北海道言友会 公式ブログ

吃音者(どもる人)でつくるセルフ・ヘルプ・グループ 北海道言友会

2月22日(月)のマンデーナイト吃音カフェ~準備ができました。

2016-02-22 19:51:19 | 北海道言友会のルール
 久しぶりの投稿です。
 体調をこわしていたり、仕事でいっぱいいっぱいだったりして、なかなか投稿をできませんでした。カフェはインスタントコーヒーなどで何とか凌いでいました。
 参加者の方々は少なかったかもしれませんが良いお話を伺うことが出来たように思います。

 私は『吃音で人生を変えて欲しくない』と願ってます。しかし現実には吃音があるために学ぶ場の選択を変え、人前で話す職業を選ばないということが起きています。「それではだめだろう」等と簡単には言えない事です。誰かの生き方を指図できるはずもないということが
一つ。そして誤解がないようにはっきり書いた方が良いと思うのですが、それは個人の責任ではないと思っています。吃音にまつわる出来事は何かというと個人の「努力」或いは「努力不足」ということにされてきたのではないでしょうか。私はそれは「誤った吃音観」に基づく見解であると考えています。2~5歳の間に始まる吃音に、それは個人や家庭がちゃんとしていないからだと言い、専門家面した人たちが「吃音は治らないのだから、吃音には触れないで、より良く生きることに力を注ぐべきだ」と、したり顔で言うことに対して大きな疑問符を付けて聴くようにしています。
 「吃音は治らない」という人たちのアプローチはどういうものだったのだろうと、自分の先輩たちだけではなく自分自身のやってきたことも見直してみる必要があるなと感じています。世界中にはたくさんの「吃音治療法」と称するものがあるように思います。専門家の方々にお願いしたいのは、それらの「吃音治療法」を科学的に検討してくださいということです。もしかしたら、大事なものを否定してきたかもしれませんし、有効かどうかあまり検討されずに個人的な成功例が他の全ての方々にも有効だという非論理的な押し付けになっているかもしれません。個人の成功例、失敗例を全ての方々に押し付けるのではなく、どういう理由で少しでも流暢性を身につけたり生きやすくなったのか。どういう理由で吃音が軽くならずにむしろ苦しい人生を送ることになったか。簡単に否定も肯定もしない、フラットな立場からの「吃音治療法の再検討」ということがなされてほしいと思います。
 ですから、吃音のある私たちも自分をサンプルとして提供する勇気を持つことはできないでしょうか。自分の吃音の始まりから、今までの経過。そして自分は何を目指しているか。そのためにはどういう治療法が有効なのか。本当に自分の吃音は全く改善も何もしないのか。話し方の変化は諦めて生き方にだけ努力をしたらいいのか。
 私はある小学生から言われた『1回で吃音が治る方法を教えて欲しい』という言葉がとても印象深く心に残っています。「残念ながら1回でということは難しい。そして完全に吃音が消えるということも現在では難しい。でもあなたの目標に対して色んなトレーニングの方法はあるよ。これから一緒に試してみよう」と言いました。これはどんな方に対しても同じようなことを言うようにしています。子どもにも大人にも同じです。
 『吃音で人生を変えて欲しくない』と最初に書きました。それを積極的に言い直すと『吃音であることをより良く生きるチャンスにしよう。あなたにはこの町、日本、そして世界中に仲間がいます。彼らとの良い交流があなたに生きる勇気を与えてくれます。そして先人の良い知恵が、あなたの吃音を少しでも楽な吃音に変化させてくれるかもしれません。何事も決めつけないようにしてはどうでしょうか。一緒に考えながら歩み始めましょう』と、言い換えたいと思います。

 今年の北海道言友会で検討している活動の一覧です。
 毎週月曜日のマンデーナイト吃音カフェ土、毎月第2土曜日の中高生のための吃音講座・札幌例会、毎月第4土曜日の旭川例会、奇数月の第3土曜日は室蘭例会、偶数月の第1曜日は帯広例会、年数回予定(今年は4月16日が最初)、年1回の吃音交流キャンプ、吃音を語る会等。是非ご参加ください。そして、仲間と出会って下さい。
 今日の1杯は「ガテマラ エル ソロッコ農園」という、去年の地区3位のコーヒーです。1杯200円いただくことになりますが、お楽しみください。
コメント
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