金正日総書記の死去に哀悼の意を表します。
抗日パルチザンの偉大な指導者、金日成と共にその戦地で生まれ、戦いとともに育ち、建国後は父とともに偉大な国土を建設しようと邁進してきました。
その努力は60年代から70年代にかけて日本でも広く知られる事となりました。「地上の楽園」とまで日本の新聞に書かれるほどでした。その楽園建設は、国内ばかりではなく海外にも広く公共施設を寄贈するなど具体的かつ効果的な方法で世界に貢献しました。
ソ連との技術交流に飽き足らず、新進の知識を得るために涙ぐましい努力をされていたのも日本人では知らないものが無いほどです。特に語学収得には熱心で、我が国からも何人もの教師が拉致向かったのでしょうか。
その新進の技術で、同胞の韓国の首都・ソウルの中心部までゲリラが到達しました。これは月に人類が立つほどの異形です。そしてカッパーフィールドばりに航空機と命を日本海上空で消し去ってしまいました。なんという業でしょう!
偉大なる総書記であり父の死去から、その偉大な父を超えられないとするその謙虚さも、国外から注目されていました。喪に服するのも半年を過ぎ、国民からの熱い熱望で総書記になられた日が思い出されます。それでも一年経ってようやく総書記になる偽善謙虚さが胸を打ちました。
その後のアメリカ・中国・日本・韓国・ロシアの鼻面を引き回す活躍ぶりに世界は騒然としたものです。特に各国が妥協して与えた原発から核弾頭を作ってしまったのには、その科学技術のすばらしさを世界にしらしめたものです。
そしてソ連時代のミサイルを独自発展させたノドンやテポドンを連続して打ち上げ、そのうち一機が衛星軌道まで達成し、御国の衛星がラジヲで歌っているとのことです。残念ながら我が国にはその電波を受信出来るほどのラジオがないので、聞く事がかなわずにいます。
我々日本人としても、あのアメリカの鼻をあかすのを密かに喝采していたのですが、さすがに中国を引きずり回す姿を見て白頭山に降り立った「五つの金の卵」であると、震撼したものです。
しかしそのように明晰な方なのですが、切ってもすぐに大きくなる木や、一粒で百万倍の収量のあるコメがありながらまったくうまく行かず、国内は食料不足に悩んでいるとも聞いています。もちろん総書記からの愛が空腹を満たしているのでしょうが、青年の多い軍隊で地域住民への略奪からの支援があったり、中国国境沿いに住む同族からの密貿易支援で人民が奉仕しているとも聞いています。
もちろんこのような事が資本主義社会の陰謀なのは間違いありません。総書記ですらままならない天候の変化は地球温暖化現象で、主にアメリカが行っている事です。あなたの国では国民挙げてのCO2排出削減運動をしているではありませんか。衛星写真からもあなたの国の夜がいかに暗いか、後はアフリカの奥地くらいしかこの暗さはありません。夜は寝る、地球温暖化対策でのここまでの取り組みは、金正日総書記の世界へのお心の現れです。
ああ偉大なる総書記!地球まで見てくださるそのお心!
でも、と問いかけます。
さてあなたはインドのネルーやエジフトのナセル、そしてユーゴスラビアのチトー、もしかするとベトナムのホー・チーミンともお会いになられたでしょう。当然キューバのカストロともお会いになったでしょう。
彼らは確実に信念のある人たちでした。確かに反資本主義ではありましたが、自国の繁栄と名誉を最も大切にしてきた人たちです。彼らから何かを得たのでしょうか。
そして最近露と消えましたが、イラクのフセイン、リビアのカダフィほどの切実とした理念を受け止めれたのでしょうか。
いずれ彼らは自国を本当に良くしようと本気で取り組んできた人たちです。私のような凡庸な日本人ですら、その差が解るほどです。確かにあなたの嫌いなアメリカに、良いようにイラクはやられてしまった。そしてカダフィも人民から反撃されユーロにとどめをさされてしまいました。
これをよくよく考えると、世襲を考えた指導者ほどこうした運命にあっています。なぜそうなるのかと言えば、それがいかに人民を無視しているかです。
ルーマニアのチャウシェスクのように人民から縛り首にあった方がまだマシな運命の中に、もしかするとあなたの国の残り三つの卵がいるかもしれません。
私が金正日総書記に哀悼の意を表するのは、この3つの卵があるからです。
あなたは正恩氏を指名したようですが、彼が二人の兄と手を携えて、貧しいが豊かなキューバを目指して欲しいと私は考えています。もしもそうならば中国も韓国も日本も、更にはアメリカやロシアまで支援する事でしょう。
長男の正男氏は今中国にいます。次男は杳として知れずなのが、価値観が近いように思えるので、我々として安心出来る所です。
しかし正恩氏の後見者としてあなたの妹と、軍人を残したそうですね。
私には悪夢がよみがえります。
総書記、あなたは日本近代史の閔氏暗殺から満州国設立のあの悪夢を再現したいのですか。
もちろん日本は朝鮮半島に二度と手を出す事はありません。他の国がするのです。
民族分断という悪夢を作ったのは、日本です。確かに日本が朝鮮半島を併合しなければこんな悪夢は起きなかったはずです。しかしそれを再現するような火種を残して、亡くなられた金正日!
あなたほどの方が!歴史を無視出来るとは!
総書記の不幸が一つだけあります。総書記はもしかすると世界の覇王として君臨できたかもしれません。ただあなたの生まれた地が、儒教に毒されすぎた地であったのがあるかもしれません。儒教の最大の毒は、総書記のためと言いつつ自己の利益を保全する輩が跋扈する事です。確かにあなたの命令を忠実に守っているのかもしれません。しかしあなたの権力からの言葉をうまく使う事で、あなたの知らない権力を握る事が出来ます。これらは隣の中国王朝史でいくらでも見られる事なのですが、どうも日本の官僚がとても清廉(これは自慢出来るが、その権力だけは許せない)に見えてしまいます。
ただ総書記までは、これがうまくいっていたかもしれません。確かにそうです。あなた方の作ったミサイルのほとんどの素材が、日本からだったというのは解っています。それが日本における在日の地位をおとしめているのですが。
これも儒教思想で説明が出来るようです。東の野蛮な国に住む同族は野蛮だから、献納は当たり前。
でもそれは間違っている。
最後になります。金正日総書記。あなたは本当はなにをしたかったのでしょうか。
カダフィですら世界史の大理石版に、本質的な傷を残した。フセインもそうだ。主体思想では、傷すら残らない。
残されたのは偉大なコレクションの映画なのでしょうか。
それで北朝鮮は生き残れるのか。人民は生き残れるのか。少なくともあなたの家族は生き残れるのか?
あまりにも早すぎる死を悼みます。
12/20少し追加しました。
抗日パルチザンの偉大な指導者、金日成と共にその戦地で生まれ、戦いとともに育ち、建国後は父とともに偉大な国土を建設しようと邁進してきました。
その努力は60年代から70年代にかけて日本でも広く知られる事となりました。「地上の楽園」とまで日本の新聞に書かれるほどでした。その楽園建設は、国内ばかりではなく海外にも広く公共施設を寄贈するなど具体的かつ効果的な方法で世界に貢献しました。
ソ連との技術交流に飽き足らず、新進の知識を得るために涙ぐましい努力をされていたのも日本人では知らないものが無いほどです。特に語学収得には熱心で、我が国からも何人もの教師が
その新進の技術で、同胞の韓国の首都・ソウルの中心部までゲリラが到達しました。これは月に人類が立つほどの異形です。そしてカッパーフィールドばりに航空機と命を日本海上空で消し去ってしまいました。なんという業でしょう!
偉大なる総書記であり父の死去から、その偉大な父を超えられないとするその謙虚さも、国外から注目されていました。喪に服するのも半年を過ぎ、国民からの熱い熱望で総書記になられた日が思い出されます。それでも一年経ってようやく総書記になる
その後のアメリカ・中国・日本・韓国・ロシアの鼻面を引き回す活躍ぶりに世界は騒然としたものです。特に各国が妥協して与えた原発から核弾頭を作ってしまったのには、その科学技術のすばらしさを世界にしらしめたものです。
そしてソ連時代のミサイルを独自発展させたノドンやテポドンを連続して打ち上げ、そのうち一機が衛星軌道まで達成し、御国の衛星がラジヲで歌っているとのことです。残念ながら我が国にはその電波を受信出来るほどのラジオがないので、聞く事がかなわずにいます。
我々日本人としても、あのアメリカの鼻をあかすのを密かに喝采していたのですが、さすがに中国を引きずり回す姿を見て白頭山に降り立った「五つの金の卵」であると、震撼したものです。
しかしそのように明晰な方なのですが、切ってもすぐに大きくなる木や、一粒で百万倍の収量のあるコメがありながらまったくうまく行かず、国内は食料不足に悩んでいるとも聞いています。もちろん総書記からの愛が空腹を満たしているのでしょうが、青年の多い軍隊で地域住民
もちろんこのような事が資本主義社会の陰謀なのは間違いありません。総書記ですらままならない天候の変化は地球温暖化現象で、主にアメリカが行っている事です。あなたの国では国民挙げてのCO2排出削減運動をしているではありませんか。衛星写真からもあなたの国の夜がいかに暗いか、後はアフリカの奥地くらいしかこの暗さはありません。夜は寝る、地球温暖化対策でのここまでの取り組みは、金正日総書記の世界へのお心の現れです。
ああ偉大なる総書記!地球まで見てくださるそのお心!
でも、と問いかけます。
さてあなたはインドのネルーやエジフトのナセル、そしてユーゴスラビアのチトー、もしかするとベトナムのホー・チーミンともお会いになられたでしょう。当然キューバのカストロともお会いになったでしょう。
彼らは確実に信念のある人たちでした。確かに反資本主義ではありましたが、自国の繁栄と名誉を最も大切にしてきた人たちです。彼らから何かを得たのでしょうか。
そして最近露と消えましたが、イラクのフセイン、リビアのカダフィほどの切実とした理念を受け止めれたのでしょうか。
いずれ彼らは自国を本当に良くしようと本気で取り組んできた人たちです。私のような凡庸な日本人ですら、その差が解るほどです。確かにあなたの嫌いなアメリカに、良いようにイラクはやられてしまった。そしてカダフィも人民から反撃されユーロにとどめをさされてしまいました。
これをよくよく考えると、世襲を考えた指導者ほどこうした運命にあっています。なぜそうなるのかと言えば、それがいかに人民を無視しているかです。
ルーマニアのチャウシェスクのように人民から縛り首にあった方がまだマシな運命の中に、もしかするとあなたの国の残り三つの卵がいるかもしれません。
私が金正日総書記に哀悼の意を表するのは、この3つの卵があるからです。
あなたは正恩氏を指名したようですが、彼が二人の兄と手を携えて、貧しいが豊かなキューバを目指して欲しいと私は考えています。もしもそうならば中国も韓国も日本も、更にはアメリカやロシアまで支援する事でしょう。
長男の正男氏は今中国にいます。次男は杳として知れずなのが、価値観が近いように思えるので、我々として安心出来る所です。
しかし正恩氏の後見者としてあなたの妹と、軍人を残したそうですね。
私には悪夢がよみがえります。
総書記、あなたは日本近代史の閔氏暗殺から満州国設立のあの悪夢を再現したいのですか。
もちろん日本は朝鮮半島に二度と手を出す事はありません。他の国がするのです。
民族分断という悪夢を作ったのは、日本です。確かに日本が朝鮮半島を併合しなければこんな悪夢は起きなかったはずです。しかしそれを再現するような火種を残して、亡くなられた金正日!
あなたほどの方が!歴史を無視出来るとは!
総書記の不幸が一つだけあります。総書記はもしかすると世界の覇王として君臨できたかもしれません。ただあなたの生まれた地が、儒教に毒されすぎた地であったのがあるかもしれません。儒教の最大の毒は、総書記のためと言いつつ自己の利益を保全する輩が跋扈する事です。確かにあなたの命令を忠実に守っているのかもしれません。しかしあなたの権力からの言葉をうまく使う事で、あなたの知らない権力を握る事が出来ます。これらは隣の中国王朝史でいくらでも見られる事なのですが、どうも日本の官僚がとても清廉(これは自慢出来るが、その権力だけは許せない)に見えてしまいます。
ただ総書記までは、これがうまくいっていたかもしれません。確かにそうです。あなた方の作ったミサイルのほとんどの素材が、日本からだったというのは解っています。それが日本における在日の地位をおとしめているのですが。
これも儒教思想で説明が出来るようです。東の野蛮な国に住む同族は野蛮だから、献納は当たり前。
でもそれは間違っている。
最後になります。金正日総書記。あなたは本当はなにをしたかったのでしょうか。
カダフィですら世界史の大理石版に、本質的な傷を残した。フセインもそうだ。主体思想では、傷すら残らない。
残されたのは偉大なコレクションの映画なのでしょうか。
それで北朝鮮は生き残れるのか。人民は生き残れるのか。少なくともあなたの家族は生き残れるのか?
あまりにも早すぎる死を悼みます。
12/20少し追加しました。