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大寒間近の1月18日(日)、「あるもの」に出会うために、6歳児を連れて高尾山へ出かけました。それは、高尾山から城山へ向かう登山路に、寒いこの時期の早朝に見ることができます。
6歳児は、高尾山口から高尾山へ歩いて登り、下りはロープウエイを使った山登りを数回経験しています。しかし、今回のルートで歩くと、高尾山から城山を経由して、下りは小仏峠から小仏バス停まで歩かなければなりません。ちょっと6歳児にはきついので、登りはロープウエイを使い薬王院を経由し、まず高尾山の山頂まで歩くことにしました。
高尾山の山頂は、ビジターセンターを含め茶店も改修工事中です。上のフェンスやブルーシートは、そうした理由で写っています。
山頂から、珍しいほど綺麗な富士山が展望出来ました。温度が低く乾燥しているこの時期に、まれに見られる秀麗富士山です。
今回の目的は、シモバシラの華を見ることでした。下の画像のように、地面に柱状に出来たシモバシラではありません。ただ、6歳児にとっては、地面の霜柱が珍しく、触ったり踏んだりして楽しんでいました。霜柱が融けた場所では、買ってあげたばかりの「瞬足」(シューズ)は、泥だらけ。
今回の「シモバシラの華」は、氷の華です。シモバシラというシソ科の植物の枯れた茎から出てくる水分が、冷気で凍結し独特な氷の華となったもののことです。
【シモバシラ】・・・ウィキペディアより
シソ科の多年草であり、枯れた茎に霜柱が出来ることで知られる。シモバシラの茎は冬になると枯れてしまうが、根はその後長い間活動を続けるため、枯れた茎の道管に水が吸い上げられ続ける。そして、外気温が氷点下になると、道管内の水が凍って、茎から氷柱ができる。この現象は、地中の根が凍るまで続く。
このシモバシラの華が成長すると、相当立派な華となります。これを見るためには、最も寒い時期の早朝に出かける必要があります。大変なことですが、シモバシラの華に出会えれば、その苦労のご褒美と言えるでしょう。今回のシモバシラの華の成長は、イマイチでしたが、目的は達成できました。
城山に、だいぶ早い時間に到着し、早めの昼食をとりました。カップヌードルの中と小の2個の必要湯量は、テルモス500mLでちょうどまかなえます。少食な6歳児は、「ミニヌードルに負けないでね!」という私の言葉に反応し、頑張って完食しました。これだけでは不足だろうと、おにぎりも準備していたのですが・・・。
「ねえ、こっちへ来て! 綺麗なところがあるから!」
「食事が終わってからね。」
6歳児が発見した綺麗なところとは、茶店のテーブルが並んでいるところから、少し下の芝生のスロープ。そこからは、富士山が綺麗に望めますし、日当たりの良い長閑な場所です。そこでシートを広げて、二人でしばらく寝ころんでいました。
真っ青な空、寝ころんだ足下の方に目を向ければ輪郭が明瞭な富士山、陽光は思いの外暖かく快適な気分!
富士山は、日本で最も高い山で、3776mの高さだよ。寝ころびながら6歳児に、富士山の高さを覚えさせました。
初めて高尾山でシモバシラを見たのは、だいぶ昔のことです。その時は、熱心に写真を撮っている人の横を、無関心風に通り過ぎました。それは、タイサンボクの白い大きな花のような雪の形状でした。それがシモバシラの氷の華であることを、私はあとで知りました。
あの時通り過ぎた氷の華ほど出来の良いものには、それ以来お目にかかったことはありません。私の心の中で、その氷の華は成長を続けていたので、そう思うのでしょうか。いずれにしろ、予備知識を持っていれば、貴重な体験ができた一例といえるでしょう。
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