北羽歴史研究会

出羽国北端より奥羽地方と北の歴史を展望し
北羽地方の風土文化作りに寄与する。

安藤昌益 いのちの思想家

2013-01-14 17:41:00 | 出版物

『いのちの思想家 安藤昌益 』( 人と思想と、秋田の風土) … 石渡博明 著


・・・目次紹介・・・


第1章  いのちの思想家安藤昌益を育くんだ秋田 


    「安藤昌益」と、発見者「狩野亨吉」ゆかりの地へ。   狩野亨吉、「大思想家」安藤昌益との出合い。  安藤昌益の人物像。


第2章  安藤昌益の生涯


    大館時代・少年期。 京都時代・青年期。 八戸時代・壮年期。 再び大館・晩年と歿後。


第3章  安藤昌益の思想とは、


   昌益の思想的活動、 仏教と昌益、 老荘(道教)と昌益、 兵学と昌益、 神道、国学と昌益、 伝統医学と昌益、 天体論、宇宙論と昌益、 自然哲学の新髄「互生活真」・医学論を支える互生論、


 安藤昌益の人間論、 安藤昌益の地理観、歴史論、 安藤昌益の社会論、 安藤昌益の「理想社会」と世直し論、 安藤昌益と秋田の風土。


終章   昌益を今に、未来に、 


あとがき。


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註:2012,11,15   初版発行  有限会社自然食通信社  定価・1700円十税  


註:当出版書は、2012年中、秋田県北部の地域紙「北鹿新聞」に執筆連載された、新しい観点と記述内容精査の出版となっております。  ネット検索で販売書店すぐわかりますので、ご利用お求め下さい。よろしくお願いします。W   


 


 


 


安藤昌益 『人と思想と秋田の風土』  石渡博明 著

2012-11-03 19:50:39 | 出版物

安藤昌益 『人と思想と秋田の風土』  石渡博明 著  H24、2、3~8、24 北鹿新聞記事


目次紹介 


  一、はじめに  ?狩野亨吉ゆかりの地~生家と顕彰碑 ?安藤昌益ゆかりの地~ニ井田  ?昌益晩年資料の発見  ?昌益晩年の行動と弟子たち  ?狩野亨吉  ?狩野亨吉と昌益の出合い  ?関東大震災と昌益の著書  ?狩野亨吉とその後


ニ、安藤昌益の人物像    三、安藤昌益の生涯  、?大館時代 ?京都時代~仏門にて  ?京都時代~医師への転身  ?京都時代~医師修行と儒学の習得  ?八戸時代~町医者昌益と弟子たち  ?昌益歿後の八戸の動き  ?真営道医学の流れ


四、安藤昌益の著作と関係資料   ?先初期~陰陽五行論時代(正信時代)  ?初期~陰陽五行論時代(確龍先生龍経書、同自然数妙天地象図、の時代)  ?中期~進退五行論時代、その一、刊本『自然真営堂』の時代  ?中期~進退五行論時代、そのニ、『統道真伝』『学問総括』の時代、  


五、昌益の思想的格闘~ その一、 昌益の思想的格闘~そのニ、


六、 安藤昌益の思想    ? 仏教と昌益  儒教と昌益  兵学と昌益 、 神道、国学と昌益  ~伝統医学と昌益  ~天体論、宇宙論。   ?~自然科学」  ?~人間論 ?~地理論、歴史論  ?~社会論 ?~思想社会と世直し論、


七、 安藤昌益と秋田の風土     八、 おわりに~ 昌益を今に、未来に。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上


◎北鹿新聞社新聞(秋田県大館市)による。  別途、印刷社より冊子出版されます。お求めください。


 


 


安藤昌益 互生共環37号 東條栄喜編集   

2012-11-02 20:41:43 | 出版物

互生共環 NO,37号 2012、11、01 編集発行人 東條榮喜


…目次紹介…


 巻頭言  ルソー生誕300週年と安藤昌益歿後250周年、    1、本年はルソー生誕300年の年でもある。本誌は昨年以来、2012年が安藤昌益没後250周年、親鸞歿後750周年にあたることを指摘したい。…   2、本年初頭から世界各地で、ルソー生誕記念の行事が続いてきた…  3、ルソー研究の到達点を今後の安藤昌益研究にも活かしたい。… 


  ・・比較思想の探求・・  ◎ ルソー生誕300周年シンポジウムから 1、ルソー国際シンポジウム(東京・2012)の概要 2、安藤昌益とルソーの生き方の相違ー史的背景とあわせて…  3、ルソー研究から昌益研究者が学ぶこと…自由論・アソシアシオン論… 4、昌益研究者がルソー研究者に望むこと…勤働観・自然概念・環境論…  5、昌益・ロソー比較思想論の進化発展へ 


・・新原典資料の研究・・  ◎ 安藤昌益の脈診論…早稲田大学本「良中子真医天真」の解説から   1、伝統的中医学の脈診論…古典脈学の系譜と現代中医脈論…  2、昌益の脈診論の概要と特質…自然活真自感妙感気論下巻…  3、胃脾中心論・胃気論の役割…四行説と胃土論への主契機…  4.八感気予盾観の整序…均衡矛盾(健常)と非衡矛盾(病態)と無矛盾化(止死)…  5.結語と反省的展望…未発見部分を常に忘れない。


書評: 近世医学史研究の単行書から   …青木歳幸著『江戸時代の医学』と楊晶金著『近代日本漢方医学変遷研究』…     研究情報: 安藤昌益・狩野亨吉研究の文献目録(1988年以後、国内文献の増補版)…    …編集後記…  ( 以上A4判35ページ)。


(編集発行人  東京都東村山市栄町2-23-4-401 東條栄喜)    WA


  


東條栄喜の安藤昌益

2012-07-29 11:24:47 | 出版物

安藤昌益研究の東條栄喜氏の研究冊子『互生共環』no.36が、この7月23日に紹介されました。  目次の一部をご紹介します。 


 1、 巻頭言 安藤昌益歿後250年そ迎えて。(1)本年=2012年は安藤昌益が1762年に歿してから250年周年の大きな節目にあたる。・・・ (2)世界に広がる昌益の直耕思想。日本国内から改めて、最新の昌益思想研究と伝統的探索の成果を、世界に発信する必要が生じているといえる。・・・ (3)今後の昌益思想研究に関しては、第一に、内在的理解を深めて内発的展開をめざす事、昌益医学の先進的特長性の理解の必要・・・。  第ニに、昌益の特定分野だけ、全面的に把握されること・・・ 第三に、他の思想家との対比研究の重要性・・・。当編集者は今後こうした点に留意して、この通信誌の発行を続けない。・・・(1頁)


2、 早稲田大学蔵本「良中子真医天真」の発見 (2~5頁)  (1)wedに現われた第二の「良中神医天真」の衝撃、 (2)早稲田大学本「良中子神医天真」の内容と意義、 (3)「神医天真」諸巻の相対的検討の必要性、 (4)今後の新発現に備えて。    3、「央土ー炉土ー胃土」の生活環ー現代自然真営道の展開(5)ー (6~10頁)。    4、 カントと安藤昌益と志筑忠雄の思想ー天地自然の運動観と恒久平和思想ー (11~16頁)  5、安藤昌益研究論考大学紀要・学協会誌編、安藤昌益研究論考中国編、(17~19頁)、 6、編集後記(20頁)。


編集発行 〒189-0013東京都東村山市榮町2-23-4-401、東條栄喜 (以上紹介・安藤昌益没後250年の意義をこめて、文責・鷲谷豊)


 


  


   


 


 


 


横手の歴史(横手市史普及版)

2012-06-16 12:30:34 | 出版物

『横手の歴史』横手の歴史(普及版)  平成24年3月刊行  A4判200ページ


目次 ・ 序章、原始:横手のあけぼの、 古代:出羽国の成立から後三年合戦の終まで、 中世:奥州藤原氏の時代から小野寺氏配流まで、 近世:佐竹氏の入部から幕末の戊辰戦争まで、 近代:生まれ変わる横手・城下町から県南の商都へ、 現代:太平洋戦争から現在まで。


以上A4判オールカラー、200頁~販売価格1000円。横手市内書店販売。 『横手市史』の問合せについては、横手市中央町8番2号・横手市横手地域局地域振興課・電話0182-32-2701・FAX0182-33-6489.


註:この度の平成18年から発刊の新『横手市史』は、秋田県内各地方の市史にはない県史にもかかわる新しい内容が多く記述されています。下記参考。お求めをどうぞ。問い合わせは上記、横手市・地域振興課へ。


 通史編・原始古代中世・平成22刊・通史編・近世・平成22年刊、・通史編・近現代・平成23年刊、 ・ 特別編・文化民俗・平成18年刊、  史料編・古代中世・平成18年刊、 史料編・近世1・平成20年、 史料編・近世ニ・平成21年刊、 史料編・近現代1・平成19年刊、 史料編近現代ニ・平成22年刊。


 


 


 


狩野亨吉と安藤昌益

2011-12-20 13:54:02 | 出版物

狩野亨吉著「安藤昌益」は、『歴史の思想』27に収録されています。その項目は、1ー安藤昌益とその著書『自然真営堂』、2-安藤昌益の思想と経路、3-安藤昌益の人物、4-自然の正しき見方、5-互生活真、6-救世観、なっております。


最後の記述は「安藤の尚耕説はたしかに争うべからざる威力と、,辞むべからざる恩意とを以て、誠意誠心に考按せられたるものであることを認めざるを得ない。いやしくも生命あるものよろしく猛省すべきであろう。」とむすんでおります。


安藤昌益研究の東條栄喜氏は、かねての著作『自然正世論』で「安藤昌益の自然正世論」を著し、民主主権と共同社会・万人一人と正人皆成・安藤昌益とマルクスと近未来、などの項目でしたた。  このほど「互生共環」NO35に、「古典の再読から・・・狩野亨吉氏の安藤昌益論と歴史観」の論考を掲載されました。項目は ?、安藤昌益論(昭和3年) ?、歴史の概念(昭和15年)となっております。--   その他、昌益思想と現代、毎外の思想研究から・・・など。・・どうぞご覧下されば幸甚。W


冊子「互生共環」のお求めは、東京都東村山市榮町2-23-4-401、東條英喜さんに連絡してください。


 


安藤昌益の全思想環系  東條榮喜

2011-02-09 19:17:35 | 出版物

「互性循環世界像の成立  安藤昌益の全思想環系」  東條榮喜 著


本書は昌益の思想方面を集中的に、しかもその全分野を対象にして、その特徴と内在論理性を明らかにするべく、しかも整理された認識として締めすことを目標として纏められた。   これまでの昌益思想研究では、一部に昌益の原意からはなれて、著者の恣意的な解釈で昌益がまるで正反対の思想家であるかのように記述される、といった事態も起っている。


例えば一方に昌益を世界に先駆的な平等思想家として高く評価する研究者がいれば、それと正反対に昌益を差別思想家だと論断する研究者が現れたり、 昌益の社会思想に「自然世」への過度社会構想を認める狩野亨吉氏以来の見解を否定して、 昌益をユートピア思想家だと、論ずるなどの動向があった。


こうした極端な食い違いを正すには、何よりも原典を克明に読み、しかも著作全体を通じてその内在論理性をあきらかにすることが、 不可欠であり、そううすることによって、 多くの誤解や恣意的解釈を一つ一つなくして行くことが望ましい。 (「まえがき」)


発行所 東京都文京区本郷5-30-20 御茶の水書房  定価8500円+税   


「東北から今一つの戊辰戦争論」をよむ・・北羽歴研

2010-11-28 14:06:19 | 出版物

東北から今一つの戊辰戦争論  神宮滋(戊辰戦争出羽戦線記より)一部<o:p></o:p>


 戊辰戦争なしで中央集権国家は成立し得たか 


 戊辰戦争では出羽戦線においても多数の死傷者、甚大な被害が出たことは資料の伝える処である。これを以て民衆史をかかげる論者は被害は常に民衆にある、平和的な解決ができなかったのかと論究する。 これに対して編者は、戦争の被害が必ず民衆に押付けられることは間違いないが、戊辰戦争について言えば、話合いによる戦争抜きの平和な解決が可能だったとは考えない。…


戊辰戦争に至る長い過程で模索され、一時かなりの勢力を得た公武合体論や公儀政体論では、打倒されるべき旧勢力が妥協の範囲で温存されたに違いない。鳥羽伏見で戦端を開いた戊辰戦争が当時の公儀政体論を粉砕したのは偶然ではない。薩長などの倒幕勢力が国家再建の基本命題として中央政権による統一国家をめざす限り、武力制圧は必要にして必然であったと考える。… 仮にも武力によって旧幕府軍や親幕諸藩が打倒されなかったならば、従来の延長ではなかったにせよ、暫くは江戸時代の封建的な幕府体制が延命し、諸藩連合政権か慶喜が目論んだ朝廷プラス雄藩連合政権が実現したに違いない。


また仮にも(万一にもあり得ないが)奥羽越列藩同盟や榎本政権の存続を黙認するか、武力をもって打倒し得なかったならば新政府はたかだか京都政権となり、日本の統一政府はきっと地域連合政権に堕したはずである。これでは中央政権をもつ近代国家は成立し得なかったであろう。今日、多々問題があるにせよ、日本国と日本国民が高度の文化と豊な生活水準を享受できるのは、当時の国際環境から推して、ひとえに十九世紀半遅くない頃までに封建的な幕府体制を打倒し、近代的かつ資本主義的な中央集権国家を成立し得たことに帰一すると編者は考える。・・・  <o:p></o:p>


<o:p> </o:p> 北方政権論は東北正義論の前座であっていいか   


東北戊辰戦争の一方の当事者であった奥羽越列藩同盟とはそもそも何だったのか、… いずれにしても、藩政の改革が全くか不十分にしか行い得なかった東北諸藩の結集である列藩同盟では、たとえ同盟が一定期間存在し得たとしても、国政(域内)改革はごく限られ、守旧勢力は圧倒的な力をもって、封建的な身分関係や収奪関係の存続を図ろうとしたに違いない。にもかかわらず敗者のまた敗者なるが故に(正確には「敗者」と認識とするが故に)研究書及びそれに順ずる書においてすら東北諸藩に対して、また同盟に対して繰返し愛惜のエールとも思える評価があたえられる。こうした不思議な現象はさて措き、問題は、高橋富雄に発端するらしい北方政権論が近年、「奥羽政権」「東日本政府」などと形をかえて主張されるとしても、そうした所論に付きまとう如く見え隠れする「東北正義論」である。…/ 佐々木克書・・・星亮一書…/ 北方政権論の系譜に立つ所論はいずれも東北に関係する研究者の主張である。奇しきことである。北方政権論は史料に則してなお細密な研究を要するが、東北正義論の前座であってはならない事だけは確認されなければならない。<o:p></o:p>


<o:p> </o:p> 雪冤(セツエン)物語が繰返されていないか   


・ 佐々木および星の両書は列藩同盟を政権ないし政権構想として高く評価する一方で、大正六年(1917)九月八日盛岡で挙行された戊辰戦争殉難者五十年祭において政友会総裁の原敬(翌年九月総理大臣)が奉読した祭文に対して共に並々ならない親和と共感の情を寄せる。 同盟に対する評価と祭文への親和と共感が表裏一対のようである。…  


南部藩士系譜の原敬が、当時の強まる天皇絶対主義思想のもとで「戊辰戦争は政見の異同のみ」と矮小化してみせ、「誰が朝廷に弓引くものあらんや」と弁明する雪冤の祭文を奉読した…   家再建の基本命題(幕府制の廃止・中央集権国家の成立)に関する対立と、原の政敵との対立を同一視して見せ、旧南部藩が欲してやまない雪冤の論理をこともあろうにそのまま(佐々木書は)あっさりと受容するのである。…まさに二書(佐々木・星)は列藩同盟の新雪冤物語と言うほかない。・・・・


(二部に続く)


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「東北から今一つの戊辰戦争論」の紹介・・・北羽歴研

2010-11-28 11:25:13 | 出版物

東北から今一つの戊辰戦争論  第二部   神宮滋著より


 小異と愛惜は論理の外であってよいか 


 東北の(あるいは東北人の手になる)戊辰戦争に関する文書や書本は、薩長の、ことに大山および世良両参謀が為したと称される非礼や横暴に非をならす。こうした文書や書本に導かれ、前掲工藤威書は「奥羽諸藩が敵対したのは新政を構成する薩長両藩なのである」「奥羽諸藩には新政権を倒そうとする意識はなかった」「薩長排除を目的とした軍事同盟であった」とする所論を展開する。… 


奥羽諸藩にとって薩長両藩への反発は一体何であったのか、工藤の解説によれば、「天皇を推戴する政府は公明正大で寛大なものでなければならない」「それが薩長両藩によって遮断され歪められているため、本来の姿を示せないのだ」という論理なのだという。これは編者に言わせれば、天下の兵革に遅参した者の無いものねだりであり、極言すれば回天の果実が見えてきた段階における掠めどりの論理ではないかと思う。 <o:p></o:p>


薩長両藩への反発は具体的には現地で接触する事になった両参謀の非礼や横暴に対する反発であったと推測される。これも視点を転ずれば、両参謀は武力制圧という政府の方針の忠実なる履行者であったと評されるべきである。非礼もその過半は価値の転換をともなう維新(あえて革命と称さないまでも)になじまない者の言い分であったろうことは想像に難くない。


このことが国家の基本命題を相争そうならいざ知らず、小異(大山、世良の両参謀が為したと称される非礼や横暴)にこだわり大道を踏み外すこととなったことに気付こうとしない。さらに東北の文書や写本は会津の悲劇と東北諸藩の被害を繰返し伝える。…・天保飢饉死者十万、門閥幕藩首脳による人災は如何か…<o:p></o:p>


<o:p> </o:p>薩長など西南諸藩軍に出た多数の戦死者(この中には十代の若者もいれば稀に六十台の老年者もいる)に対し、東北の研究書はほとんど惻隠の情すら示さない。出羽に派遣された西南軍の中には藩軍とは異なる自主組織で、澤副総督直属の随従兵となったらしい「長崎振遠隊」があったが、こうした振遠隊の存在や活躍、まして振遠隊の中から少なからざる若者の戦死に対して言及する事は無い。<o:p></o:p>


…今こうして高い生活と文化を享受する我々は、当時異郷とも言うべき奥羽の山野に斃れたほとんどの無名の戦士こそが主として近代国家に欠かせなかった柱石となったことをわすれてはならない。


 最後にもう一つ、これまでに見た東北者の手になる諸本作成の基本資料には相違があることを指摘しておかねばならない。主として佐々木書は「賊軍」となった米沢藩士宮島誠一郎の日記を駆使した論考をもって作成され、星書は「賊軍」となった仙台、会津藩の史料によっており、工藤書はかろうじて「賊軍」をまぬがれた津軽藩史料によっていると見える。  


これに対して本書は奥羽鎮撫副総督の、いわば官製の記録史料である.…前三書と本論の視点の相違は用いた基本史料によるとは思えない。そろそろ戊辰戦争論は「賊軍」「雪冤」の論理を超えたものであって欲しいと願うばかりである。 」 第2部終


 註:文中のは文章の中略を示す。◆神宮滋氏は秋田県神宮寺出身。 ◆『戊辰戦争出羽戦線記』澤為量奥羽鎮撫副総督の征討記録より…神宮滋著・無明舎出版・定価2100円。<o:p></o:p>


   


最新 安藤昌益を知る本 吉田徳寿著

2010-08-08 21:28:12 | 出版物

医師であり思想家であり、農民の心であった安藤昌益を知るための本。


『安藤昌益』直耕思想いま再び。吉田徳寿著 編集発行・東奧日報社 A5版229頁、定価2,100円。


これは解りやすい、読みやすく面白い。最新の発見の事も記述されて、昌益のその後の解明も幅広くなった事を知る。 写真もたくさん、楽しく観れる.4頁毎に「この一冊」として従来からの安藤昌益についての既刊本、50冊のの紹介があり、さらに深い昌益研究の手懸りを知ることができる。 ぜひ皆さんにお薦め。


030-0180、青森市第二問屋町3-1-89 東奥日報社 tel-o17-739-1111代