風信子(ひやしんす)の☆本の紹介&エッセー☆俳句

濫読・雑読の風信子(ひやしんす)が気の向くままに、お気に入りの本を紹介いたします。

ひやしんすの☆好きな本の紹介♪ 5月30日 『パイプのけむり』 團伊玖磨 著作

2005年05月30日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪
今日の朝日新聞の夕刊に、『パイプのけむり』中国版を喜ぶ という記事があった。
中国の作家、余 秋雨氏が書いた記事だ。『パイプのけむり』は5月に中国で『煙斗随筆』として翻訳・刊行されたらしい。

よかった。お気に入りのエッセーを思い出した。とても楽しみに読んだ本であった。ユーモラスで、今読んでも遜色がない。

今、日中関係はとても冷え込んでいるけれど、余さんが書いているように、素直なこの散文が、中国の読者の心を融かすことを願う。

2020年までには「意識」を持ったコンピューターの開発が可能になる?

2005年05月28日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
『2050年、人間は「不死身」に=脳の中身をPC保存 (時事通信) - goo ニュース』

不老不死は今も昔も変わらぬ人類の願いとはいえ、
人間の脳の持つ全情報をコンピューターにダウンロードすることが可能になり、肉体は滅びても人間の意識は永遠に残る―。
それもお金持ちからその恩恵を受け、貧乏人は25年から30年待たねばならないなんて・・・。 
私自身の脳は、あんまり良い意識でないから保存するにはおよばないわ。
ところで、人間て、自分の意識を外部へ明らかにしたい、世間に形として残したいから様々な芸術活動や創作に励むんではないかしら。そういう事で考えたら、創作活動も廃れてしまうのかしら。マ、違うでしょうけれどネ。
それに、どうなんでしょうね。お金持ちだけど平凡な精神の持ち主の脳を永久に残しても人類に得なことがあるのかしら。現代でもアインシュタインの脳とか保存してあるらしいけれど。(違ったかな?)

でも、2020年までには「意識」を持ったコンピューターの開発が可能になると指摘。というのは、絶対無いとは言い切れないような気もする。良いか悪いかはわからないけれど。15年後ならマダ生きていて経験できるような気もする。
早期痴呆で独り言をいう私に、ロボットが同情して、背中をさすって「私だって、油切れの頃は関節が痛むんですよ。このビタミンさえ飲めば膝は大丈夫ですよ」なんて言われているのかも。(^○^)

しかし、悪いやつの遠隔操作で強盗に入り、ロボット自身が顔を見られたからヤッチマエ!
なんて恐い事もあるかもしれぬ。せっせと貯金して用心棒ロボットを買おう!!

エスニックなシャンデリアが素敵!

2005年05月27日 | ☆3月11日(地震)以降の日本の問題
こんにちは。風信子です。
写真は、なんばパークス3階にある店舗で見つけた綺麗なシャンデリアです。アジアン的で、お値段も安いかも。しかしお手入れは大変そうね。他にも鳥かごなども可愛いしゃれたのがありましたよ。

昨日、なんばパークスガーデンの写真をUPしたところ、たくさんの方に来て貰えました。
ありがとうございます。
携帯写真で一部ピンボケを含めて40枚近くのフォトのスライドショーを作ったりしていたので
肝心の説明がブッキラボウな文章になってしまいました。m(__)m

そこで今日は、なんばパークスやパークスガーデンについて紹介を丁寧にしますね。(^○^)
なんばパークスの情報については『関西休日案内』で地図なども含めて紹介してありますよ。

パークスガーデンの様子は『京・壺・螺・暮:パークスガーデン華盛り』というホームページで素敵に紹介してあります。『壺・螺・暮』でにらむと読むのだそうです。難しい!! 花の写真は2005年の5月20日ですから、ほぼ私が遊びに行った頃と同じですね。


なんばパークスガーデンを散策してきた。

2005年05月26日 | ☆3月11日(地震)以降の日本の問題
昨日、お昼から難波のなんばパークスに行くことにした。

携帯で40枚以上も写真をとったので、アルバムを作ってみた。
風信子(ひやしんす)のアルバム、『なんばパークスガーデン』にリンクしてスライドショウを見てくださいね。

ひやしんすの☆エッセー☆ 5月21日 『ビター(苦味)をちょっぴり』  

2005年05月21日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
文藝春秋6月号に載っていた、作家 深田祐介氏の記事に興味を持った。
「かくして私は仏教を捨てた」檀家総代がキリスト教へ改宗するまでの心の遍歴・・・。という小見出しつきである。ウーム。

あまりに俗悪な寺に絶望して、キリスト者へなられたよし。書かれていることには深く共鳴した。が、教会へ所属するということは、深田氏も孤独に耐えられずに結果、組織に所属することを選択したということを意味するものだ。人はよるべなきものだ。熟慮の果てであろうから、後悔はさらにない、という仏教への決別が語感にもでていて清々した気分の高揚がうかがえる。

そういう風に決心してしまえる人は羨ましいものだが、不勉強でもあるし、そうひとつとびにいずれかの宗教に飛び込むのは、まだ出来かねる私だ。

最近、別の作家による宗教なしで死を迎える心の準備をするというような本が出ていたような気がする。読んで見たいと思う。誰、だったかな。書名も作家名も失念した。

ひやしんすの☆エッセー☆ 5月15日 『ビター(苦味)をちょっぴり』  

2005年05月15日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
トカゲの尻尾きりしていいの? 公共図書館を・・・。

だいぶ前のことだが、タクシーに乗っていたら市政に関する情報を運転手さんが話してくれたことがあった。T市にはまるきり地縁・血縁がない田舎出身者なので、こういうことにはまるで疎いから、タクシードライバーのもたらす話は、貴重な情報源である。

先ずは駅前再開発の後続計画について。
成功したJR・T駅の北側西の再開発に引き続き、取り残された北側東の再開発を市では計画しているとのこと。再開発の是非は私にはわからないが、北側東方面へ引越ししてから自転車をさっぱり使わなくなったのは、バス便が非常に良いためもあるが、実は裏道(西国街道)が狭く歩道がないので、車が恐くて、緊張するから乗りたくなくなったのである。だから、道路が広くなり歩道が整備されてきたら、また乗るだろう。

運転手さんは、Y電池の跡地にはホテルや西武デパートが移転するだろうと話した。それから、市バスや市立図書館も合理化を勧めるということだった。
合理化ということは、民間へ売り渡すか業務を委託するということらしい。市バスの場合は、バスの運転手の給料が高いことや、僻地までも運行している事が経費を圧迫しているらしい。それで、最近は退職する運転手の補充に中途採用で、非常勤ばかりを採用しているのかあ。将来的にいつでも簡単に人を辞めさせるようにしているのだな。それで民間に移行して、どうなるのだろう。便利な運行時間が減らされたら乗るのも嫌だけど。

市立図書館はというと、利益を生まないサービスだから民間に委託したいらしい。どう、委託するのかは良くわからないけれど、人を喰った意見であるよ!

知人がT市は経営状態が良く、バランスが取れているといっていたけれど。
図書館が利益を生まないから無駄な施設である、という思想はとんでもない考え方であり、そのために民間に業務を委託しようとは愚案である。なんたる意見だ。サービス向上のために民間に委託しようというのなら分かるけど。まったくお金のことしか考えない不埒者がいるものだ。

おまけに、市の職員が勤務時間が長いので嫌がっているからだと聞いては腹立たしい。職員厚生のためであるなら、先ずは、職員の意識を改革したら良い。

なぜなら、市役所全体は、市民のための総合的なサービス業ではないか。利益追求もよろしいし、民間委託もさらに上手に運営が出来ていくのであれば、よろしいとしよう。
しかし、図書館が長く開館している日であっても7時までというのには、私はサービス悪いことこのうえない、あまりにも情けないと思っているのだ。
短い開館時間のときは5時半である。利用した時、追い立てられるように早く閉まってしまうのが残念であった。私としては、常時9時か10時まで運営するのが図書館のあるべき姿だし当然だと思う。スポーツセンターは、それくらいの夜の時間まで開館しているのではないだろうか。どうして図書館が夜の7時という中途半端な時間なのか腑に落ちない。

昔、九州のM市の県立図書館は9時か10時までは開いていたと思う。市のはずれの会社での勤務を終えてから利用したことがある。図書館によってから稽古事にいこうと思っていたが、時間延長して図書館で本を読み、稽古事は残業でいけませんと断りの電話を入れた経験があるからだ。

しかし、ネットで調べたら今では開館は7時までになっているらしい。悪いほうへ改変したようだ。地名も変わっていたから、場所も新しくして建て直したらしいが。ウーム。

本当に、利益を生まないサービスだからとはナンダ! 住民サービスの全てを損得で考えるでない。

追記: Y電器の跡地利用に関西大学を誘致するということが広報に数回、載るようになった。ホテル誘致とか西武の移転とかは幾つかの案のひとつにすぎなかったのかしらん。この方は、とても嬉しい決定事項だ。整備された自転車道を通って、大学の開かれた社会人学習講座などを聴きにいくのが楽しみだ。

ひやしんすの☆好きな本の紹介♪ 5月14日 『紫式部日記』 宮崎莊平 全訳注

2005年05月14日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


陽気だが、蓮っ葉(はすっぱ)な性格であったらしい清少納言に比べると、紫式部は内気すぎて平安朝の宮廷生活を楽しめず、鬱々(うつうつ)として気分を滅入らせることが多かったらしい。

その引き込みがちな性格は、仕える侍女たちにも小言ひとつ言うのもためらわせてしまうものがあるのを自分でも情けなくも思っていたようだ。

同志社大学名誉教授の南波先生が生前に話されていたのを思い出すと、紫式部は従姉妹などに身の上相談を手紙で持ちかけられると親身になって相談にのってやっていたらしい。充分にやさしい性質であった。

日記を書いていた頃は、夫を亡くして寂しさがつのっていたころなのか、
「漢籍の類を、特に大切に所蔵していた夫も亡くなった後は、手を触れる人も別におりません。それらを、あまりの寂寥に耐えられない時に、一冊二冊と引き出して見ていますのを、侍女たちが寄り集まって、
「奥様はこのようでいらっしゃるから、お幸せが薄いのです。いったい、どういう女の人が漢文の本などを読むのでしょうか。・・・省略」
と、陰口を言うのを聞きますにつけても、縁起をかついだ人が、将来長命に恵まれるようだとは、あまり例が見当たらないことだと、言ってやりたいと思いましたが、それでは思いやりに欠けるようであるし・・・省略」
と、心の内に納めてしまうのであった。

「まして、人中に出るようになってからは、口に出して言いたいことがありましても、いやもう何も言うまいと思われ、こちらを理解してくれそうもない人には、言ったところで無駄であろうし、何かと人を非難しし、我こそと思っている人の前では、煩わしいので口をきくことも億劫です。特にそんなに何もかもすぐれているという人は、めったにいないものです。だいたいの場合、自分の心に作った基準をもとにして、他人を否定したりするもののようです」
と日記に心を吐露している。

どうだろう、5月の連休も終り、慣れない新入社員生活にも倦んだ若い方も、ブログ日記に同じようなグチを洩らしているかもしれない。
紫式部の宮仕え日記も、藤原道長の栄華を描きながらも、くったくのある自身の気持を書き込んでいっている。どうして、なぜなの、自分ながらおかしい気持だとも分析している。今も昔も生きにくい世の中であるらしいとわかると、慰められる私である。

すでに有名な『源氏物語』は書き始められていて、その評判ゆえに藤原道長の娘、彰子(一条天皇中宮)の女房として仕えるようになった。

そのせいか、朋輩にもこういわれてしまう始末。
「こういう、おっとりとした方だとは推測していませんでした。ひどく風流ぶっていて、気づまりで、近寄りにくく、よそよそしい態度をして、物語好きで、思わせぶりにしていて、何かというとすぐ歌を詠み、人を人とも思わないで、憎らしげに人を見くだすような人だと、誰もみな言ったり思ったりして憎んでいたのに、お会いしてみると、不思議なほどおっとりとしていて、別人かと思われました」

面と向かってキツイ表現で自分の評判を聞く悲しさ。あまりに、みくびられたのも物悲しいけど、この身につけた態度で世の中を渡っていこうと紫式部は心に決めるのでありました・・・。

この本について知りたい方は↓のリンクからどうぞ。
『紫式部日記』 全訳中 宮崎莊平

5月11日 今日、紹介するのは『リンボウ先生家事を論ず くりやのくりごと』 林 望 著作です。

2005年05月11日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


リンボウ先生の『イギリスはおいしい』が1991年に上梓されてからだいぶ経つ。林望 公式ホームページのなかの、『著作リスト』を見ると随分と書作が増えている。
『イギリスはおいしい』を読んで印象が深かったので、今回、『くりやのくりごと』を購入したのだが、本屋で一瞥して、うむ、この方の文章なら間違いないと即断で買った。で、はやり間違いない! なんとも上手い文章である。

私事だが、昔、新婚の頃。社宅住まいの頃に洗濯物を干す時間が遅くなると気が引けた。その頃、夫は2交代勤務であったから、前の週が、早番のときに午前6時に家を出て帰宅はまだ明るい、午後3時過ぎである。今週はとなると、午後2時半頃に家を出て、午後11時過ぎ(遅番)に帰宅した。

遅番ともなると、お風呂に入り食事をしていると寝るのが午前の2時、3時。つい、子供の居ない気楽さで「夜はくねくね」などとかの深夜番組を見てしまうからだが。そうすると朝、起きるのが遅くなる。うんと新婚の頃は、それでも早起きして朝食を整えて待ったものだが、夫、いっこう起きてこない。朝の10時くらいになってやっと起きてくる。というので、だんだんと、こちらも日が高く上がった9時半頃まで寝ていたりするようになった。

となると、洗濯物を干す時間がずれ込んでくるのである。
なんか気恥ずかしいから成るだけ早く干そうと考えるのは普通の主婦であろう。
こんな気持をあるとき同じ社宅の知人に打ち明けたら・・・。
ナント、彼女は夜のうちに干しておくのだそうだ。隣の人と張り合って朝早く干す競争をしていたら相手もどんどん早くなる。思案の末に、「そうだ! 夜のうちに干しておけば良い!」と気がついたのだそうだ。「ハハア、考えたわね」とは言ったものの実行するのはチョットネ。社宅のベランダは吹きさらしだから、夜露ならまだしも、雨が降っていたりしたら、すっかり濡れてしまいお手上げである。

洗濯物ひとつ取っても、かくも合理的な判断!をする主婦もいるという例なのであるが、リンボウ先生の「くりやのくりごと」は、合理的な家事論ながら、このような他人の評判を気に掛けずに、自信を持って工夫をとりこんだ料理、洗濯、掃除法を紹介している。あくまでも自身で手がけたうえの創意工夫であるので、かっての男の美意識から見た、妻に望むあるいは女性に望む、こうあって欲しいというような、あらま欲しき家事論とは一線を画くしている。

ジェンダーにも造詣深そうなリンボウ先生! 男女共同参画社会基本法の成立に関わっておられたのだそうだ。だからこそ女を下にみる男への舌鋒もするどいのね。

この本について、もっと詳しく知りたい方は↓のリンクからどうぞ。
『リンボウ先生家事を論ず くりやのくりごと』 林 望 著作

ビター(苦味)をちょっぴり 3回目 個人情報保護法に振り回された・・・。の続きです。

2005年05月10日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
書いている途中で時間切れしてしまって、中途半端なままで、とうとう再度の帰省の日が来てしまった。
今回は、5月6日に帰って、昨日・5月9日に戻ってきました。夜の帰宅で、少々お疲れ気味でありました。
で、仕方なく5月10日に続きを書きます。

前回の最後の部分は・・・。出発ロビーの売店で切手を売っているか聞くとゲートの中では売っていないという。ナント!!

ということで、あわてて航空会社の人にポスト投函を頼むことにしました。そんな事は今までやったことはなかった。確か、評論家・草柳大蔵氏がビジネスマンの移動中の様子を書いていて、空港内でのポスト投函サービスがあるということを知ったのだと思う。

しかるに、最後の望みを託して郵便物の投函をお願いしたのに・・・。
「もうしわけありませんが、以前は郵便物をお預かりして投函できていたのですが、4月1日の『個人情報保護法』により出来なくなったのです」というお断りをされてしまった。ああ~。

なになに『個人情報保護法』の適用になるというわけ。ポスト投函が。それは御過度違いというもの。こちらが依頼しているのに。なにもポスト投函いたしましょうと、相手にぶん取られたわけでもないのに。
(申し訳ございません。かの法律の施行により、ポスト投函を承りますと、あなた様のご住所やお名前を、偶然に郵便物により知ることになるので、それが当方の落ち度になってしまうのでございます)
というわけなのね?

どうしてか、新しい法律ができるとコウシタおかしな現象がでてきてしまうのであろうか。変な解釈をしなくても良いでしょう!

それとも、国も「そういうのも禁止!」といって指導しているわけ?
それとも、あえてサービス低下の事態を作り出し、法律施行と同時に実行して、法律に責任を全て押し付けているわけ。そして口を拭って笑っているわけ? げせないなあ~。

ともかく、窓口の女性は一生懸命に説明してくれているのだし、とやかく言う気持にはならなかった。
仕方なく、九州まで郵便物は飛行機に乗っていき、到着した空港のポストに書類は落とされた。納得できないながら・・・。

これが全部の内容ですと言いたいところ、またしてもマダマダ『個人情報保護法』は追っかけてきたのでありました。わずか、3日の間にだよ!!

長くなっちゃったけど、続けますね。
2件目は、居宅介護サービス事業者さんへ大阪から電話して、内容の詳細をメールで送ったこと。お返事はなかったけど、帰省後に相談の為に直接お会いしたから別にかまわないのです。私としては、言い忘れのないように覚書的に事前にメールを送信したまでのことです。
が、『個人情報保護法』にひっかかるからメールでは返事ができないとなると、ちょっとオカシイと思う。
メールでのやりとりが禁止だとすると、今までのIT政策は何の為だったのと聞きたい。九州と近畿と距離感があるからメールで事前に伝えたいことを連絡しておくのでしょうが。まったくう。

3件目は、父親の入院と同時に実家の電話が故障(不通)してしまい不便極まりなかった。とんだ災難に見舞われたものだ。父がNTTから日本テレコムへ契約を変えていたのを、また元のNTTに戻したところ電話が不通になったらしい。戻した先のNTTでは日本テレコムが手順を踏んで回線を元に戻したなら、こちら側で回線を通しますというので、父は日本テレコムに電話をした。
父親が入院先の病院の公衆から電話すると、苦情電話はかくかくの番号へと教えてくれたので、再度かけてみると、公衆電話からは繋がらなかったという。
帰省して、その話を聞いて私の携帯を使ってテレコムへ電話した。一度では、はっきりとした対応は期待できずに、3時間ほど紆余曲折あった。工事の人がくるのを五月の連休空けまで待っていたら大変である。スッタモンダでヤット翌日に工事の人がくることになった。

翌日、私は自宅にいた。若い工事の人はテレコムの下請けの人らしい。電話をいじりながら携帯でテレコムの人と会話をしている。
回線がアナログになっていますというのを聞いてピンときた。
確か家の電話はデジタルであった。父が、デジタルのほうが便利ですよとかいうNTTの説明(陰謀だ!)を聞いて、ISDNに変える工事をしていたのだ。
「あのう、家はデジタルでしたよ」というと、若い業者さんは「アナログから戻したほうがいいですよ」という。しかし、デジタルに戻したらテレコムは不通の問題とはまったく無関係となるという。

「回線はアナログから元のデジタルに戻るわけですね。しかし、その後、NTTがすぐに(今日中に)対応してくれるのかはわかりませんよね。明日から連休ですし。契約終了となったときに、テレコムさんが契約前の回線の状況を調べて元の状態に戻すべきでしたよね。テレコムさんの手違いが不通の問題を引き起こしているのですからNTTに直ぐ状況を連絡してください。そして今日中に解決を図ってください」
私が連絡することはたやすいが、またNTTでたらい回しの恐れがある。そうしたら今日中に解決しまい。

テレコムがキチンと契約前のデジタルに変更していたら問題はおこらなかったのだ。個人がアナログだ、デジタルだとかは判断できるものではないだろう。このままテレコムが逃げ切っててしまっては大変だ。
しかし相手はこういうのであった。
「『個人情報保護法』に引っかかるので直接、連絡を取り合うのは駄目なんです。そちらから連絡してください」

ウーム。もう仕方ない。私の独自判断で、「今、父は入院しています。家族は電話がないと不便だし、電話のことはわかりません。この先、連休中に電話が不通のままだと非常に困るのです。今、テレコムさんに来ていただいているので、テレコムさんとの契約終了は撤回して、契約は継続とします。ただし父が退院するまでですが。だから回線はアナログのままにしておいてください」
ということで一時凌ぎだが、解決した。電話はかかるようになった。

もう、なんでも『個人情報保護法』なのね。でも、それで便利になっているのは業者とか企業で、個人はいたって不便極まりないわ。責任のがれと言い逃れに良いように利用されているじゃないの。ね、そうでしょう。

ビター(苦味)をちょっぴり 2回目 ああ~、個人情報保護法に振り回された今回の帰省。

2005年05月04日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
ゴールデンウィークが間近だった4月21日、九州の実家の父が肺炎で入院した。
約2週間の入院だと言う。4月27日・28日・29日の2泊3日で見舞いのために最初の帰省をすることにした。2回めは退院の頃に3~4日ほど帰ろうかなあと予定を組んだ。

あわただしく雑用を片付けていきながら、気になることが2件あった。ひとつは28日に読書会と名づけた文芸サークルの例会が予定されていたことである。帰省の日がはっきりと固まってから、ようやくメールで主催者に欠席を連絡。1月に皆と会食した折に、それぞれの作品が持ち寄られて皆に配布されていて、次回の読書会で作品の批評をすることになっていた。

気になるのは、ひとつの作品に気持が惹かれて、自分なりの意見や様々な資料を7~8人分もコピーして用意していたことである。せっかく準備していたのだし無用にはしたくないから、主催者宛に郵送することにした。皆で楽しんで資料を見てくれたらよいと思った。郵便封筒へ入れて封をした。

ところが、出発の日の朝になっても、郵便物はポストに入れられなかった。だけど市内だから朝、ポストに入れてだせば夕方には届くと思われる。問題は切手だった。自宅にある切手をかき集めても40円ほどが料金不足である。どこかで切手を買わなければ。27日の朝、5時に起きて6時にタクシーで駅に行く。この時間は新快速は走っていないから気が焦る。急いで改札を通りホームへ降りる。新大阪で降りたら6時50分の空港バスが間に合いそうであった。バスが空港へ到着。降りたところでポストを発見。でも切手が・・・。JALのカウンターへ行き搭乗手続きをする。どうやらゲートが込み合いそうである。早々に中に入ることにする。ゲートをくぐってから、九州便の搭乗口は一番はしっこであるから急ぐ急ぐ。

荷物も持っているのと、料金不足を気にするあまり、ポストには結局入れることができなかった。出発ロビーの売店で切手を売っているか聞くとゲートの中では売っていないという。ナント!!