野暮用あってやってきた福岡。
ヤフードームでオープン戦があることは分かっていたが、野暮用は昼間であり、試合もデーゲームだと思い込んでいた。
しかし、東横インのおにぎり食べ放題の朝食を摂りながらスポーツ新聞をめくってみると、そこにはなんと「試合開始18:00」の文字が。
こんな時期からナイターとは、思いもしなかった。
これはきっと天の配剤、こうなれば行くしかない。
スコアはこちら。
思えば去年のこの時期も福岡に来ていた。
友人の結婚式への出席が目的だったが、ついでに北九州市民球場と、ヤフードームでオープン戦を観た。
特にヤフードームでは、結婚式帰りでちょっとまともな格好をしていたものだから、通路でスポンサーのカード会社の勧誘に何度も声を掛けられて、少々うんざりした。
しかし今日はジーンズに半袖と長袖シャツの重ね着スタイル。
こう小汚くてはカード入会の誘いもないだろうと堂々入場したのだが、今回はそんな勧誘はしていなかった。
大村、川、ブキャナン、松中、多村…
ソフトバンクは、かなり本気のメンバーを組んできた。
投げても先発杉内が4イニング、それを継いで和田が出てくる展開。
特に杉内は去年いまひとつ冴えなかったせいで減俸を食らっていたが、今日の試合では私の見る限りMAX140キロを記録していた。
去年はストレートが130キロ台前半で、杉内とはこんなに球の遅い投手だったものかと、見ていて敵ながら首をひねった記憶がある。
しかし今年はすでに140キロを記録しているし、開幕までにはまだ数キロ上積みもあるだろう。
オリックスとしては困ったことだが、ソフトバンクのファンには、杉内の復活へ大いに期待を持ってもらってもいいのではないか。
ラーメンは500円。
ここは福岡であるから、当然何も言わなくとも豚骨味だ。
替え玉がないのは寂しいが、ここは球場であるからやむを得ない。
それにしても、この球場の観客層は若い。
子供同士や、カップルでの来場も相当多い。
私の後ろに座っていたカップルも、
「今日はサンド作ってきたばい」
などと言いながら、彼女が彼氏にお手製のサンドイッチを振舞っていた。
一度、各球場で来場者の年齢層を調査してみると面白いのではないか。
これだけ多くの若い人に関心を持ってもらえているのならばと、福岡での野球人気は磐石に思えた。
忌まわしい球界再編が叫ばれた折、このチームの合併を画策した人間がいたことなど、到底信じられない。
ソフトバンクが勝利すると、球場内は暗くなり、すぐに祝福の花火が上がる。
球団歌が流れた後、ゆったりと屋根が開き、もはや春のものとなった風が肌に心地よい。
これだけしっかりとした演出があれば、なかなかファンも球場を後にできないし、また来ようという気にもなるだろう。
2007年のプロ野球観戦初め、大満足であった。