皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

禍福は糾える縄の如し

2019-06-25 22:03:40 | 先人の教えに導かれ

中国の古典『史記』の「因禍為福、成敗之転、譬若糾纆」という一節による。糾うは縄をより合わせることで、幸と不幸は寄り合わせた縄の様に交互にやって来るものだという教え。

 源頼朝は父が平治の乱に敗れたことから伊豆へと流刑になり、その後三嶋大社にて挙兵し平氏を倒して武家政権を樹立。ところがその後十年も経たずに落馬が原因で急死。その後20年には源氏は滅んでしまう。こうした史実は幸不幸が交互にやってくることの証の様に考えられている。

自分はこの言葉が好きで、いつも心に留めておくようにしていたが、30代の頃仕事でお付き合いさせていただいたある職人からの言葉がても印象に残っている。「自分にとっていい時と悪いときは交互にやってくると思うだろ?」「でもその長さはずっと悪いときの方が長いんだよ。倍以上に。そこを我慢できるかどうかだよ」

流行っているとは言えない店の主人の言葉は、今でも心に響いている。

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