花狂~偉大なる先人達の孫~

戦後食糧難の時代、魚沼に花を根付かせた先人達。60年もの時が流れ私達がその孫世代。今日も日々花を育てています。

魚沼ゆり物語

2012-08-04 22:18:54 | 伝える
魚沼は連日超暑い日々が続いています。

魚沼にも夏を告げる「やまゆり」が咲きました。




 古来(いにしえ)より、魚沼には百合が自生しています。畑の小道、林そして山々にはヤマユリやオニユリが数多く自生し、夏にはヤマユリの甘い香りで季節を感じることが出来ます。また妙峰・守門岳から会津つながる山地には乙女百合(ヒメサユリ)が自生し可憐な花を咲かせています。

 昭和初期頃、魚沼には自生しているヤマユリを栽培し食用の「ユリ根」として出荷する当時としては大きな産地がありました。またヤマユリやヒメサユリなどの日本のユリは江戸時代から日本に訪れた外国人に「あまりの美しさ」に帰国時に持ち帰られ、現代の美しいユリ品種の交配親として用いられました。

 昭和60年代ヒメサユリを交配親に持つピンクのユリ「ル・レーブ=夢という意味のフランス語」が魚沼に導入されました。これはこの後の「カサブランカ」を始めとするオリエンタルユリブームの先駆けとなりました。魚沼から出た「野のユリ」が美しい「夢のユリ」として帰って来たのです。

 魚沼は今ユリ切花の大きな産地になりました。魚沼のユリ切花は昭和25年にヒメユリの導入から始まり昭和30年代にスカシユリの導入、そして昭和60年代から始まったオリエンタルユリの導入により大いに伸びました。魚沼を始め日本から海外に渡った多くのユリが現代のユリ品種の交配親となって、今「百花繚乱」の美しいゆりを咲かせているのです。

 「魚沼市の花」は、豪雪地魚沼に春を可憐に告げる「カタクリ」です。カタクリもユリの仲間です。豪雪に覆われる魚沼の大地はユリの揺りかごなのです。

今年5月、知人が近隣の山の登山をした時に見つけたヒメサユリ(乙女ユリ)の自生。
近くの山にも可憐に花を咲かせていると思うと「うれしい」ですね。

でも「乱獲」はやめてください!
「やはり野におけ百合の花」ですね。

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