雨にも負けず

待望の22日がやって来た。今日はからつ労山の仲間との登山の日である。
タクさんとは3月8日の経ヶ嶽マンサク観賞登山以来、
アキさんとは3月1日の仰烏帽子山の福寿草探訪登山以来であるが、
テツさんやイチさんとは久しぶりの登山である。
目覚めると昨夜来の風雨の音もなく、予報通りに9時以降には雨も上がると思い家を出た。今日は井原山に登ることになっている。
登山口に着く頃には雨は上がると思い込んでいたが、野河内登山口に着いても家を出るとき同様霧雨が降っていた。
夫々に今日の登山には思い入れがあったのだろう。誰一人止めようなどと言う者はなく、黙々と雨具を着てリュックカバーも着けて、久しぶりの山と久しぶりの仲間との出会いに声を弾ませながら歩き始めた。
今日のコースは私は初めてのコースで、オオキツネノカミソリの群生地を通るということ、更には沢山の春の花と出会えるということをタク師匠から聞いていた。
花の名前など知らないし、一度聞いても直ぐ忘れてしまうので、今日はしっかり覚えて帰ろうと心に秘めて歩き始めた。
少々ピンボケもあるが、今日出会って名前を教えてもらった花達を載せてみたい。
順にコチャルメルソウ、
コガネネコノメソウ
ニリンソウ
ホソバナコバイモ
ヤマルリソウ　
エイザンスミレ
サツマイナモリである。

オオキツネノカミソリの群生地を過ぎた辺りから、霧雨が上がるどころか大粒の雨に変わってきた。植林地の所まで来て漸く山頂への登頂を断念しようということになった。決して雨に負けたわけではないが、此処までに花撮影にかなりの時間をかけてきたので、勇気ある断念を決めたという方が当たっていると思う。
山頂へ行かないと決めた途端にお腹が空いているのに気が付いた。早速食事ということになったが、降りしきる雨の中木陰に雨宿りしながら軽い食事を済ませた。
軽い食事と言ったのは山の後の楽しみがあったからである。実は、帰りに三瀬のカフェ「のっち」で特上のピザを食べようということになっていたのである。
そんなことで早々に後片付けをして下山となった。
先ずは温泉で汗を流そうということで「やまびこの湯」に行った。激しい登りがあったわけではないが、ただ長い林道歩きの疲れか、温泉に浸かると心地良く、雨の中の歩きだからこその温泉の暖かさを有難く感じた。
温泉でさっぱりした後は「のっち」へ直行である。入り口に人懐っこい犬が待っていた。
中に入ると暖炉の火が赤々と燃えていて暖かく、湯上りの心地よさも加わって、此処でお昼寝したいほどであった。
早速、特上ピザ「自家製ベーコン入りピザ」を全員が頼んで食べた。お昼が軽食？だったこともあり、あっという間に夫々が一枚（25センチ）を平らげてしまった。タクさんお勧めの店だけに美味しくて感じのいいカフェであった。
私としては棚に並ぶコニャックやバーボンの方も味見したかったが、唐津に帰らないといけないし、その後も運転があるので泣く泣く試飲を諦めた。
「のっち」を出て、今日の最後の予定である神崎町「宝珠寺の枝垂桜」を見に向かった。九年庵までの途中の桜並木も既に満開に近く、車を降りて河川敷から見上げた桜もまた圧巻であった。
宝珠寺までは歩かなくてはいけなかったが、遠くからでも見事な枝垂桜を見ることが出来た。
多くの観光客が集まるだけの銘木を近くまで行き仰いで見た。老木とは言え一心に期待に応えて花を咲かせている姿に頭が下がる思いを感じた。

雨にも負けず出掛けたお陰で沢山の花と出会い、お腹も満たした。とは言え、何と言っても仲間との語らいがあってこその満足である。
「また行こう」そんなことを感じて楽しい22日が終わった。

追記。実はどこかで聞いたようなことを自らしてしまった。カメラのバッテリー切れである。沢山写真も撮りたかったが・・・。
帰りに「日本一の鯛焼き」も調達して帰ったことも告白しておきたい。