北海道言友会 公式ブログ

吃音者(どもる人)でつくるセルフ・ヘルプ・グループ 北海道言友会

12月活動予定

2015-12-31 23:00:00 | 活動案内
12月の活動予定です。

【帯広例会】
12月5日(土)13:00~17:00
〇吃音相談会 13:00~14:00   
○吃音勉強会 14:00~15:30
○交流会    15:30~17:00
会場: 帯広中央福祉センター(帯広市西7条南12丁目)
参加費:100円

【中高生のための吃音講座】
12月12日(土)15:00~16:30
札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 会議コーナー
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円

【札幌例会】
12月12日(土)18:00~21:00
札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 会議コーナー
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円

【札幌吃音勉強会】
12月23日(水・祝)10:00~12:00
北海道大学 高等教育推進機構
(札幌市北区北17条西5丁目)
参加費無料

【旭川ブロック・中高校生のための吃音研修交流会】
12月26日(土)13:30~16:30(受付13:10~)
旭川市神楽公民館2階 第3学習室
(旭川市神楽3条6丁目1-12 旭川道の駅横・大雪アリーナ斜め前)
参加費500円


【マンデーナイト吃音カフェ】
毎週月曜日 19:00~21:00
札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 打ち合わせコーナー
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円





sadakiti
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旭川ブロック・中高校生のための吃音研修交流会-感想

2015-12-28 16:19:43 | 活動報告
12/26(土)旭川で行われた「中高校生のための吃音研修交流会」の報告、感想です。

参加児童は小3~高1の7人にサポート役の大学生1名。
30人部屋を予約したのですが手狭でした反省です。
最後に今回都合がつかず来れなかった、先生達には小さい時から知ってる
就職したての20代前半の子2人からの児童への言葉が読み上げられて、自分はほっこりしました。


感想を読ませていただいたのですがここでは支援者スタッフの感想をコピペします。

ご参加、ご協力いただきましたみなさん、本当にありがとうございました。
準備中はいつも苦しいのですが、終わってみればやって良かったなあと実感。
今回もやっぱりやって良かったです(笑)

・中学生で吃音のある子が「面接のない高校を選択したい」と話す場合が多いです。自分の特徴として伝えた方が良いとのアドバイスを聞き参考になったと思います。「どう伝えるか?」についてももう少しお聞きしたかったです。できればロールプレイなどを用いて子どもにやってもらうとか…。面接指導頑張ります。ありがとうございました。

・面接はされる側にしかたったことがありません。子どもたちが実際にしているのを見ると、ひとりひとりの人柄の良さが見えてとても楽しく見せていただきました。本当は自分が担当している子を連れてきたかったけれど、今日の子どもたちや先生方のことばを伝えることで何かを感じてもらえたらいいなと思います。

・お疲れ様でした。面接がテーマになっており。面接役の先生のお話、模擬体験、座談会などとても充実していました。中高生の面接を見ていて、良い間がありしっかり考えてる間に見えました。ぜひ、相手にマイナスにとらえられるのではなく、相手にちゃんと考えているんだなあーと思わせるような間だといいなと思いました。参加して、面白かったです。

・ゲームが楽しかったです。面接のレクチャー素晴らしかったです。今まで考えてなかったいろいろなことに気づけました。また、お子さんたちの面接は堂々としていてよかったです。こういった企画もよいなと思いました。

・今回は、小中高大生・大人のみなさんとお会いできてうれしかったです。ゲームや面接体験やおしゃべりをしてとても楽しい時間を過ごさせてもらい、ありがとうございました。面接体験では、みんな一生懸命挑戦していてすごいなー!!と思ってみていました。私が中高生の頃はあがり症でたぶん、聞かれたことと違うことを答えていたかもしれないな?同級生の男の子は、退室するときにドアとそっくりな掃除用具入れの扉を開けてその中に一歩入り面接官に止められていたそうです。これからのみなさんの面接場面で伝えたいことを伝えられる用意応援しています!

・通常の面接でさえ緊張するのに、多くの人が見ている中で面接を受け、自分の考えをきちんと伝えようとする姿に感動した。

・吃音のある人にとって面接は苦手であることは今までいろいろ聞いてきたが、こういう会のように早い時期から練習、サポートする機会は必要と思った。年に1回はこのような会を行っていってもよいのではと思った。また、短い時間の中で文章を作る練習、伝える練習も早い時期から行っていく必要があると思った。

・参加してくれた小中高大生のみなさんが、真剣に向き合ってくれて感動しました。吃音があってもなくても、面接って嫌なイメージがありますが、やっぱり話すことで伝わるんだと、話すことでしか伝えられないものがあると思いました。たくさんの人の前で、逃げずに体験できたこと、声を出せたこと、伝えようとしたこと、それが参加してくれた皆さんの財産になると思います。一緒に参加してくれた保護者のみなさん、協力してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

・今回のご準備ご苦労様でした。参加された中高生のみなさんがちゃんと準備をして臨んでいたことが素晴らしいと思いました。吃音があることを、自分の思いを自覚しながらも相手に伝えることを続けていったら、きっと吃音ではなく「私」が大事だということに気付かれると思います。頑張ってください。応援しています。

・今回の貴重な研修会に呼んでいただきありがとうございました。何か一つでも自信につながっていくといいなあと思っています。子どもたち、本当に頑張っていました。えらいです。頑張ってください。



sadakiti
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面接と仕事や学業

2015-12-13 10:58:03 | 活動報告
 昨日の中高生のための吃音講座は6名が参加。高校生が1名、中学生が1名とその親御さんが1名。言友会の大人が私を入れ3名でした。挨拶と面接のトレーニング」そしてゲストスピーカーをお迎えしての「自分をアピールするための吃音」
 面接そして仕事や学業。このテーマは吃音のある人達がずっとぶつかってきている壁です。
どうやってこの壁を”登る”のか、”打ち壊すのか”、”迂回”するのか。言い方はともかく、そういう壁があること自体を否定しないところからスタートするんだろうなあと思います。
  自分は面接で評価されるのがいやだ。
  面接なんかで、私の何が分かるか!
  吃音で判断されるのはいやだ。

 こういう気持ちが強ければ強いほど吃音の状態もまた強く出て来るようです。一見吃っていないように見せる技術では解決しないことを自覚してはどうでしょうか。面接場面でも、学校や職場でもカミングアウトする。そのための説明を吃りながらでもいいからしなければならない。そうでないと本当の自分を理解してもらえないのではないか。吃音があることを隠して入学・就職してもいつかはばれるのではないかとおどおどして過ごすのでしょうか。あるいは、吃音があるから進路の選択段階で吃音を隠せると思われる進路を選ぶのでしょうか。昨日はそういう学びをしました。そして1対1で「高校入試の面接」を措定したトレーニングをしてみました。昨夜の教材の一部です。

北海道言友会 中高生のための吃音講座3 2015年12月12日(土)
「挨拶と面接のトレーニング」
私達は、いつも面接を受けているようなものです。中には本当に私たち個人に興味を持っていろいろと質問をしてくれる場合もあります。インタビューはその例です。しかし中には人を振るい落とすための面接もあります。私達が苦手なのは後者ではないでしょうか。
そこで今日は、模擬面接をして見ましょう。その中で自分の吃音のことをどうアピールするかも考えましょう。
12月の特別テーマ 「自分をアピールするアイテムとしての吃音」
ゲスト:Aさん
 Aさんは小学校の先生です。吃音は皆さんの年齢の頃にはありました。ご自分の吃音のことを職場や友人には話しているのでしょうか。そのあたりから、吃音の先輩のお話を伺います。


 次回は1月9日(土)午後3時 札幌エルプラザ会議コーナーです。
 できるだけ申し込まれた上でおこしください。 (とど)
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面接の恐怖はどこから~中高生のための吃音講座案内

2015-12-10 13:18:06 | 活動案内
 今週の土曜日は札幌で中高生のための吃音講座があります。午後3時から4時半まで。テーマは「面接」。特別ゲストスピーカーは現役の小学校の教頭先生です。
 面接はいつでもどきどきするもの。そういときに吃音は邪魔になりませんか?吃音のことどうやって面接官に伝えたらいいでしょうか。
 教育界で吃音がありながら仕事をすることの苦労っていろいろあると思います。そういうお話も伺えたらいいですね。もしかたら、今から社会に出る準備に役立つのではないかなと期待しています。
 参加費100円。吃音のある中高生のみなさん、保護者のみなさんの参加をお待ちしています。レギュラーメンバーの皆さんも、できればご連絡をいただけるとありがたいです。
今回は会議コーナーですので、囲いがあります。
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12月吃音勉強会のお知らせ

2015-12-09 21:00:39 | 活動案内

12月の吃音勉強会のお知らせです。

【今月の内容】
〇映画で読み解く吃音・吃音臨床(その1)
1970年代の映画と吃音
(紹介する映画等)
・『11人のカウボーイ』(マーク・ライデル監督,1971年,アメリカ制作)
・『カッコーの巣の上で』(ミロシュ・フォアマン監督,1975年,アメリカ制作)
・『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(モルテン・ティルドゥム監督,2014年,イギリス=アメリカ制作)他
・田口恒夫著『言語障害治療』

日時:12/23(水・祝)10:00~12:00
会場:北海道大学 高等教育推進機構 N271(2階) (札幌市北区北17条西8丁目)
9:50までに玄関前にお集まりください。
参加費:無料

※事前申し込みは不要です。

<連絡先>
藤井哲之進
tfujii5411☆gmail.com(「☆」を「@」に変えてください)



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日本海の幸を求めたつもりが~ちょっと長い中部大会の報告

2015-12-07 21:18:14 | 活動報告
ちょっと長い、言友会中部大会に参加した報告です。紀行文かなと思えるくらい色々なことを書いてしまいました。
 北海道から福井へ出発すべく新千歳空港へ。11月27日から30日にかけての旅行。最初の躓きは荷物を預ける時。予約をしていなかった…のか。手続きを済ませてさあ、夕食をと空港内のレストランに向かうと聞きなれた🎶ピントンシャンパーン♩「~より関西空港へご出発のお客様にお知らせします。機材到着が遅れるため、ご出発が遅れます」という案内。ああ今回の旅はどういう波乱がまちうけているのやら。30分遅れで出発した飛行機はは少し寂しくなった空港に到着。近くの宿に向かう無料の送迎バスは出た後。JRで日根野に向かいようやく到着。温泉は間に合わない時間。コンビニで遅い夜食を買う。
 翌日は何回も泊まっているこの宿で初の朝食。広い窓の外に窓の幅と同じ大きさのプールとそこに岩を伝いながら落ちる水のカーテン。どこから見てもさわやかな眺め。いい雰囲気だなあと思って朝食ブッフェの料理を見たら「ん?このスクランブルエッグは液卵がちゃんと熱せられていない?卵焼きは?かっちんこのゆで卵?」と、実はがっかりしながらもちゃっかり食べてしまうとどです。
 日根野から「特急はるか」で新大阪へ。そこから「特急サンダーバード」で敦賀へ向かう。京都駅までは慣れた風景。そこから先は未知の世界になる。初めて琵琶湖を観ることに不思議な感動を覚える。なるほど「うみ」だ。山が間近に迫る湖西線。杉が作り出す山肌の模様は美しい。北海道ならカラマツの風景になるのだが。田んぼの中を走る街道、鉄路、わずかな耕作地と住宅。廃屋もある。そして湖へと私の視線は流れていく。大津を過ぎるころに虹が二度見えた。山の向こうは雨だな。
 敦賀に着く頃には車窓から見える景色がすっかり変わっていた。雲が低く垂れこめている。普通列車に乗り換え出発を待っていると、やはり冷たい雨が降り始めた。北陸に冬が近づいてきているのだろう。敦賀からわずか二駅の今庄。宿場町として栄えた町らしい。駅に降り立つと福井言友会の方々の出迎えを受けた。道案内を受けて歩いていけることを確認。まず、明日の帰りの列車を予約。少し不愛想な駅事事務嬢に声をかけると連絡を取りながらの予約になるので2~30分待たなければならないとのこと。それではと、先に会場に向かう。雨粒はそんなに大きくない。降り方も優しい。傘代わりのハンチングに頼って歩き出した。途中の家並はうだつを上げた立派な商家、古民家の窓格子、古瓦の屋根が並んでいる。道は決して真っ直ぐではない。うねってもいる。古い地形に沿った街道だということが分かる。
 会場はレトロな昭和館。斜面に立っている建物なので2階が入り口になっている。木造の階段を上がって3階へ。広い会場には既に何人かの見知った顔がある。受付男子から以前にお願いしていた全言連が吃音のある人の就労支援に特化した場合の収益事業についてのリスクマネジメントを含資料を頂く。その緻密さに感謝。挨拶を済ませ、さっそくカフェの準備。吃音のある仲間と話しながらテーブルを出している時に「痛っ!」古いテーブルの木部のヘリがささくれだっていた。棘が親指に刺さるが「ああ。何個か目のアクシデント。どうってことではない。この棘は心に刺さったわけではない。後で抜けばいい。」
 街を散策しながら美味しい蕎麦屋を探す。すれ違った吃音仲間が不満をもらす。「蕎麦が少ない。めっちゃ少ないで!」。駅に戻り、まず帰りの切符を確保。特急はるかの指定席、京都から日根野は取れた。しかし敦賀から京都への「サンダーバードは満席です。新快速があります。特急とそう時間は変わりません。」先ほどとはちょっと変わって笑顔で話しかけてくれる。旅先で出会う顔はこうありたい。助言に従ってしゅっぱつ時間を1時間遅らせる。
 出迎えの仲間に教えられた蕎麦屋を探して行くが、はっきりしない案内に実は戸惑いながら歩き出す。良い街並みだ。今は寂しいが、江戸時代の繁栄が読み取れる。大きな窓、大きな壁、裏庭にある蔵。途中教えてもらった小道に入り、駅の方向にぐるっと戻る形になる。そこでまた吃音中に出会う。今度はこちらが道案内。お目当ての蕎麦屋は裏通りの目立たないところにあった。おろしそば行脚が始まる。獅子肉の入った暖かい蕎麦。おろしそばを注文10割蕎麦だからと勧められたもの。ここまではお店の方の言う通りに。獅子肉も、キノコも美味しい。おろし蕎麦も美味しい。しかし10割蕎麦の風味が感じられない。若い娘さんに10割蕎麦だけを出してもらえないかと交渉。蕎麦だけは出していないんですと言うが、粘り腰でおろしそばと同じ価格でいいので蕎麦だけをと求める。蕎麦打ちをしている女将さんが私の我儘を受け容れてくれたようだ。蕎麦だけが盛られた皿が運ばれてくる。江戸時代に始まった蕎麦切りのスタイルだろうか。美味しい蕎麦の持つ豊かな香りと穏やかな甘さを堪能。都合3杯の蕎麦というと多そうだが、行きつけの蕎麦屋の2枚分はない。ちょっと待てよ、食後のこの違和感は何だろう。そうか。この汁と10割蕎麦とは合わなかったのか。
 昭和館に戻るとさっそくコーヒーを淹れる。忙しく走り回っている実行委員長さんに1杯。お世話になります。
 最初のセッションは講演「自信と魅力をupさせるVoiceトレーニング」。え!床に寝るの?ストーブを何台もたいているこの会場は寒い。少し遅れて参加。腹式呼吸。顎を上げない。丹田を動かしての腹式呼吸。合図に合わせた呼吸。声出しのヒント。
 二つ目のセッション、マイ・プレゼンまでの間にコーヒーの注文。寒いからだろう。でも追いつかない。しばらく淹れ続けることになる。マイプレゼンは吃音と自分との関係をそのまま語る仲間たちが立つ。真剣に話している顔が美しい。赤いルージュの女性がコーヒーを注文。出来上がると100円ではなく、1,000円を置いて行こうとする。お釣りを探そうとすると「あとは寄付ね」と言って下さる。実行委員長のお母様だと分かる。感謝。
 会場移動。今日の宿泊所は「ふるさと交流センター きらめき」。雨足が少し強くなってきていた。遠くから来た吃音仲間の車に乗せていただき無事移動。途中お互いの仕事に関わることで辛い話になる。自分の欠けを認めること、我が子の欠けをみとめること、これは学校現場だけではなく、職場でも、家庭でも全く同じ。社会全体がそういう認識を持ってくれればいいのだが。
 着くなりすぐに影の準備。フリータイムも懇親会も、明け方近くまで続いた語らいに付き合ってカフェを続けた。美味しい夕食メニュー。地元の食材、メニューが並ぶ。あれえ?と思うような固い煮豆は「がんご豆」。郷土料理だ。ソースカツ丼はソースにカツをどっぷり浸してご飯にのっけるものらしい。近年出てきて女性に人気の醤油カツ丼用のカツは薄くて軽い味わい。皮のついたままの子芋の煮っ転がしは、初めてなのにすごく懐かしさがするのはどうしてだろう。オードブルも地元のお店の品物。途中から出てきた新鮮なハマチや南蛮エビ、イカ、マアジの刺身も全て地元のご馳走。豊かな海とそれを支えている山林を守る努力が生み出した人の営みの集大成を味わえた。板さんに感謝のコーヒーとチョコレートを差し上げる。「ああ、助かる!」と一言。
 カフェの間、何人もの方々がお話に来て下さった。札幌のマンデーナイト吃音カフェのことを聞いてくださる方もいらっしゃるが、ご自分のお話をなさる方も。ご自分の人生のこと、吃音で苦労してきたこと、今地元の言友会でしたいこと、全言連に対する希望、それらは全て生きることにつながる大切なお話。一所懸命に耳を傾ける。何もしゃべらない方も実は雄弁な話し手。音声言語としてはきこえないが、自分で挽いたコーヒーの香りをかぐときの表情、コーヒーを飲むときの表情がホッとしたものに変わる瞬間がある。今まで背負ってきたものをちょっとの間だが下してもいい時間だと直感して下さる。5分か10分程のその時間を共有できる私は幸せです。

 二日目の朝食は手作り。昨夜のうちに仕込んである以下と子芋の煮含め、即席の味噌汁、納豆や豆腐、梅肉の生姜合えも地元の食材。炊事をしてくださった三人の方々にお礼のモーングコーヒーを。あ、もう豆が無くなる。100㌘ずつ3種類の豆を持ってきたが全て売り切れました。ありがとうございます。次回はその時にしかない豆の種類と、十分な量を考えていかなくては。
 宿泊所は統廃合で使われなくなった小学校を改装して作った施設。そこは山間の田園地帯。狭い土地を一生懸命に耕した田畑が続く。家々には柿の木があり、熟した実がまだまだ残っている。
 会場を移動するが、着いたところが宿泊所と川を挟んだところにある「リトリートたくら」素敵な名前だ。ここは心を整える場だと言う。建物に入る前に見た光景は涙がこぼれそうになるほど美しい眺め。人が命を懸けて作ったふるさと。そこに朝日が差し込み、朝もやが消えかかっている。庭を散歩すると動物の糞がある。柿の種を含んだその糞は?管内事務室の女性に尋ねると「ここは猿や猪が庭を歩き回るし、玄関のたたきのところまで来ることもあるんです。狸も来るかもしれませんね」との答え。
 今日のセッションは「自分の宝物を分かち合うワークショップ~聴く・聴かれるの体験~」コミュニケーションの語源が「分かち合う」というものだそうだ。うなづける。「今日の自分の体が思いたいなあ、軽いなあと感じる方は、ここを中心に分かれましょう」、「気分が楽だという方と重いと感じる方はここを中心に分かれましょう」とのリード。4象限に私達は別れた。さらに7~8名くらいずつということで6つのグループに分かれた。そこで「持ってきた宝物の紹介とその由来。理由を話す。隣の人がそれに対して感じたことを話す。ぐるっと一回りして、人休み。
 再開されたセッションはその宝をみんなの前で語る人が2人手を挙げた。「断」の銀色のバッジの由来、声のトレーニングペーパーの由来。必死に生きてきたお二人のお話を、5人のアクターズがそれぞれの思いに従ってお話を再現する。「トーク&リッスン」がなされた出来上がるプレイバックシアターというのだそうだ。トークに触発された即興劇である。語り手と聞き手謙アクターとの目に見えないやり取りを目に見える形にする作業だった。面白い。最後まで演じ続けるのをプレイバック・ストーリーと言うのだそうだ。

 エンディングは感謝の時間。この二日間のために何か月もかけて準備をしてこられた地元の皆様への感謝。地元の皆様が経験したことは、トライしてみて初めて分かる成長のチャンス。力をつけるチャンスだ。沢山の感謝の言葉が舞い降りる一時。全言連の地域推薦理事を紹介する。協力し合いましょうとお約束をする。仲間が一人二人とそれぞれの地元に帰って行く。きっと先週とは違う例会が各言友会で始まるのだと思う。

 さあ、お待ちかねの蕎麦打ち体験。3人一組で打ち始める。ああ、少しずつ思い出す。でもここは福井県今庄。山芋入りの二八蕎麦に大根おろしを添えて頂くスタイル。わくわくする。蕎麦には失敗がない。間違ってもOK。打ち立て、茹でたての蕎麦を皆で頂く。二皿分の旨さを頂く。満足。外に出ると朝よりは少し雲が広がっている。「これが冬の北陸の天気です。ここは2メートルも雪が積もるんです」という解説を聞きながら今庄の街並みを散策することに。梅肉生姜合えのお店で試食とお買い物。酒屋で試飲をしてお買い物。残念ながら古民家カフェは早仕舞いで入れなかった。あちこちから来ていらっしゃった仲間が帰って行く。おっと、小腹がすいたところでまだ時間が余っている。じゃあ、もう1度蕎麦を手繰るかという話になる。駅から少し離れた蕎麦店に行く。私は「今庄おろしセット」を頂く。冷たいおろし蕎麦と厚揚げが盆に載って運ばれてくる。絶妙の組み合わせ。仲間の一人は酒と蕎麦がきを注文。一箸ご相伴に預かる。和らかく豊かな香りの蕎麦の風味が生きている。
 いよいよ列車の時間が迫る。薄暗くなってきた蕎麦屋の駐車場で残った食材と飲み物の引き取りが始まった。私は夜食用に青豆豆腐を頂く。同じ方向に帰る仲間と一緒に車中の人になる。ずっと話し続けたことはこれからの言友会の事、全言連の事、それぞれの人生の事。今度は北陸本線なので、琵琶湖の東側を通るが既に闇の中に何も見えない。琵琶湖は遠くて明るくても見えないそうだ。と、ライティングされた彦根城が暗い中にぽっかりと浮かんでいる。思わぬご褒美だった。京都で分かれて私は特急はるかに乗り換え。今夜ばかりは贅沢に近江牛の弁当を買う。1,300円。旨い!牛脂の甘さはこうだったかと再認識。
 話はまだ続く。宿に着いて確認をすると「お客様は9月の電話予約と、インターネットの予約と二つあるのですが同じ方でしょうか?」と聞かれた。あダブルブッキングならぬダブルリザベーション?!一つをキャンセルしてもらい、ようやく温泉に漬かることが出来た。しかし波乱はまだ終わらない。朝、けたたましい電話の呼び出し音にハッと目が覚める。しまった、5時30分の無料送迎バスに乗り遅れた‼寝ぼけ眼で支度をしてフロントに。列車の時間を教えてもらって関空に。荷物を預ける予約を駅で列車を待つ数分間で済ませる。空港のLCC専用ターミナルはごった返している。何とか乗り込んでホッと一息。さあ、機内食の弁当を注文しよう。ん?「申し訳ありません。確認いたしましたところ、お弁当はありませんでした。申し訳ありませんでした」とほほ笑むキャビンアテンダントさん。ではミネラルウォーターをと気を取り戻して注文。千歳空港には定時到着。この文は、機内、輪厚サービスエリア、高速を降りたところのカフェで書き終えた。今日はまだ終わらない。たぶんハプニングも。さあ、仕事とマンデーナイト吃音カフェが待っている。
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