@横浜赤レンガパーク。
密やかな逃げ場所は、
シチリアの浜辺よりももっと素敵な場所でした。
遠くまでうろこ雲続く… 彼はもう…
歌ってほしいと願っていたその歌が風にのったとき、
ひとりで空を見上げて、ぐるりと空を見上げて、暮色の空にうろこ雲を探しました。
首をぐいんと90度上にむけた遠くの真上には、
ピカピカをつけた飛行機が静かに横切っていました。
台風が近づいている海からの風は独特の湿気をおび、ひさしぶりに蒸し暑い一日で、
夏の最後の台風前の、夏が終わる最後の一日でした。
その日は朝から夢を見ました。
夢の内容は忘れてしまったけれど、
何かを手に入れることができなくてがっかりしているわたしに誰かが言うのです。
「もっと大きくて素敵なものをもらえるんだよ」と。
いったいなにがもらえるんじゃ、30分で売り切れたという500個限定ライブグッズのホーロー製の放浪カップ(かわいい)か?
はたまたファンクラブの抽選でいちばんが当たるのかい?などと思いながら湘南新宿ラインに乗り横浜に向かいました。
蒸し暑い一日だ。
着いたクラシカルな赤レンガ倉庫街はものすごい人で、
よくもまあこんなにも老若男女のスピッツファンが全国から集結したものだ、としみじみとしました。
スピッツ単独での野外ライブは16年ぶりなんだそう。
ライブグッズの放浪カップ(かわいい)はツイッターで集めた情報どおり相変わらずの売り切れで、
ファンクラブの抽選はわたしの人生マストな残念賞だ。
いったいなにがもらえるのだい?