むからだを無理やり水面に上げての呼吸。

とりあえずこのイルカが「生きている」のを確認して仕事に戻りました。


でも、どうしてもイルカが気になるあたしたち

さっと仕事を済ませてまたイルカに会いに行きました。

すると、島人が海に入ってイルカを支えていました。

見た瞬間にもう支えがないと沈んだり体がまわって仰向けになったり

してしまうくらい弱っているのだと思ったあたしは

すぐに島人と代わってイルカを支えました。

体の右に向かって回転してくるので呼吸がしやすいように胸鰭の脇に腕を入れて

呼吸を手伝いつつ

皮膚が乾燥しないように海水を軽くかけたりしました。

イルカの脇にいれた腕に、イルカの脈がすごく伝わってきて

このイルカが「生きて」いるのを感じました。

このイルカを抱きながら測った脈拍は1分間に約110回。呼吸間隔は8~13秒でした。

海洋哺乳類の勉強を何年か前にしていたのですが

イルカの健康な状態がどんなものかはっきり覚えていなかったので

帰ってインターネットで調べてみると

イルカの呼吸間隔は大体40秒くらいとなっていました。

過去のシワハイルカの座礁に関する記事には

「弱っている状態で27秒」

と書いてありました。

通常が40秒。弱って27秒。

じゃぁあの子は・・・?


日没の前にもう1回そのイルカを見に行きました。

すると

急に囲いのネットに突撃し暴れだしたイルカ。

少し様子をみていたら近くでイルカをみていた島の病院の先生が

イルカを介抱。

支えてもらえてるな~と思っていたとき

あれ・・・・呼吸の音が聞こえない。

呼吸が聞こえなくなって2分が経ち

プチパニックを起こしました。

おかしいのか・・・?おかしい!!

すぐに先生に脈を調べてもらったのですが

胸鰭の下に腕を入れただけでわかるはずの脈が

すぐには見つけることができず

とても弱くなっていたことがわかりました。

死んでしまうのか

じゃぁあの暴れた行動はなんやったんか。

もう見守るしかできなくなってしまった。

7分後には座礁してからずっとこの子のお世話をしていた方たちがきました。

弱ったイルカの対応を電話で聞いていたみたいですが

その間に衰弱してしまったイルカは死んでしまいました。


あとから聞いた話ですがこの子は沈むことが何度もあったそうですが

それは水を飲んでしまったからだそうです。

通常イルカは餌であるサカナから水分をとります。

決して口から飲むわけではないんですよ。

それがあのがんばって水面に息をするためにあがってくる姿をみたら

何度も溺れかけたのかもしれません。

そうしているうちに噴気孔から水が入っていって体にたまったのかと

話を聞いたときに思いました。


そしてあたしには今回の座礁で気になる点がもうひとつあります。

「一度は沖にいった」

今回の座礁は台風の影響が強いと思っていましたが

それだけではないように思います。

専門家ではないので具体的にはわからないのですが

もし台風の影響で体をなにかで打ったり餌がとれなくて衰弱しただけなら

目につくような動きはないと思うのですが

この子はたまに囲いのネットにゆっくり突っ込んでいっていったんです。

このネットの方向は港のスロープなのに。

ってことはもしかして

体の中に異変が起きているのではないかと考えたんです。

座礁の内的要因として

耳の中で何らかの障害が起こり、そのことによる聴覚異常からの超音波探知の混乱や、

耳石の異常などからの磁場探知の混乱が考えられます。

ほかにもあるのですが今回はもしあるのならばこれがあてはまるのかと思います。

ちなみに外的要因というのは

外敵(シャチなど)から逃げていたら振動や台風などによる潮流の短期的な変化や、

船舶や潜水艦など、海での人の起こす人工的な音や振動など、本来はあり得ない事象に驚

き混乱した結果、誤って浅瀬に入ってしまったというのです。


このシワハイルカ

体の傷からして、台風の影響もあったと思いますが

今の段階で原因はわかりません。


初めて「座礁」したイルカを目の当たりにしたあたし。

弱っているのがわかるのに

できるのは支えてあげることだけ。

無力さを感じました。


今でも忘れません

支えたときに感じた脈や呼吸の音。

苦しかったやろうな。

群れとはぐれて寂しかったやろうな。

でも死ぬときは一人じゃなかったよね。

そばに支えてくれた島人がいたし

周りにも心配で集まってた人たちもいました。

少しでも供養になったかな?


あとはこの子がどうなるかが気になります。

骨や歯をとるために埋めて何年後かに掘り起こすのか

沖に連れて行ってただ海に返すのか。



なんか数時間のうちに起きた出来事なので

まだ気持ちに整理がつきません。


今回、あたしが感じたのは

自分の無力さ。

これからいろんなことを学んでいって

もっといい対応ができるようになろうとおもいました。



                    
                        みほ@

でじたるかめら・・・すいぼつ

2011年08月03日 18時41分18秒 | うみ

みほです

台風がもうすぐやってきます。

風が少しずつ強くなってきましたが

今のところは停電もないしおかしの蓄えもあるし

大丈夫です!!



さて、話は変わりますが先日・・・

買ってまだ一ヶ月くらいしか経ってない

canonのコンデジちゃんを水没させてしまいました・・・・。

ハウジングに入れて

水没チェックもバッチリやったのに

バックロールエントリーしたときに衝撃を受けたみたいで

ぶくぶくぶく・・・・・・

気づいたときはすでに遅く

修理決定☆

と思いきや・・・

メーカーに送って修理の見積もりを立ててもらったら

なんと買った時の値段よりもはるかにかかるということ。

買い換えることを勧められました。

この1年で

2台のカメラを失ったあたし。

はぁー。。。

悲しいですね


カメラを持つお客様も多いと思いますが

正しい水没チェックと

正しいカメラを持ったときのエントリーをして

楽しくダイビングしましょうね~~!



                  みほ@