相場奥の細道 ~ 為替比較サイトもお勧めの本「先物罫線」「相場の張り方」の筆者、鏑木繁先生の連載コラム~

著者なりの相場観を綴ったもので、実際の投資および取引に関する最終決定は、お客様ご自身の判断で行われるようお願い致します。

しばらく休みます。

2006-10-16 | Weblog
 この回で、少し休ませていただきたい、と細合社長に申し出た。だから、終ります。

 疲れた。夏の疲れである。食べないから体重が7kgも減った。家内が、重度のアルツハイマー症で、家事すべてを自分がやるため、これだけで気が重い。家内は月曜から金曜まで毎日、デイサービスの車が迎えにくる。月・水・金は、ヘルパーさんに夕方1時間、食事の世話をしていただく。

 デイサービスのほうから、入院させたほうがよいと言ってきた。いま、入院の手続き中。ベッドが空くのを待つ。

 入院の腹が決まったとたん、体も、心も、ガクンと来た。可愛想で涙が出てくる。人一倍、淋しがり屋だから入院できるだろうか。

 気持ちが沈んでしまって、どうにもならない。元気な時のことなど思うと、涙が出てくる。家の庭は草ぼうぼう。部屋の中は、片づけないから乱雑。老人になると、こんなものか。食欲は、まったくないから体も弱る。

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持ちなれない大金

2006-10-13 | Weblog
 宝クジは、買わないと当らないが、買っても当らないということが、判っている人は買わない。

 よく、宝クジは夢を買うものという。夢は、はかなく消えるものである事も知らない。

 夢は、掴めない。掴めないものを追うのは、若いうちだけである。

 歳を取ると、現実的になる。掴めない夢など追わない。

 宝クジは運が良ければ、3億円であるが、3億円当ったら、どうしよう、などと現実性のない事を考えたりする。

 当りませんから、御心配無用、とは、買った人は絶対に思わない。

 よく、当った事が無いから言う。3億円当った人は不幸になると。

 やっかみでもあるが、持ちなれない大金を持つと身をほろぼす。

 関空で成り金になった泉州のタマネギ畠の持ち主はたいがい、おかしくなってしまった。

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相場は悪魔である

2006-10-11 | Weblog
 相場界における人気というものは、一種の流行である。

 若い女の子たちが、ルイ・ヴィトンとかに騒いだり、髪の毛を金髪にしたりするのは、人がやるから遅れてならぬと同調し、大流行する。

 相場も強気が多いから自分も強気になる。

 若い女の子たちの流行は、すぐに終る。

 相場は、高いと買いたい。安いと売りたい。保合うと判らないものである。

 しかし、相場は下げるために上げる。

 上げるために下がる。

 この仕組みが判っていない。

 そこにあるのは時間である。

 時間は哲学者に語らせるべし。

 カントでもいい。デカルトでも、ハイデカーでもよい。

 時間は有限か、無限か。

 相場は、なにかを期待した時と、期待がはずれることによって無限時間帯の中を生き死にする。相場は悪魔である。この事が判っていない人が多い。

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人は騙されたがる

2006-10-09 | Weblog
 真面目に、真剣に、相場の予想を、しゃべっているのに(たとえば、日経テレビの朝の6時頃のNYの相場関係者)

 それは、出鱈目だ、と言ったら立腹するだろう。

 彼らは、情報を集め、充分考え、分析判断して、為替が、どうの、こうのと言う。

 これを見ている側は、それは出鱈目だ、嘘八百だ、と思ってテレビを観ている人は一人もいない。

 しかし、情報は、多くなるほど出鱈目になるというエントロピーから言えば、騙しのテクニックではないが、テレビに出演している人も、なにかに騙され、錯覚しているのであるが、御本人も、それに気がついていない。

 だから、この世は面白い。まして相場の世界は、出鱈目の世界だ。

 覚めた眼で、テレビを観る人は、案外不幸な人種かもしれない。人は上手に騙されたがるものだ。

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騙し屋が、騙されている。

2006-10-06 | Weblog
 相場の世界に、50余年もいて飯を食ってくると、人から騙されてみたい、と思うこともある。

 ところが、76歳になる海千山千の老人を騙せる人はいない。騙しに、乗ったつもりでいても、結果は、相手のほうが騙されている。

 化けの皮は、すぐ、はがれる。欲が無いから、人が騙しに来ても、それに乗っていても、逆に、騙しに来た側が騙されている。

 相場にも、騙しの相場がある。相場の罫線にも、騙し線がある。

 上手に騙してくれたら、快感だと思う。

 この歳になると人様の様子を見ていて、ははあ、騙されよるなと判る。

 テレビの相場アナリストは、騙し屋であるが、本人は気がつかず、騙し屋が、まるまると騙され、とくとくと、テレビでしゃべっているから世の中は面白い。

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四十男に意見すな

2006-10-04 | Weblog
 四十男に意見すなという。四十を過ぎた男に、幾らいっても、役に立たない。

 意見して、直るぐらいならそれまでに直っている。

 四十過ぎて、ものの役に立たない男は、死ぬまで役に立たないともいう。

 なんとも、キツイ言葉であるが、それが人生であり、それが本当のことである。

 無能な男のことを、偉そうに言えるのはカカア(自分のよめ)と子供だけ。

 というのがあるが、今は、よめさんも離婚してしまう。

 子供に、あまり偉そうに言うと親は殺されたりする。

 そのような時代だから、会社仲間と一杯飲み屋で愚痴か、人の悪口で、ウサをはらすが、それが、わが身にふりかかり、貧乏神が、とりつくのがわからない。

 わからなければ仕方がない。

 四十過ぎたら、すこしは、もの事の道理を考えること。

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やるだけ、やってみる

2006-10-02 | Weblog
 もう10月ですか。この夏はすごく暑かったが、冬に向かって、この冬(1~2月)の寒さを思うと、今から苦になる。

 年々、歳をとると暑い夏も、寒い冬も、苦しい。

 若い頃は、暑いも、寒いも気にならないものである。

 暑い夏は、ビアホール。寒い冬は、おでん屋。

 それが、また、なんとも楽しかった。

 歳をとると、お酒も、段々飲めなくなる。

 若いうち、飲めるうちに、飲んでおくことである。

 若い頃に、出来ることは、なんでもやっておくこと。

 失敗の繰り返しでも、あとからそれが役に立つ。

 相場も若いうちは、幾らでも損すればよい。いずれ、その損が身につく。

 本も若いうちに、乱読すべきだ。異性との、つきあいも、多いほどよろしい。

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