一宮市議会の企画総務委員会行政調査に11月15日から17日まで二泊三日で出掛けました。
一日目 鳥取市
鳥取市は人口約20万人、面積約765k㎡の鳥取県の県庁所在地市です。
鳥取市では、地域公共交通について勉強させていただきました。
鳥取市におきましても自動車の普及が進むなか、市民の移動手段はマイカーへと移行し、路線バスの利用は急激に減少し、バス事業者は経営を維持するため、利用者の少ない路線の便数を減らすなどの合理化を強いられているようです。
そのため、公共交通弱者の安全円滑な生活を確保するため、生活路線バスの維持のために支援を続けています。
バス路線整備について様々な手法を取り入れ運行を続けていますが、なにより手厚い行政支援におどろきました。
平成22年度の鳥取市バス路線維持費補助金額は2億600万円余、平成20年度は2億3,400万円余と市税収入の1%近くを注ぎ込んでサービスの向上に努めています。
一宮市は、廃止路線について500万円ほどの補助が行われています。
市民活動支援制度で市民税1%を市民活動に支援するより、1%で公共交通を充実させることのほうが市民の望みでは?
二日目 倉敷市
倉敷市は人口約47万5千人、面積約354k㎡、岡山県の瀬戸内沿いに位置します。
倉敷市では、緊急情報提供無線システムと緊急告知FMラジオの整備促進について勉強させていただきました。
倉敷市は平成19年度から4年計画で、市民に避難勧告などの防災情報を伝達するための緊急情報提供無線システムの整備が完了し、市内350ヶ所に屋外拡声塔を設置しています。
一宮市は現在も未整備で、J-ALERTの総務省消防庁から通信衛星経由で送られてくる、全国瞬時情報システムなど、緊急情報を市民に瞬時に伝える仕組みが無く、今後の課題となっています。
また、コミュニティーFMを活用した、緊急告知FMラジオは、FMくらしきが最初に発案・実現されたそうで、現在、全国の地方自治体に勧めているようです。
一宮市が未整備のことばかりで、ただただ防災意識の遅れを感じさせられました。
三日目 福山市
福山市は人口約46万1千人、面積約518k㎡、岡山県の広島県側に位置します。
福山市では、オムニバスタウン計画について勉強させていただきました。
福山市はモータリゼーションの進展や人口・市街地の周辺の拡大等により、市中心部と郊外では人口が減少する一方、近郊では人口が増加し、人口・市街地のドーナツ化が進んでいるとのことです。
移動手段はマイカーへと移行し、交通渋滞を招きバスの定期性にも影響を与え、バス利用者が年々減少しているそうです。
そこで、バス交通網は福山市の大切な社会基盤として、ゾーンバスシステムを導入し、効率的で利用しやすい路線体系の構築を行っています。
お隣の岐阜市でも取り組んでいますが、このゾーンバスシステムは、一宮市が今後路線体系を見直す上で、大変重要となります。
今回の行政調査を、今後の一宮市の市民サービス向上に活かしていきたいと思います。
企画総務委員会の委員、企画部長、総務部長、議会事務局の皆様お疲れ様でした。