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算数・数学において公式とは、計算の方法や法則を示すために、数式で表される定理のことです。同様な意味で、方程式という言葉が用いられることもあります。公式は定理なので、すでに証明された重要事項と言えます。その問題に対応した公式が適用できるとわかれば、式の中の変数に数値を代入して答えを求めることができます。
中学生以上で、「数学の公式を覚えるな!」などと叫ぶ教師は、まずいないでしょう。ところが、小学5年で学習する「割合の公式」と、小学6年で学習する「速さの公式」に対しては、「公式」を悪者扱いしている指導者は、かなりの数いるものと思われます。
ところで、小学校から高校1年生までの算数・数学で、およそどんな公式(定理・方程式)を学習するのでしょうか?ちょっと挙げてみましょう。
(小学校課程で学習する公式)
面積・体積を求める公式
割合の公式
速さの公式
(中学校課程で学習する公式)
面積・体積を求める公式(おうぎ形・錐・球)
中点連結定理
円周角の定理
展開・因数分解の公式
二次方程式の解の公式
三平方(ピタゴラス)の定理
(高1課程で学習する公式)
展開・因数分解の公式
正弦定理
余弦定理
接弦定理
方べきの定理
(チェバ・メネラウスの定理)
ド・モルガンの法則
個数定理
和の法則・積の法則
二項定理・多項定理
加法定理
などなど
こうして見てくると、学年が上がるに従って、加速度的に公式は増えます。逆に言えば、小学生で習う公式は、求積公式の他には、「割合の公式」と「速さの公式」だけです。
そして、この2つの公式は、これから算数・数学を学習する上で、最も大切なそして最も汎用性のある公式と言えるでしょう。
算数の指導者は、面積や体積を求める公式を、視覚的に、または実物を手で操作して、その公式の成り立ちを子どもたちに教えることができます。その公式と、それを使う問題も、簡単な対応関係になっています。ですから、教える指導者だけではなく子どもたちも、学習した公式を使って問題を解く充実感を味わうことができます。ですから、求積公式の学習では、教える側も教わる側も、その公式を覚えることの意義を理解することができるでしょう。
しかし、例えば「割合の公式」は、どうでしょう?
私も、割合の導入時に使用する、「100円の2倍は200円」といった、今まで学習してきた「~倍」という考え方と、「割合」の概念とを結びつけて、既存の知識から類推することにより、「割合」が理解できるように工夫します。
「公式」と名付けられた数式は、すべてどのようにして導き出されたのか、そこを知っておくことが大切です。こうした考え方をしていないと、高校数学ともなると、全く対応できなくなります。
ですから、「割合」を上の例文程度の整数の問題で、概念を定着させる必要があります。ここまでの教え方に、異論がある方はあまりいないでしょう。
この指導法の延長で、「もとにする量」「くらべる量(くらべられる量)」「割合」を対応させて、「すべての割合の問題を、この例文に対応して解けば、公式など覚えなくともよいでしょう」という考え方の、指導者がいます。この点に関して、そうした考え方が成立することは一部認められます。
それでも、こうした考え方で問題をこなし、または中学受験レベルの問題を解く過程で、この3つの数値の関係が理解できるようになります。その結果、この例文を離れて公式という形で頭に浮かぶようになります。割合の導入授業の時には、この例文から式を導き出すために、ちょっとタイムラグがあった生徒も、少し訓練すれば割合の公式を当然のように使いこなせるようになります。
学校の学習以外に、一般社会ではさまざまな割合が使われています。例えば、出席率・乗車率・合格率・利益率・参加率・割引率など、数値を相対的に見るために、割合が使われています。そうした数値を見て、何を基準として、何を相対的に見たのかを理解するためにも、割合の公式の理解は大切なことだと考えられます。
一方、小学校の教科書レベルの「割合」の問題を考える場合、線分図等を使い、個々の問題に対応しながら、解くことが可能です。「だから、公式など覚えなくともよいでしょう」と言う指導者もいます。
こちらの指導者の考え方は、ちょっと問題です。こうした指導法に留まる教え方をする指導者は、割合の「もとにする量」「くらべる量(くらべられる量)」「割合」という3つの数値の関係性を、子どもたちに理解させることに失敗している場合が多いと考えられます。
「こんなややこしい言葉など、覚えなくともよいでしょう」という考え方です。
しかし、これでよいのでしょうか?次回は、この点について考えてみましょう。
マッキーの教育:算数・数学の公式について(2)
ところで、公式を覚えると情報量は一桁小さくなるのかもしれません。情報システムの資料作成に生きたのかもしれません。
私は公式や公理や法則をまず覚えることにしていました。予習し、公式を覚えたら先生の説明が簡単にわかったからです。皆より頭が良いと誤解でき、宣伝でき、皆さんに褒められて、授業も数学も好きになりました。
大学で、私は理屈ぽかったので、公式や法則をたくさん作りました。数学の受験勉強が役立ったのか、同級生に一目置かれていたようです。
会社ではお偉いさんに説明する資料の法則などkoderaの法則がたくさんありました。必要に応じて勝手の法則を創り遊んでいたからです。
今、それらを少しモディファイし、高校の先生方に資料つくりや計画つくりを指導しています。
結局、数学の勉強がお金を稼ぐことになりました。この点からも数学の法則を覚え、実践練習することが大事だと信じています。
方法と効果の当方の勉強は次回のお楽しみになりました。よろしくお願いいたします。
その公式の導き方を複数考えさせる、といった指導が必要な気がしております。
「パターンを記憶して問題を解く」ということでは
受験のためには効率的ですが将来必要な思考力が育たない、ということがありそうです。
それに思考の持久力が絶対に必要ですからね。
中学生以上に教える場合よりも、小学生に教える場合、遙かに神経質な指導となります。そこで、教える側は試行錯誤をくり返すのですが、だんだんと迷宮に入っていく指導者が多いのが現実です。
真面目で、真剣で、そして神経質に考えている小学校の現場を、繰り返し観察する機会がありました。
対象は限定されていますが、そこに、一石を投じようとする試みが、今回のブログです。 koderaさんに、プレッシャーをかけられましたが、限定された時間の中で、まとめてみたいと思います。