昭和４年に宮崎市で生まれた父は皇国の少年として真面目に育ち、国民学校では級長をしていた。
町工場を細々と営む祖父母の元に男ばかり６人に妹ふたりの８人兄弟の５男である父は、上級学校へは進学するすべもなかった。
そこで、最初に海軍幼年学校へ入ろうと試験を受け合格した。
だが、最終の身体検査で視力が落ちているのが見つかり不合格となった。すでに水兵のセーラー服が出来上がっており、乗船するはずだった船の船室の寝床にそれが載せてあるのを扉から見つめながら父は無念な思いを抱いたという。
（悪運の
なぜ、そのときだけ視力が落ちていたのかは謎だと父は私に語った。それ以後、視力は正常であった。もっとも幼年学校へ進んでいれば戦死の可能性は大であった。）
それで、夜学へ行かせて貰えるというので、長崎へ行ったのだという。父の死後に戸籍謄本を取り寄せてみたら、ソコに親戚が住んでいた。それで長崎へ行ったのだろうか。
昭和２０年８月９日も父は、当時の長崎三菱兵器製作所・茂里工場で働いていた。（魚雷工場だという。）
寮は離れたところにあり２階建ての長屋風なところだったという。そして、交代で働いていたため、もしも寮で寝ていたら死んでいたはずである。
昔、語ってくれた話によると、工場で被爆して逃げることになったときに寮にも寄ったらしい。すでに火事で燃え上がっていたようである。
(悪運の
父は偶然に寮にはおらず、寮友は死んでしまった。)
資料：「長崎年表」に記された魚雷工場・茂里工場は以下のような有様であったという。
この日、魚雷工場・茂里工場の中にいた父は、原爆落下の時に、身体が吹き飛ばされて作業中の魚雷の下にすっぽりと入りこんだ。そのせいか、怪我ひとつしなかったそうだ。そのまま、天井から落下するコンクリートの凄まじい破壊音を聞きながらジッとしているしかなかった。
（悪運の
といえるかも知れない。）
続きは、また・・・。
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町工場を細々と営む祖父母の元に男ばかり６人に妹ふたりの８人兄弟の５男である父は、上級学校へは進学するすべもなかった。
そこで、最初に海軍幼年学校へ入ろうと試験を受け合格した。
だが、最終の身体検査で視力が落ちているのが見つかり不合格となった。すでに水兵のセーラー服が出来上がっており、乗船するはずだった船の船室の寝床にそれが載せてあるのを扉から見つめながら父は無念な思いを抱いたという。
（悪運の
なぜ、そのときだけ視力が落ちていたのかは謎だと父は私に語った。それ以後、視力は正常であった。もっとも幼年学校へ進んでいれば戦死の可能性は大であった。）それで、夜学へ行かせて貰えるというので、長崎へ行ったのだという。父の死後に戸籍謄本を取り寄せてみたら、ソコに親戚が住んでいた。それで長崎へ行ったのだろうか。
昭和２０年８月９日も父は、当時の長崎三菱兵器製作所・茂里工場で働いていた。（魚雷工場だという。）
寮は離れたところにあり２階建ての長屋風なところだったという。そして、交代で働いていたため、もしも寮で寝ていたら死んでいたはずである。
昔、語ってくれた話によると、工場で被爆して逃げることになったときに寮にも寄ったらしい。すでに火事で燃え上がっていたようである。
(悪運の
父は偶然に寮にはおらず、寮友は死んでしまった。)資料：「長崎年表」に記された魚雷工場・茂里工場は以下のような有様であったという。
| ☆長崎三菱兵器製作所 「大橋工場」（1.2粁）の建物は全て倒壊 鉄筋コンクリートの研究室は空洞化し、鉄骨、鉄板張りの各工場は木端微塵に破壊 外皮をはがされた鉄骨が飴のように折れ曲がり、折れ重なって無惨な残骸をさらす 本部と食堂の木造２楝は倒壊ののち、すぐに火災で焼失 「茂里工場」の屋根のスレートと周囲の鉄板は四方に飛び散り、鉄骨は幾重にも曲がり、押し潰されて倒壊 鉄筋コンクリートの建物は外壁を残し窓枠と内部の造作、器物は破損 試験場２階から出火し建物１棟が焼けるが、機械工場の一部がかろうじて残る （爆心地から1.5粁） 他に九州各県から動員された学徒報国隊、女子挺身隊用の７か所の寮と４か所の学校疎開工場が全壊、全焼 ２工場あわせての死者は職員335人、工員1358人、生徒580人 負傷者は職員361人、工員4260人、生徒1058人 →1945（昭和20）11/15☆長崎三菱兵器製作所が正式に閉鎖 |
この日、魚雷工場・茂里工場の中にいた父は、原爆落下の時に、身体が吹き飛ばされて作業中の魚雷の下にすっぽりと入りこんだ。そのせいか、怪我ひとつしなかったそうだ。そのまま、天井から落下するコンクリートの凄まじい破壊音を聞きながらジッとしているしかなかった。（悪運の
といえるかも知れない。）続きは、また・・・。
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父は、無傷でしたから多分、救護所にはいかずにいたのではないでしょうか。宮崎へ戻るまでは体調不良にはならなかったのだと思います。
九州だと中学校の図書室には原爆関係の記録本が沢山ありました。それを読むことが死への恐怖となった面があるので当時は大変でしたが、生き残った方が綴ったものですから、どうして生き残ったかをご自分なりに思考されていて、その体験が記憶に残りました。
一人の方はだるかったりして体調が悪くてほとんど寝てばかりだったそうですが、食べ物がなくて毎日、庭のトマトばかりを食べ続けていたとのことでした。
自分より健康と思われていた他の人が、ドンドン亡くなっていったのに、寝ていた自分は生き残っている。結果的にトマトが自分の命を救ったのではないかと思うと綴っておられました。
きっと放射能により腸が弱っていたので、消化に負担を掛けなかったことが結果的に延命につながったのかも知れません。
今のネットでも、乳酸菌が良いとか味噌汁がよいとか言っていますし、腸を弱らせない食事を取ると免疫力が高まり健康に過ごせるのではないでしょうか。
マクロビオティック健康法⇒http://kuchiran.jp/ct/macrobi.htmlとかに似ているかもです。
癌の食事でも、にんじんジュースを取り入れる回復法とかあります。（いずれもビタミンＡが豊富ですよね。）
汚染の最新の情報を得ることに気をつけて、動物性食品（肉、魚、卵、乳製品）を少なめに取り、新鮮な野菜を摂ると良いと思います。ジュースとかでも。
積極的にビタミン剤（アメリカ製）や漢方薬（今後、国産は汚染どうなるのでしょう？）を摂るのも健康維持に役立つものと信じます。
尚、父は４０歳で禁煙しました。お酒は晩酌少々でしたし、透析はしていましたが、これも８１歳まで生き残れた原因かも知れません。
私は１０代の頃は、原因不明で１週間ほど起き上がれないことが度々ありました。食欲もなく寝ていたら徐徐に回復してくる感じです。なのに高校は一日も休んでいません。無理していたのでしょうか。春休みや夏休みに寝込んでいました。無理は禁物なのかもしれません。
今は年に一度も寝込みません。風邪もひきません。更年期もなりませんでした。
あなたも、今までお元気に過ごされてこられたのではないですか？
ちょっと食事に気を配ることで今後も健やかに過ごせると思います。ただ、放射能に無関心ではなく、ちょっとでも少ない処へ移動されたりマスクとか配慮されると良いと思います。
参考になりましたでしょうか。郡山の情況は知っております。不安の中、仕事や子育て、あるいはお孫さんなど想いは沢山あると思います。
でも私には子供も孫もおりません。他人がナント思おうとと自分の健康は自分で守るしかありません。お互いに頑張りましょうね。先の事を考えると不安ですが、落ち込まない事。一生懸命生きていきましょうね。
福島に来たのは当時、警察予備隊が創設され
鹿児島の鹿屋から郡山に来たそうです
母親は同じ長崎の出身で５年前に甲状腺で手術しています。経過は良いみたいで今も元気ですが・・地震の後、自分も無理がたたったのか
目が悪くなり甲状腺が悪いと言われ治療していますが何とか生活には影響がないみたいです。
風さんのお父上とは多分私の父親は顔見知かも
知れませんね。
今日もだらだらと書いてしまいました
昭和27年以降のお話なのでしょうか。郡山がその頃、警察予備隊を誘致とありますが。
それまでの間は身体回復されるのに大変な思いをされていたのでしょうか。痛みと辛さが伝わってまいります。
ご自身も今、体調不良とのこと。休養できる時はなさってください。眼のことは白内障でしたらビタミンＣが予防になり、網膜関係ならルティンを摂ると良いそうですね。
男性は女性より早く老化するというのもありますから目の悪くなったのが紫外線の影響等もあるかも知れません。アンチエイジングの思考で現状維持ができると思いますよ。
宮崎ではお盆は１５日までなのですが、昨日、夕方から眠たくてお昼寝してしまいました。久しぶりに亡くなった父と母が夢に交互にでてきました。家族が揃うことがなくて家の中で帰らない誰かを待っているという夢でした。