<2010-11 NBAチャンピオン ダラス・マーベリックス>
昨日、「2010-11シーズンブルズの1試合当たり平均失点が、1位セルティックス(91.0)に次いで
2位ブルズ(91.3)であるから、ディフェンスの優れたチームになった」と記述された記事を数件見つけた。
「ほんとにそうかな?」と思いさっそく昨シーズンのチームデータを調べてみた。
やはり、平均値の意味を一部分だけ取り上げて、都合よく解釈してることが判明した。
得点 失点 得失点差
順位 | チーム | 試合数 | HME | OPP | DIFF | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナゲッツ | 81 | 107.5 | 102.6 | 4.9 | |||||||||
2 | ニックス | 81 | 106.6 | 105.7 | 0.9 | |||||||||
3 | ロケッツ | 81 | 105.7 | 103.8 | 1.9 | |||||||||
4 | サンズ | 81 | 105.0 | 105.9 | -0.9 | |||||||||
5 | サンダー | 81 | 104.8 | 100.9 | 3.9 | |||||||||
6 | スパーズ | 81 | 103.7 | 97.9 | 5.8 | |||||||||
7 | ウォリアーズ | 81 | 103.3 | 106.0 | -2.7 | |||||||||
8 | ヒート | 81 | 102.1 | 94.8 | 7.3 | |||||||||
9 | レイカーズ | 81 | 101.3 | 95.2 | 6.1 | |||||||||
10 | ティンバーウルブズ | 81 | 101.1 | 107.5 | -6.4 | |||||||||
11 | ペイサーズ | 81 | 100.1 | 101.0 | -0.9 | |||||||||
12 | マーベリックス | 81 | 100.0 | 96.1 | 3.9 | |||||||||
13 | グリズリーズ | 81 | 99.9 | 97.4 | 2.5 | |||||||||
14 | マジック | 81 | 99.3 | 94.0 | 5.3 | |||||||||
15 | ラプターズ | 81 | 99.3 | 105.5 | -6.2 | |||||||||
16 | キングス | 81 | 99.3 | 104.6 | -5.3 | |||||||||
17 | ジャズ | 81 | 99.3 | 101.2 | -1.9 | |||||||||
18 | 76ers | 81 | 99.0 | 97.4 | 1.6 | |||||||||
19 | ブルズ | 81 | 98.6 | 91.3 | 7.3 | |||||||||
20 | クリッパーズ | 81 | 98.5 | 101.8 | -3.3 | |||||||||
21 | ウィザーズ | 81 | 97.3 | 104.7 | -7.4 | |||||||||
22 | ピストンズ | 81 | 96.9 | 100.6 | -3.7 | |||||||||
23 | トレイルブレイザーズ | 81 | 96.4 | 94.6 | 1.8 | |||||||||
24 | セルティックス | 81 | 96.3 | 91.0 | 5.3 | |||||||||
25 | キャバリアーズ | 81 | 95.4 | 104.6 | -9.2 | |||||||||
26 | ホークス | 81 | 95.1 | 95.8 | -0.7 | |||||||||
27 | ホーネッツ | 81 | 95.0 | 93.7 | 1.3 | |||||||||
28 | ネッツ | 81 | 94.2 | 100.5 | -6.3 | |||||||||
29 | ボブキャッツ | 81 | 93.3 | 97.4 | -4.1 | |||||||||
30 | バックス | 81 | 91.7 | 92.6 |
-0.9 |
セルティックス・ブルズの平均失点は、1位・2位でも、平均得点は、24位・19位である。
平均失点だけ見ると、3位はバックス、4位はホーネッツ、5位はマジック。上記表で平均失点だけを
取り上げても意味のないことがわかる。
つまり、大事なことは平均得失点差で、この数値の大きいチームは勝ち越しの度合いが高い。
ただし、優勝したマブスをみると、得失点差上位の中で9位であるから不思議だ。
シーズン中の戦いにおいて、マブスのベテラン集団は何か緩急をつけるように、
力の入れどころを操作してきたのだろう。プレイオフの戦い方とレギュラーシーズンの戦い方に
異なる部分を意識的に作り上げている感じがする。
ヒートとブルズが1位であることは、なんとなくわかる。タイプが異なるチームであるが・・・
一般に、得点のハイスコアなチームは、シュートセレクションが早く、アーリーオフェンスや
速攻型のオフェンスチームであることが多い。
逆に、ロースコアなチームは、ハーフコートバスケを好み、シュートセレクションを探り
確実性を求めるオフェンスチームであることが多い。
NBAのチームにこの原則が当てはまるかどうかわからないが、得点力のあるチームが
勝率が高いとは限らないし、チーム失点の低いチームが必ずしも強いとも限らない。
当たり前であるが、重要なのは得失点差で、それぞれのチームの特徴に左右される
得点平均のみ、失点平均のみの相対的な高低はあまり意味がない。
さて、開幕まであと5日ですか、今シーズンないかもしれないとあきらめかけてただけに
今年の開幕は特に待ち遠しい感じでしょう。NBA選手たちも短いプレゲームであるが、
はやく本番のゲームに入りたいと思う。
様々な予想が外れやすいシーズンになるのか?
終わってみれば、やはりと思われるチームがプレイオフを勝ち上がるのか?
波乱のWESTか、予想通りのEASTか、注目したいチームが絞れてあとは待つだけだ。
WESTは、試練のレイカーズ、躍動のクリッパーズ、老獪なマブス、飛躍のサンダーか、
EASTは、爆発安定のヒート、躍進のブルズ、復活のセルティックス、揺れるマジックか、
この8チームを軸に、新生ウルブズ、ダンカンのスパーズ、再生ホーネッツ、得点力ニックスに
注目してみたい。