北海道言友会 公式ブログ

吃音者(どもる人)でつくるセルフ・ヘルプ・グループ 北海道言友会

3月23日(土)のマンデーナイト吃音カフェの報告

2015-03-30 19:21:00 | 活動報告
 今日はお客様のご来店はありませんでした。そういう時ってつい哲学的になってしまいませんか?前回「もう一つ大事なことは、自分と吃音とを客観視することだと思います。」と、ご報告しました。今の自分の吃音の状態を変化させたいなら、今の自分はどんな吃り方をしているのか、どんな場面が苦手か、話すことに関わって自分の不得意な状況はどんなことかというようなことを、ある程度客観的に知る必要があるのではないでしょうか。同時に、自分はどんな場面、状況だと吃っても吃らなくても楽に話せるのだろうか。こういうことが解ってくると。自分の話し方のどこをどのように変化させれば良いのかということが分かってくるのではないでしょうか。さらに、苦手な状況への対処の仕方、準備の仕方も分かってくるかも知れません。最近このことをとても強く思うのです。
 少し私の話をさせてください。・・・
 私の吃音はおそらく小学校3年生ころから始まっています。中学校が一番大変な時期でした。自分の名前を言うこと、音読、自分がどうしてそう思うのかと言う点について質問される場面が苦手でした。その後合唱や落語、人前で話すチャンスがたくさんあって、吃音からゆっくり回復して来ました。勿論まだ吃るのですが、気付かない人もいます。そういう私ですが、自分の話し方についてはっきりわかったのは言友会の例会で自分以外の吃音のある人と出会ってからです。仲間が吃っている姿を見て、自分はどうやって吃っているのだろうと考えるようになったのです。私は自分の舌先を上下の歯の間に挟んで、と言うよりも噛んでいたのです。舌先を噛んだまま「た」と言おうとしていました。皆さんもやってごらんになるとお分かりになるでしょうが、まともに言葉が出て来るはずがないのです。かなり力を入れて噛むので、結構舌が痛かったです。
 その舌先を噛んでいる力を緩め、「た」という音をそっと出してみました。「あ、言える。」というのが素直な感想でした。それからは、話し方のスタイルがもう一段変わったように思います。自分の話し方を客観的に捉えることによって、吃音の出る話し方から抜け出せるようになったのです。勿論、完璧と言うのではありません。今でもまだ解決しなければならない課題はたくさんあると自覚しています。
 なんとか吃音を克服したいと思いながら、一人苦しんでいる仲間が多いことを知っています。今まで通りの話し方をしながら、音読やスピーチの練習をしているなら、限界があることに気づいていただきたいと思います。下手をすると、吃音が出る話し方を強化し続けることになりかねません。私達の話し方を変えるための客観的な吃音の捉え方を助けて下さるのが実はことばの教室先生方であり、言語聴覚士の方々だと思います。吃音のある幼児と、思春期以降の人達のためには言語聴覚士の方々が、小学生から中学生の子ども達のためにはことばの教室の先生方がとても力強い支援者であると思います。今年、北海道で言語聴覚士を主たる対象として「成人吃音の臨床研修会」を開催できればと思っています。さらにリッカムプログラムについても研修の機会できるだけ早い機会に開催したいと思っています。私達のリクエストを届けたいのです。
 私は一方で「吃ってもいいじゃないか」という生き方をしている人たちがいる事も知っています。この件についてはまたご一緒に考えたいと思います。

 次回のマンデーナイト吃音カフェは、3月30日(月)の午後7時~9時。場所は札幌エルプラザ2階の市民活動サポートセンターにある打合せコーナーです。参加費は100円です。ささやかなお菓子とセルフで飲める暖かいものを用意しております。ご連絡は下記にお願いいたします。(とど)

Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp
  大文字は小文字に、「☆」はドット「.」に直して下さい。 
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マンデーナイト吃音カフェ 3月16日の報告~備えあれば憂い少なし

2015-03-21 15:18:35 | 活動報告
 「備えあれば憂いなし」なんて、少し古い言い回しでしょうか?ですが、こと吃音に関しては「備えあれば憂い少なし」確実に言えると思っています。
 3月16日のマンデーナイト吃音カフェは全体で4人の参加でした。お一人は進路に悩む青年。話したいことを話してさっと帰られました。彼の行く手がはっきりと示されますように。
 今回は1年前に東北の大学に進学したS君が来て下さいました。先週の土曜日の札幌例会にも顔を出してくれていました。彼の大学のある町は札幌と比べてTVのチャンネルが少ないとか。でも本当の悩みは大学生活の大事な要素である友達付き合いがなかなかできないということでした。彼は高校時代はサッカーをしてものすごく活動的な男子でした。その彼がずっと抱えていたのは吃音があるとどうしても人間関係で躊躇してしまうようなところが出てきてしまうという悩みでした。
 Yさんは前回に引き続き参加して下さいました。彼は今就職活動真っ最中。その彼の心配は、面接でプレッシャーをかけられたらどうしよう。そもそも面接ではカミングアウトしたものだろうか。
 さて、皆さんでしたら、お二人の悩みにどんなアドバイスをなさいますか?
 私は吃音が目立っている人は、どうせ隠せないのですからできるだけ早い機会に「自分は吃音があって滑らかには話せないんです」と言ってはどうですかとお勧めすることが多いと思います。でも、吃音からだいぶ回復してきて、滑らかに話せることが多い人もいます。言い方は微妙ですが「吃音があることを隠せる人」と言えます。そういう方でも「実は私にはあまり目立たないかもしれないが吃音があって、時々話しにくいことがあるんですよ」と言っておく方がいいのではないかとアドバイスすることが多いです。
 吃音のある人は「突然の質問にあった」、「思いがけなく発言を求められた」、「まるで追求されるような状況に立たされた」というと吃音が出やすいというのは良く知られていることだと思います。これはどうしようもないことなのでしょうか。私はある程度の「備え」はすることが出来ると思っています。つまり「備えあれば憂い少なし」です。そういうトレーニングもしています。今回は3人で「ワン・ピースto シックス・ピースィーズ(略称:ワンピース)」というゲームを体験してもらいました。
 「あ」~「ん」までの平仮名6個を使って、1文字から6文字までの間で単語や文を作り、自分が作ったものの意味を説明するというゲームです。裏返しにおかれた文字チップを順番に1個ずつ拾います。最高6個まで置けるラックがあって、それが満杯になったら、次は一文字拾って一文字捨てる。6個を全部つかってことばや文を作るのです。「2文字+2文字+2文字」もできれば「1文字+2文字+3文字」、あるいは「6文字」。要するに一つも余さずに言葉や文を作るのです。濁点、半濁点は勝手につけて考えます。でも、このゲームの肝は自分が作ったものを説明して、相手が良いと言わなければさらにゲームは続くよどこまでもという点です。相手を納得させるように自分は吃りながらでもなんでもいいから一生懸命に説明をする。聴く側も「いいよいいよ」ではなく、ちゃんと質問したり、否定したり、やり直してもらうような態度を取ってもらいます。そういう圧力に負けないで主張することと、わかってもらえない時はやり直すという勇気が必要です。そして最後はあなたの説明はこういうところが良かったなどと認め合い、理解し合う。時には助言もし合うというところまで行くのです。
 これは吃音の状態が大変な人にとってはものすごいプレッシャーになります。ですから、ある程度知り合ってる間柄でなければ難しいかも知れません。「面白い!」と感じる方は比較的話せる方が多いようです。苦痛に感じる方もいます。
 もう一つ大事なことは、自分と吃音とを客観視することだと思います。自分の吃音の状態を変化させたいなら、今の自分はどんな吃り方をしているのかをある程度客観的に知る必要があります。そうでないと、自分の話し方のどこをどのように変化させれば良いのか分からないと思います。この点についてはまた次回のマンデーナイト吃音カフェで話題にしたいと思います。
 そういえば、少し前に参加して下さったN君はサッカーをやっていましたね。今回参加して下さったS君も高校生時代にサッカーをしていました。私もサッカーが大好きでした(残念ながら過去形ですが)。きっとサッカーの好きな人っていると思うんですが、いらして下さったら面白いと思いますよ。「試合中にどうやって、コミュニケーションを取るのか。」、「ピッチ上やロッカールームでどうしたらいいの?」そんな話ができたらいいですね。

 次回のマンデーナイト吃音カフェは、3月24日(月)の午後7時~9時。場所は札幌エルプラザ2階の市民活動サポートセンターにある打合せコーナーです。参加費は100円です。ささやかなお菓子とセルフで飲める暖かいものを用意してあります。ご連絡は下記にお願いいたします。(とど)

 
  Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp
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3月14日 中高生会は残念ながら参加者はいませんでした。

2015-03-14 16:09:47 | 活動報告
 3月は自己紹介のトレーニングをしようと思っていましたが、残念ながら参加して下さる方はいらっしゃいませんでした。4月は会場が確保されていますので、周囲の目を気にしないで集まれると思います。この吃音講座はどなたでも参加して下さって結構です。トレーニングが中心ですが時にはいろんなお話もします。また、皆さんのリクエストにもお応えできると思います。
 次回は? 4月11日(土) 午後3時から4時半まで 内容:今度こそ自己紹介のトレーニングや、研修会のアピールの仕方なんかをしませんか?
 事前に申しこんでいただけると準備上助かります。連絡先は下記です。 (とど)

Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp
大文字は小文字に、「☆」はドット「.」に直して下さい。 
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3月吃音勉強会の内容変更について

2015-03-13 18:24:24 | 活動案内
今月の吃音勉強会ですが,後半の内容を変更します。
リズム法の研究についての紹介は次回行います。
【今月の内容】
○第2回成人吃音の臨床研修会(12月7日開催@大阪)参加の報告(後半部分)
文部科学省作成の吃音指導に関する教育資料を読む


日時:3/13(金)19:00~21:00
会場:北大理学部5号館 (札幌市北区北10条西8丁目)813号室(8階)

参加費:無料
・「第2回成人吃音の臨床研修会」については,前回参加の方は資料をご持参ください。
・後半のの資料は,こちらで用意します。

<連絡先>
藤井哲之進
tfujii☆let.hokudai.ac.jp(「☆」を「@」に変えてください)

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3月の中高生のための吃音講座と札幌例会の会場が変更になっています。

2015-03-13 14:34:21 | 活動案内
3月14日(明日)、札幌で行われる「中高生のための吃音講座」と「札幌例会」の会場が変更になっています。ご注意ください。

中高生のための吃音講座
  2階 札幌市民活動サポートセンター 打合せコーナー
札幌例会
  4階 研修室3

いずれも、エルプラザの中にあります。
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マンデーナイト吃音カフェ 3月9日の報告 「つぶやく前のつぶやき」

2015-03-09 20:41:37 | 活動報告
 この1週間、ほとんど家から出ないで過ごしていました。風邪をこじらせて家でずっと寝込んでいました。病院に行く元気もなくて、病院で新たに風邪をうつされたくなくて家でじっとしていました。よくエコノミー症候群にならなかったと思うほどの動きのなさでした。毎日「すみません。今日もお休みをいただきます」という電話の掛けにくかったこと。
 意を決して金曜日になってようやく病院に行こうとしたら、何と車が動きません。この1ヶ月で2回目のバッテリー上がりです。毎度お世話になっているJAFさんにバッテリーの状態を診て頂きました。バッテリー自体がだめになっているとのこと。まずカー病院に行って予約をして、カー用品売り場に行きバッテリーを買い取り付けの順番待ち。その間に私は病院に行って診察の順番待ち。なんやかやで12時半頃に家を出て、戻ったのは3時頃かな?
 実は動けない体をいたわりながら、もっと動かない頭でいろんなことを考えました。2年前の今頃主治医(獣医さん)から言われました。「とどさん、仕事を続けるのはいいけど、1か月くらい休めないの?体のためにはそうしたらいいよ。」それができないのが私の商売の辛さ。そのまま再任用(再雇用と同じかな?)で勤めました。現役と同じ仕事を求められるのですが、パフォーマンスも体力も確実に落ちているのです。それに私事は今まで以上に忙しくなってきていました。走り通しで2年間。この正月明けはあり得ない寒さの中で仕事をしようとして体を壊しました。「ああ、なにやっているんだろうなあ」と思っていた矢先のことでした。一つも休憩にならなかったこの1週間でしたが、いくつかのことを考えました。
 一つ目は、継続するための休息の必要性。二つ目は、誰のために頑張るのかということ。三つ目は、誰にリレーするのかということでした。詳細は今度の札幌例会か、来週のマンデーナイト吃音カフェでお話ししたいなと思います。が、実はもう一つあります。「生きよう」ということです。何があっても生き続けようという思いを抱きました。

 本日から復帰しましたが、まだまだ本調子ではないので、ちょっと早めに閉店させて頂きました。何かを察してか、今日は私一人でした。帰りは暖かい蕎麦でも食べて帰ろうかなと思います。

 さて次回のマンデーナイト吃音カフェは、3月16日(月)午後7時開店いたします。どうぞたくさんお話を持ち寄って下さい。例によって、お湯とティーバッグを用意しております。あ、ちょこっとだけお菓子を。ホワイトデー直後ですもね。とにかく皆さん、ご自愛ください。(とど)
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中高生のための吃音講座 3月は「自己紹介」徹底練習!

2015-03-09 20:30:40 | 活動案内
 中高生のための吃音講座は、毎回トレーニングが中心です。
 3月は「お世話になりました」の挨拶が多い月。そして4月は「初めまして」の挨拶。そこで、自己紹介を徹底練習しましょう。10秒で、20秒で、1分でと。話題をしっかりまとめる練習もします。興味のある方は中学生高校生だけではなく、どんな方でも参加OKですよ。お問い合わせは下記まで!!

 Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp 
  大文字は小文字に、☆は「.」に置き換えてください。
 
会場が変更になりました。
 打合せコーナーという、椅子とテーブルしかない広場でやります。
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3月2日は4人で、楽しくカフェを開いて頂きました。

2015-03-09 19:01:05 | 活動報告
 3月2日(月)のマンデーナイト吃音カフェは4人集まったそうです。「・・そうです」って他人事みたいな言い方ですね。実は「とど」は風邪をひきました。そこでOさんにマスターを変わって頂きました。女性ですからミストレスとか言うのかな?
 合計4人の方々が集まって、和気あいあいと語り合われたそうです。ご参加くださった、Sさん、Sさん、Yさん。そしてOさん、ありがとうございました。今度、どんな楽しいお話だったのか、聞かせてください。(とど)
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3月活動予定

2015-03-08 22:57:58 | 活動報告
3月の活動予定です。

【マンデーナイト吃音カフェ】
毎週月曜日 19:00~21:00
札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 打ち合わせコーナー
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円

【札幌吃音勉強会】
3月13日(金)19:00~21:00
北海道大学理学部5号館(札幌市北区北10条西8丁目)813号室(8階)
参加費無料

中高生のための吃音講座 】
3月14日(土)15:00~16:30
【札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 会議コーナー
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円

【札幌例会】
3月14日(土)18:00~21:00
札幌エルプラザ2階 市民活動サポートセンター 会議コーナー
札幌エルプラザ4階 研修室3
(札幌市北区北8条西3丁目 札幌駅北口出てすぐ)
参加費100円

【室蘭吃音勉強会】
3月21日(土)14:00~16:00
胆振地方男女平等参画センター・ミンクール
(室蘭市東町4丁目29番1号) 
参加費100円

【室蘭例会】
3月21日(土)18:30~21:00
胆振地方男女平等参画センター・ミンクール
(室蘭市東町4丁目29番1号)
参加費100円
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3月札幌吃音勉強会のお知らせ

2015-03-02 18:06:02 | 活動案内


今月の吃音勉強会のお知らせです。

【今月の内容】
○第2回成人吃音の臨床研修会(12月7日開催@大阪)参加の報告(後半部分)
〇成人の吃音者に対してリズム法を行った際の前後での脳活動の変化についての研究紹介
Toyomura A., Fujii T., Kuriki S. (2015).
Effect of an 8-week practice of externally triggered speech on basal ganglia activity of stuttering and fluent speakers.
Neuroimage 109, 458-468


日時:3/13(金)19:00~21:00
会場:北大理学部5号館 (札幌市北区北10条西8丁目)813号室(8階)

参加費:無料
・「第2回成人吃音の臨床研修会」については,前回参加の方は資料をご持参ください。
・後半の研究紹介についての資料は,こちらで用意します。

<連絡先>
藤井哲之進
tfujii☆let.hokudai.ac.jp(「☆」を「@」に変えてください)



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