goo blog サービス終了のお知らせ 

「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーが教える算数…割合のポイント:歩合や百分率を小数に直す

2008年05月12日 | 学習指導法



にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
興味のある方は、クリックをお願い致します


「松井秀喜の5月11日時点での打率は、0.331です。」

「今日は、特売日です。全ての商品は、0.25引きです。」

何か、味気ない、説得力のない数字が並んでいます。何故か?

数理処理を専門に扱う人を除いて、ほとんどの人は、自然数(正の整数・1,2,3……)で様々な数値を表記することに慣れています。特に、一般生活上では尚更のこと、自然数でないとピンと来ない人も多いことでしょう。

そうしたことから、たぶん小数第二位の位までの割合を、多くの場合必要としたので、百分率が出来たのでしょう。ただ、特殊な場合、千分率というのもあるそうです。しかし、日常私たちが使っている割合は、百分率で事足りるようです。

野球の打率は、小数第三位まで比較しないと実用に耐えなかったことから、百分率ではなく、歩合表記になっていると考えられます。あくまでも、小数点を付けない表し方を考えたわけです。

「松井秀喜の5月11日時点での打率は、3割3分1厘です。」
「今日は、特売日です。全ての商品は、25%引き(25%OFF)です。」

これですと、スーと頭に数値が入りますね。



しかし、こと算数を学習する小学生にとっては、実は割合を小数のままにして表してもらった方が、簡単に計算できたのです。

歩合も百分率も、「もとにする量の割合を1とおく。」という割合のルールに当てはまりません。ですから、歩合と百分率で表された割合は、もとの小数に書き直して計算する必要があります。

歩合や百分率を、小数に変換できないために、または変換することを忘れて、割合に関する問題を正解できない生徒をよく見かけます。



百分率は、もとにする量の割合1を、百倍した100と置いた考え方です。すなわち、くらべる量が、もとにする量を100等分したいくつ分に当たるかを表した数値になっています。

歩合は、割合の小数第一位を割、小数第二位を分(ぶ)、小数第三位を厘(りん)、場合によっては小数第四位を毛(もう)で表した数値です。

したがって、百分率も歩合も、「仮の割合」と考えて良いでしょう。一般的に、割合の問題は、百分率や歩合を、本当の割合・すなわち真の割合である小数に変換して計算します。

《百分率・歩合は、もとの少数に直して計算する》…これが重要です。

では、例を挙げて小数に変換する練習をしてみましょう。

【例1】百分率・歩合を、小数に直す。
① 28.6%
百分率は、実際の数値を100倍した値ですから、
28.6÷100=0.286となります。

② 3.5割
割は、実際の数値を10倍した値ですから、
3.5÷10=0.35となります。

子供に、実際身の回りにある百分率や歩合の例を集めさせて、それを小数に変換させることも、割合の考え方を深めることになると思います。



中学1年の数学で学習する、文字式においても、百分率と歩合の取り扱いには注意が必要です。

①ykgのc%は、y×c/100=cy/100(kg)が答えになります。
c%はc/100または、0.01cとして、文字式で表します。

②同様にa円のb割は、a×b/10=ab/10(円)となります。
b割は、b/10または、0.1bと表します。



「割合の公式の教え方」を以前のブログで解説しましたが、そこでは、割合が整数の場合を取り上げました。しかし、実際の問題では、割合が分数や小数そして百分率や歩合と言った、様々な形で出題されます。

百分率や歩合も、結果的には小数もしくは分数の計算となりますので、割合の問題を解くには、小数や分数の計算力が不可欠となります。

引き続いて、割合に関する特珠算の解法を、このブログで説明したいと考えています。しかしその前に、計算力を身に付けるにはどうしたらいいのか、そこのところをまずこのブログで取り上げてからにしたいと思います。


割合に関数る指導法について興味ある方は、以下のブログも参考にご覧下さい。

割合の公式の教え方(1)

マッキーが教える算数…最も重要な公式「割合の公式」の教え方(2)

マッキーが教える算数…最も重要な公式「割合の公式」の教え方(最終回)

マッキーの教育論:公立小学校で「縮図の計算」を教えて思ったこと・・・その2

マッキーの教育論:公立小学校で「縮図の計算」を教えて思ったこと・・・その1


次回の小学生の算数に関するブログでは、「計算力を高めるためのポイント」と題して、学習法を伝授します。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。