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ブログと現実がリンク

2013-08-21 10:34:48 | Weblog
取り立てて言うことでもないかもしれませんが、どうも最近私がブログに書いたことと、その後の現実のニュースでのトピックスがリンクしているような気がします。先日ブログで小学生の時に読んだはだしのゲンのことを書いた数日後に例の閲覧できなくなる処置を取った問題が発生し、苦笑してしまいました。

まあ、はだしのゲンの閲覧制限が良いか悪いかはともかく、時期が時期なのでこういう問題が起きればメディアは騒いで取り上げるのは目に見えているので、ある部分臭い感じもします。こういう問題って、洗剤に「これは食べ物ではありません」とか、おかしの袋に「開封時に手を切らないように注意してください」っていう注意書きがしてあるのと同じだと思うんですよね。そこまで大人が注意喚起しないと危ないほど、子供って馬鹿なのかな、と。はだしのゲンを読んだからって、大人になってから精神異常者になったり性犯罪者になったりすると本気で大人が思っているとしたらそれこそ大人の頭の方がどうかしていると思うんですけどね。
まあ、私ははだしのゲンは個人的には別に大好きな図書というわけではありませんので、子供の時読んで印象深いとか、歴史的資料として残していくべきなんだろうなとからそのぐらいの思い入れしかないのが実情です。絵柄もちょっと古いし、確かに描写も長時間見ていられるような心地良いものではないですし。でもあの本で言いたいのは、別に読んで癒しを与えたり、ほのぼのした気持ちになって欲しいわけじゃなくて、人間として一度は目にするべき「毒」というか「痛み」を訴えているわけでしょ?

それを実際に経験してしまった被爆者の方(作者を含む)は、一生その毒を体の中にもって生きていかなければならないという事実に胸を痛めたり感じ入るから、それが要するに教育な訳です。想像し、心を育むというのは、シンデレラや桃太郎を読んでれば良いのかというとちょっと違うわけです。人間の悪い部分、出来れば避けたい部分を学習していくから賢くなっていく訳です。この世の中にはそういう事実もあるんだと。それを20歳になっていきなりはいよ、と手渡されてももう遅い訳です。だから投票にもろくに行けないし国政についての基本的な知識も考えも無い馬鹿なハタチになるわけですよ。

読んだり見たりして不快だったら読むのをやめればいいわけで、それこそ大人が強制して「読め」と言っている訳でもないんですし、閉架措置なんかなまじ取るから物議を醸すんでしょ、と思います。読みたい子がいたら読ませてやれば良いじゃないですか。読みたくなければ勝手に読まないでいいわけでしょ。たったそれだけのことが何故できない。大人の発想力なんてそんなもんです。実に考えが乏しい。
あの本を教師なりが正しい判断で教材に使うべきだから閉架措置にしたとかって言ってますけど、あの本を「読む」以外にどういう教材として使うわけですか?一部のページだけをコピーして教壇で見せながら教師が自分の考えに基づいて語るわけですか?それだけであの本を「読む」以上の何かを子供が得られるようなすごい教師や教育方法、伝達方法があるなら見せて欲しいもんです。それこそ戦前の日本の偏った教育方針と変わらないじゃないですか。あの本である理由がない。全く意味がわかりません。

そんなことを考えたり実行したりする暇があるんだったら、児童図書をもっと充実させたり子供たちが本に触れて楽しめるような環境をもっと増やすための努力や思案・思考をして欲しいと思うのですが、(はだしのゲンに替わるような教材に使えそうな図書を探すとか公募するとか、あるいはイベントを考えるとか)禁止処置したりする方が楽なんでしょうね。もうちょっと仕事してほしいです。


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