相場奥の細道 ~ 為替比較サイトもお勧めの本「先物罫線」「相場の張り方」の筆者、鏑木繁先生の連載コラム~

著者なりの相場観を綴ったもので、実際の投資および取引に関する最終決定は、お客様ご自身の判断で行われるようお願い致します。

一葉の「大つごもり」

2007-12-19 | Weblog
 人生で、なにが一番ありがたいかといって〔日々平穏〕の暮らしでしょう。健康であることへの感謝。
 苦しみ、絶望、悲しみがあるからこそ、平穏に感謝できます。
 テレビニュースなどで、戦火に追われている人たちや、着のみ、着のままの難民など、不幸な人たちを見ます。

 年の暮れになりますと五千円札の樋口一葉の作品の「大つごもり」を思い出します。正月前に餅のひと切れでも、食べさせたいという心。
 代表作の「にごりえ」、「たけくらべ」「十三夜」など、お読みになりましたか。
 暗愁に充ちた余韻(よいん)による文章の名調子。 
 今の若い人には樋口一葉の作品を読んでも、人間の悲しみは、おわかりならないかもしれません。
 それもまた時代ですね。
 私は五千円札を手にするたびに、一葉の作品を思い出して少し暗くなります。


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